【感想・ネタバレ】魔術師 上 三原脩と西鉄ライオンズ(小学館文庫)のレビュー

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Posted by ブクログ

 三原脩の一生とプロ野球の歴史を表したノンフィクション・ライティングの前編。上巻は,三原の生誕に始まり,野球との出会い,高松中学への進学,早大野球部入部と早慶戦のエピソード,プロ野球契約選手第一号としての巨人入り,徴兵,巨人軍監督としての手腕,水原復員に伴う左遷,巨人との訣別,そして九州の地に降り立ち,西鉄ライオンズ監督としてチームを育成し,リーグ初優勝を遂げる1954(昭和29)年までの半生を描いている。
 中等学校,大学,プロと,野球との縁が切れては,また繋がる運命が印象的。また,関門海峡を越えながら,新たな闘志を湧かす姿には,私も思わず首肯してしまった。
 さて,高松中時代の1927(昭和2)年,三原はスイングの練習において,古タイヤを丸太に打ちつけ,それをバットで叩く練習を行っている(26頁)。はたして,このタイヤは,どのメーカーの製品だったのだろうか?おりしも,当時は「第2次資本輸入期」で,外資をもとに国内の自動車工業やゴム工業が成長した時期。サブゼミの「西鉄ライオンズの経営史」研究会では,このように,野球の歴史と日本経済史の関わり合いを少し考えてみることも行ってみた。

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2012年01月26日

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