【感想・ネタバレ】鳩の栖のレビュー

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Posted by ブクログ

初読みの作家さん。結論から言うとドンピシャにタイプの文章。シンプルで静かだけど、その中にも美しさが垣間見えるような言葉遣い。国語の教科書に載ってそうな、読解問題向けの短編集だけど普通に趣味で読む分にも楽しいので、こういう物語に学生時代に出会えていたらよかったのになーという感じ。
本作は表題の「鳩の栖」以外にも中学生の男の子が主人公の短編が4作ある。作者のあとがきにも書いてあるように、この本は「騒がしい思いに駆られがちな年齢の彼らの、静かな部分を描いて」いる。大人に比べればまだ不自由な身で、どこか不器用さが残る少年たちの心の奥を描いた、四季折々の物語。友や家族との死別、複雑な家族構成など、様々な境遇の彼らが何を思い、どう進むのかを繊細に描いているのが好きだな…
中でもお気に入りは「鳩の栖」と「紺碧」。病で伏せている至剛のために水琴窟を鳴らす操の描写が愛おしい。「紺碧」では真木のキャラクター性が好きだった。おちゃらけていて自分の弱さを決して見せないけれど、友達の亨には真摯に接する姿がかっこいい。

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2020年01月18日

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ネタバレ

“紺碧”と“紺一点”に出てくる浦里くんがすごく好き。
この子関連の話は紺極まるに続いてるんだけど、浦里くん天然というか鈍すぎてほんと真木くんがんばれ。

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2016年10月02日

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カフェで読みながら途中ため息をついてしまう それくらい静謐で繊細で、たいせつに読みたい作品集だった 中学生の男の子っていいなあ・・ 「栗樹-カスタネア」が特によかった 筆者自筆の挿絵もすてき

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2015年01月06日

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何気なく過ぎてゆく日々の当たり前にもの悲しいおはなし。
全編に別れとそののちに訪れるうつろをほのめかせながら、けれどさらにその先を思わせる物語だったと感じました。

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2013年02月28日

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長野さんの書かれる少年が本当に好きです。カスタネアは国語の教材で読んでからとても気になっていたのですが、泣きたくなるくらい好きです。

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2012年12月28日

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ネタバレ

単行本を読んでいるので内容は知っているけど、一作目は途中から、三作目はラストにもう涙。「鳩の栖」の、どんどん蝋燭の炎が消えていくように、別れを予感させる話は好きだけど辛いです。文章や表現が本当に美しくて、哀しくも余韻に浸りまくりました。単行本にはないあとがきの「鳥の話」は鳥好きにはたまらないです。インコが可愛すぎ…。(ついでに四・五作目で紺極まるを読みたくなって、再読ループにはまるんだ…TT)

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2012年09月30日

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表題作「鳩の栖」はたった25ページの物語。すこし物足りなさを感じるところもありますが、この物足りなさが、操が樺島のことを何も知らないと思い、感じているもどかしさのようなものに似ているのではないかと思います。

個人的には「栗樹」がとにかく印象強いです。
「紺碧」「紺一点」の続編らしい「紺極まる」も読んでみたい。

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2012年08月16日

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ワタシが高校生の時に模試に出題されました。邪な気持ちで何度も読みました。結果はそれはもう。ワタシ自身にそういう気質があるので色眼鏡で見てたらごめんなさい。

どの少年の雰囲気も繊細で、美しく描かれていると感じました。肌が白くて、髪の毛がサラサラで、下まつげが長くて…というような美少年をイメージしてしまいます。

一日休みの時に、ゆっくり時間をかけて読みたい本です。

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2012年06月10日

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長野まゆみは独特の雰囲気を持った作家で、童話的な世界で無機的な美少年たちが主人公の作品集があります。知り合いで気に入っている人はたくさんいるのですが、実は私はそれらの小説はよくわかりません。しかし、この「鳩の栖(すみか)」は普通の小説で綺麗な世界が展開されます。この小説が気に入ったら、「螺子式少年」や「三日月少年漂流記」「白昼堂々」なども読んでみるとその世界にはまるかも。

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2012年10月13日

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長野まゆみが描く少年像はどれも儚く理想然としていて涼しげ。
単純に憧れるし、美しいと思う。
表題作と『紺碧』『紺一点』が好きです。

