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Posted by ブクログ
山風ミステリの中でいまいち知名度に欠ける本書でありますが、決して完成度が高くないわけではなく、むしろお得意の時代物とミステリとが、極めて高い次元で融合した傑作です。
低知名度の理由は時代小説という側面ばかりが強調されて、ミステリだという認知があまりされていないからなのではないでしょうか…。
内容は新顔の女囚人お竜が、やむにやまれぬ事情で収監された囚人たちの容疑を張らすために奔走するといったものです。対象となる6人の囚人が関わった事件はどれも奇々怪々なもので、本格ミステリ読者なら唸らずにはいられない好編ばかりです。
そしてラストになって突如として時代小説らしい仕掛けがクローズアップされ、山風らしからぬ(?)超絶ハッピーエンドに雪崩れ込みます。
このラストが良すぎてもうそれだけで☆5をつけたくなっちゃいます。
時代小説もミステリも読まないという人が読んでも楽しめること請け合いです。