感情タグBEST3
Posted by ブクログ
今の自分の心の状態にぴったりだった。心構えとは、死ぬ準備であり、大切なものを捨てる心構えである、ということを、なんとなく思っていたけど、やはりそうなのだ、と。それから、祈ってみたい気持ちにもなった。
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40年間働き続けた原発に感謝を、祈りを。
そして鎮魂の儀式を。
どういう心持ちでいたら、暗く重いものに足を引っ張られずに済むのか。
明るくさばさばして充実した方向へ向かえるのか。
それがわかる一冊だと思います。
「辺境ラジオ」で語られたことと重複してはいますが、
何度聞いても何度読んでも、いいものはいい。
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私も東日本大震災で人生観が変わってしまった一人ですが……
何だか人間のイヤな部分ばかり目についてしまってショックだったんですよ〜。
原発反対派の話を聞くにつけ、『原発建てないと間に合わない様な世の中にしたのは誰なの!?』って思っていたんです。
しかし、『原発と祈り』のくだりを読んで、自分の持っていた違和感が薄れてきました。祈りの気持ちを持つという視点はいいですね。
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内田樹氏と名越康文氏の対談は相変わらずおもしろい。
脱線し、予想を裏切るような展開になりながらも心に「すっ」と響く言葉の数々。
僕らは散々原発の恩恵を受けたきたのに、ダメになったとたん排他的になるのはいかがなものだろうか。人類のエゴをその身いっぱいに背負った原発に対して、「祈り」を捧げたという橋口いくよ氏の行動を皆もっと見習うべきだ。
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内田さんは、武道家で哲学者、名越さんは精神科医、橋口さんは小説家。
三人が、原発事故のあとに鼎談。
なんとなく、もやもやした国の雰囲気を、三人とも感じている。
①内田:僕、原発の事故が起きてから今日まで、とにかく自分が変わらなきゃいけないと思ってきた。発想も変えなければいけないし、生き方も変えなければいけないし、身体組成も変えなければいけないって。そうしないと状況に対処できないじゃない。(p95)
②橋口:何かにむかって、他の人のことを祈っているのだけど、自分と自分のまわりの世界がわーとみえてくる。私利私欲だけを見つめているときには得られない感覚なんですね。(p66)
③名越:祈ると病が転化しやすくなる。病が居着かなくなる。(p108)
東日本大震災と福島原発のあと、自分の心にわいた妙なあせり、罪悪感と、周囲のたるんだ空気との差について、よく考えさせられた。
やはり、今、原発に祈ることと、自分が変わることが必要だと痛感する。