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2021年11月30日

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懐かしさを感じながらも、情景が浮かぶような温かさもあり、そんな中で登場人物の気持ちが自然と伝わってくるような短編集でした。
ヨーグルト食べたくなった

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2021年05月06日

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儚き少年期の幻のように過ぎ去っていく淡い恋情。透明な色をした少年たちの未成熟な想いが未成のまま過ぎ去っていくところがなんとも静かでたおやかでした。

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2016年12月25日

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毎回言葉の選び方が秀逸で普通に並べたらえっというようなところもふんわりした表現で綴られています。焦らずゆっくり雰囲気とかかみしめながら読みたくなります。

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2014年08月23日

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日本語と日本の景色の美しさをしみじみと感じる事が出来る一冊。

過ぎ去って行った時間が惜しくなりました。

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2013年11月19日

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私はショタ趣味はありませんが、理想の少年像は?と聞かれると著者の作品がちらほらと思い浮かびます。
儚い文体、空気感、全部、影響受けた作品ですね。
あと。ヨーグルト食べたくなる。

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2012年09月05日

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ネタバレ

短編+続編1本の、3時間あればぜんぶ読めるお話たちです。
最初は、あらすじにあるお話。ほんのりとした恋心にも近い友愛と、忍び寄る静かな終わりの気配。逝ってしまう少年の、それでも明るい振る舞いが、ちょっと切なくなります。

あと、それほどホモホモしていないのでちょっと安心します(笑)

全体的には、淡い雰囲気漂う内容です。
猫道楽と比べると結構薄過ぎるかもね。

脱線しますが、長野まゆみさんの思う理想少年像って、手にとるようにわかりやすいですね。

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2012年06月29日

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短編のどれも萌えるがやはり紺碧・紺一点の連作2編がたまらない。義兄弟義兄弟。そういえば兄弟ネタ多いねこの本。

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2012年05月26日

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素敵な空気です。落ち着いてて清々しくて。
少年たちに気品が感じられるところか大きいなあ、やはり。
「鳩の栖」「紺碧」「紺一点」が好きです。
浦里と真木は続きがあったはずなので楽しみです。

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2020年04月10日

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長野まゆみさん2冊目。素朴な単語の全てが味わいがあり美しく、梨木香歩さんのような温かみがありレトロで不思議な雰囲気が出ている。
ファンタジックかと思いきや、繊細な血の繋がりとひそやかな少年愛のようなものを感じた。

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2019年08月17日

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短編集。
一番最後の紺一点は、その前の紺碧の続き。
著者のイラストが章の頭に入ってる。
多分ハードカバーもそうだったんだろうなぁ。

複雑な家庭だったり、友人や家族の死が出てくるけど重くない。何となく爽やかな感じ。

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2019年07月11日

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ネタバレ

全部で五篇併録されている。四章と五章に関しては、全編・後編という形になっており、主人公は全員、中学生である。舞台は昭和中期あたりで、独特の泥臭さを出しているが、文体が旧文字を中途半端に使い、科白の結尾に句読点を利用し、疑問文なのか分かりかねる文章が多々登場し、非常に読みづらい内容であった。私は浅学なため、こういった文体に初めて触れたのだが、好めなかった。作品の構成としては、面白い内容ではある章もある。

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2017年03月07日

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こんなに瑞々しい文章を書ける人がいたのか、と驚いた。もっと早くに出逢いたかった。
少年たちの危うさとか繊細さを上手く描いていて、読んでいて心がぎゅうっとなった。学生時代独特な空気感をこんなに鮮明に描けるなんて、本当に素晴らしい!
ただ、感動すると共にそんな少年が実際に居るのかと考えるとちょっと現実離れしている気もする。読んでいて登場人物が少年同士であることを忘れてしまうくらい、文章が女性的だった。
他の作品も読んでみたいと思った。

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2015年08月22日

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中学生を主人公にした5つの短編集。
表題作『鳩の栖』―内向的で孤独だった主人公操は、快活で人望も厚いクラスメイト至剛との出会いにより初めて心を開くようになるが、至剛には早すぎる死が迫っていた。
哀しい話ではあるのに、不思議と艶っぽいしっとりとした雰囲気。描写表現がすごく綺麗。

