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Posted by ブクログ
TOKYO FMの「ミッドナイト・オデッセイ」として放送されたものを小説にまとめた短篇集。
たった2ページにおさめられた、旅のおはなし。
風に凪ぐ、湖の水面も見ているような感覚に心が陥る。
ずっと、手元に置いておきたい本。
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「イグアノドンからの伝言」
ロンドンのクロムウェル・ロード。
イギリスの誇る自然史博物館に飾られている、恐竜の骨格標本は、時々お喋りをする。
そんな噂を聞いたのは去年の春でした。
イギリスから帰国して友人がもっともらしい顔で話して聞かせてくれたのです。
「イグアノドンの骨格標本だよ。その前に立って、しばらくじっと息を殺していると、恐竜が話しかけてくるんだ」
友人は、そんなことを言いました。
私はもちろん半信半疑でしたが、今年の秋、ちょうどロンドンへ行く用事があったので、自然史博物館を訪れてみました。
友人の言っていたイグアノドンの骨格標本はすぐに見つかりましたが、その前に立ってじっと息を殺してみても、なんの物音も聞こえませんでした。
私はがっかりして、ホテルへ帰りました。
部屋へ入ると、メッセージランプが点滅していたので、私はさっそくフロントへ電話をしてみました。すると、フロントのマネージャーハこんなことを言いました。
「伝言が入っています。風邪をひいて、のどの調子が悪いので、先ほどは失礼しました。という内容です。」
誰からの伝言ですかと私が尋ねると、マネージャーは相手の名前を読み上げました。
「イグアノドン、という方からの伝言です」
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ジェット・ストリームで朗読されていた短篇集なので極短編。似た系統の話が多いけど、どれも素敵。その土地へ行ったような気分になれる。生で聞きたかった(惚)私は伊武雅刀さんの声で聞いてみたい。ドキドキ。
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ありそうでない現実と織り交ざったファンタジー。
主人公は若くとも老いともとれる。
絵に描ける様な世界観。
他に書いているエッセイとも小説とも違う。雰囲気がそれぞれ全然違う。
これもなんども読んでしまう一冊。
Posted by ブクログ
こんなに何度も読む本も珍しい。墓場まで持って行くよ、私は!
旅先から友達が送ってくれた手紙を読むような、そんな本。
もし、私が何か外国語が出来れば翻訳したいくらい。世界中の人に読んで欲しい。
東京FMの"ジェットストリーム"で朗読していたものらしい。だから、私はいつも読む時、城達也の声で囁かれている気分になってしまう。
秋冬編も読むべし。
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中学三年生の時に出会いました。
夏の文庫フェアがきっかけだったような気がします。
世界を旅することを夢にみて、焦がれていた頃。
一篇、一篇が面白くて、みんな好きでした。
海を越えたら、こんなにステキなことがいっぱいあるんだぁ
なんて、すっかり受け入れてしまっていた頃。
今でも、その世界観が好きです。
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世界各国の街角で体験する、少し不思議でとても温かいお話が盛り込まれた短篇集。変なお土産の話もてんこもり。本書は「春夏」。他に「秋冬」もあります。あなたは異国の街で一人過ごすとき、不意に訪れる奇妙な感情に苛まれたことはありますか?今にも自分が消えてしまいそうな、希薄なのに心をぐるぐるかき回すような感情。このまま自分が消えてしまっても誰にも気づかれず明日からまた何事もなく世界は回るかもしれない、予感と不安。そんな不安定なときには、少しぐらい不思議なことが起こってもあなたは気づかないのかもしれません。そんな"旅"にまつわる不思議をほんの見開き2ページにまとめた、小さな夢の話。読んだ後は誰かに読み聞かせてあげてみては。眠る前の子供を楽しい夢に誘ってあげるような気持ちで。
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「ジェットストリーム」で朗読されていた短編をまとめたもの。
あの番組を聞いてた方なら、この説明で中身がどんなテイストなのかある程度想像がつくだろう。
日常から路地を一本入った、夢ともおとぎの世界ともつかない風景の数々。
お気に入りのソファに寝転んで、音楽を流しながら、そうしてアルコールを時々流し込みながら、ゆっくりページをめくりたくなる。
Posted by ブクログ
すごくFANTASY。それでいて優しい。ショート・ストーリー集です。ラジオ「ジェット・ストリーム」のものをまとめたやつです。この他に秋・冬もあります。
この本、私の中でリピ率高いです。