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2014年06月11日

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中学生の男の子が主人公。
彼らの身近に”死”を配することで、ひたむきに生きる価値を浮き立たせる短篇集。
物語にいかにシンクロできるかが満足度を左右しそう。


『鳩の栖』
内気で愚鈍な主人公が、転校を繰り返す中で初めて経験する楽しい学校生活。
それをもたらしてくれた利発で優しい同級生が不治の病に冒されていることを知る。

『夏緑蔭』
自分の出生の秘密を知らされた主人公が、古い記憶を思い出しながら事実を受け止めていく。

『栗樹』
血縁上は兄だが子供のいない伯父の養子となった従兄と主人公の交流。物語の中身がないなと思いつつ読んでいたらラストが急転直下。

『紺碧』
両親が亡く、同居していた姉が死に義兄とふたりきりになった主人公。彼には養子の引き合いが来て、義兄には再婚の世話がはじまる。
ずっと主人公がもじもじしている。

『紺一点』
紺碧の続編。
遠くの町へ引っ越し、義兄とふたり暮らしを続けている主人公は高校生になる。
義兄の再婚騒動やら高校生活やら。
主人公の親友が本当にいい男なのだが、当て馬にしかならない役回りだとひしひし感じて切ない。

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2013年12月08日

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高校の頃一度読んで意味がわからないと思ったけど、今なら客観視しながらちゃんと読めた。

季節や言葉に関しては、本当に美しいものばかりだし、四季をはっきりと感じることができる描写。

夏の夜に読みたくなる。

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2013年08月09日

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短編集。
少年たちのおはなし。
この人の作品は読めないのと読めるのがあるんだけど、これはすんなり読めた。あっさりしてるからかな。

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2013年08月06日

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長野まゆみさんを読んだことがなくて、
中村明日美子さんみたいな少年愛を求めている人におすすめしたい本。
独特の雰囲気がありますが、それが大丈夫なようでしたら本当に非常におすすめします。文体にくせがあるので、苦手な人は苦手かと思います。
それになにより少年愛をズバズバ書いてますからね!!!!
彼女の作品は何の疑問もなく、みんなホモですからね!!!!!


この中に収録されている、「栗樹―カスタネチア―」が、
…驚かないでくださいね。
現代文模試の……小説読解に選ばれていたのですよ……

なにを…考えているんだ……ベネッセ…

そんなにガッツリとした部分ではなかったのですが、いやしかし、いやしかしですよ、長野まゆみ作品ですよ。
そのような描写がないページなんてございませんよ。
おかげで模試が終わった後の女子はヒソヒソささやき合いましたよ。
「え?なに?あれ、弟はお兄ちゃんが…好きなの……?肩が触れ合っただけで赤面して動機が激しくなってときめいてたけど、それは…そういう…ことなの?」
「しかもお兄ちゃんは友達(男)が好きみたいな」
「えっ、近親相姦でさらにホモなの?禁忌キッズじゃん」

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2012年09月18日

Posted by ブクログ

思春期の揺らぎのある透明な静かさを掬ったような短編集。
時代は大正あたりのイメージでしょうか。言葉遣いはやや文学調ですが、癖がなくさらっと読めます。

表題作の「鳩の栖」が好きでした。
淡々と描く静かさが素敵な作品。

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2012年09月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 なんとも涼やかなお話たち.

 ☆鳩の栖
 死期を悟っても冷静さを保ち続けるお友達.
 あんな子いますか!

 ☆夏緑陰
 淡くてやさしい物語でした.
 親子ってつながっているのね.

 ☆栗樹-カスタネア
 あの強気な態度は、身体の弱さの反動?
 そう思うとなお切ない.

 ☆紺碧
 ☆紺一点
 かっこつけるなあ、真木は.
 亨が来島しか見えていないってわかってても、
 あきらめられないか.
 あー切ない.

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2012年07月01日

Posted by ブクログ

短編集
これがテストに出たときはびびった

気に入った話とそうじゃない話があるけど
ちょっといつもの長野さんぽくない話がちらほら
重度の中耳炎で苦しみながら読んだせいかしら

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2019年01月16日

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