感情タグBEST3
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淡々と、静かに時間が流れていく中で、海の音や雑踏のざわめきが聞こえてくる。宗教に頼らない癒し、地に足をつけて生きること、よしもとばななさんの他の本にも共通するメッセージを受け取った。
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おそらく初めて、吉本ばななさんの本を読んだ。その名前からなぜかポップな印象で(さくらももこ的な)敬遠してきたが、それが本当に勝手な思い込みだったことに気づけて良かった。
まず、描写がとても丁寧で優しくてあたたかい。文中の言葉を借りれば、はっとする表現や視点がたくさんあった。登場するまなかも浩志も、素直で純粋で、こんな風に物事を考えたり言葉にしたりできたらと思った。二人はずっと共に育ってきたのに、何度も相手の必要性を感じたり、愛情を受けたり、そういったことに一度きりはないのだと感じた。それはすごく幸せなことで、置き換えられることがたくさんある気がして、つまりは自分はいま幸せなのだと思った。こんなにも心をむぎゅっとされた本は初めてかも。すごく良かった。
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庭、光、暗闇、ひんやりとした床、窓辺、ワンちゃん、月夜、暗い海、波
今いる世界とは少し違うのに今までの自分の見てきたものにあったきらめきを感じたりして悲しいこともあるのに美しいいいな憧れるいつかこんな世界に行きたいなこんな世界を毎日で見つけたいな
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忙しない私の日々とはかけ離れた、ゆっくりと時間の流れるこの本に、すごく癒された
まなかという名前が、世界の真ん中にいるっていう由来で、友人のまなかを思い出した
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吉本ばななさんの思いや伝えたいことが表れている一冊なのだろうか。
イルカの壮大な景色を人間に写しているところがすごいと思った。なんだか心にぐっとくる表現があって、ああやっぱり吉本ばななが好きなんだなと思った。
彼女にしかない言い回しだったり喩えが本当に好きだ。
世界を高いところから自分が神様になったかのような視点で見る経験をこの本の終盤にわたし自身、した。
壮大なスケールで物事を、この世界を見れた気がする。
こういう気持ちを、こういう本を読んだ時にすごいとしか表現できないのが悔しい。
自分の、自分だけの言葉で表現できるようになろう、
涙が流れました。
終盤のオリーブのところで、。
「たった一匹の小さな犬なのに、今になってこの人生にオリーブが、人生の中でとても大きい存在に驚く。」
「そんなに長くは生きない小さな犬に生きる力をもらったものもいる」
「あんまりにも心がひまだったので」という表現がすき。
心がひまー心が忙しい
新しい言葉。
心がいっぱいで、胸がいっぱいです。
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その二人が一緒にいる事は、運命…
繊細な心を持った孤独な裕志と、彼に寄り添うけれど強い心を持ったまなか。
身近な人や犬の死の悲しみから、二人で、周囲の優しさに助けられながら少しずつ立ち直っていく。
なんだか、4年前に父を亡くした私の母が、少しずつ立ち直っていく姿と交差して、心に沁みる…
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よしもとばななの小説の登場人物、翻訳業を生業にしがち。そして物語に死と愛がある。
静かに愛し合い、いのちについて考えるまなかと裕志、まだ高校生?とは思えない2人の空気感が尊い。
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この本を朝に読んだからだろう。お昼から台所とお風呂を丹念に掃除してぴかぴかにした。昼過ぎにすこし悲しいことがあって、一時間ほど悲しみに暮れたけれど、それからお風呂に湯をためた。湯船にはいるとからだが内側からぽかぽかになる。お風呂をでて扇風機の風に当たる。なんて涼しいのだろう!暑いと熱いとぽかぽかはやっぱりみんなちがう。そんなことをかんがえる。朝から点けていた高校野球の中継はもう四試合目。きょうの試合はどの試合も一点差か二点差の接戦だと解説者が話している。吉本ばななの小説を読むといつもちゃんと大切なところにもどってこれる。ほんとうにいい作家。
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ハネムーンということばがもつ甘い響き、喜び、未来的な感覚とはどこか違う、静かでどこか悲しく、過去に向かうそんなハネムーン。
若々しさということばは似つかわしくなく、牧歌的でどこか乾いた草のような、そんな懐かしい香りがしてきそうだ。
作品そのものの力に、MAYA MAXXさんの挿絵が加わり、物語が確かな輪郭として現れてくる。
死のにおいが漂い、世界から取り残されてしまったような中でも、幸せは確かに存在し、何かのはずみで生命はまた生きる力を取り入れる。痛みに満ちた人生であったとしても、幸せが存在することは揺らぐことのない事実だ。
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「苦しみはやってきたのと同じ道のりで淡々と去っていく。 」
ユニークな家族構成を持つ二人の男女のリリカルでふんわりとした空気の中での痛い、心が痛くなるような切ない物語。
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裕志が繊細でナイーブで痛々しかった。少し前に身近な人が死んで裕志と同じ情緒になった時、もう少ししたらまた大切な人が死んでしまうんじゃないか、怖くて恐ろしくてビクビクしながら生きていた時を思い出して辛かった。
そんな中で、吉本ばななの表現のところどころでグッと来すぎて心がいっぱいだった、、。
うーむ、うまく感想書けない
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自由だ自由、フリーダム。自由っていってもちんこ出して街を歩き回ってビーチでうだうだするようなやつじゃなくて、あいつらはただの変態なわけで、夫婦で一緒に海外旅行に行って、でもって部屋で旦那を待たせてる間にお出かけして、でもって店で気持ちいいから生ビール飲んでから帰っても二人とも普通にハッピー、みたいなやつだ。って書いてあった通りだけど。そんなハッピーに自由に生きてたらきっと幸せじゃないか。
そしてサイドストーリーのカニバリズム宗教の話がいやに怖い。こっちがメインでホラー映画作れそうなくらいに、映像かしたらこっちの話が子どもたちのトラウマになりそうなくらい。
というわけで何がメインなのかよく分からなくなったけど、表紙の絵はち○こじゃねーかっていうのが一番気になる。嘘だけど。
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いつものじんわりとかあったかい光よりは
ずっと深くて暗くて底の方をさまよう心地がした。
でもきっと、そんなところから
仰ぎ見る空や光や生きている証が
この世界をとてつもなく美しくしている、
そういう感じがした。
最後まで読んだら
急にタイトルがしっくりきた。
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すごく美しい表現がきらきら散りばめられ、世界はそして人生はとても美しくオーストラリアに行きたくなった。しかし、登場人物の境遇は特殊なのに、とても退屈な流れで、全然読み進まなかった(笑)
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「しかしいくら裕志をじゃまに思っても、かけがえのない人間をずさんに扱うほどにはばかではなかった」・・・耳の痛い言葉です。私ばかなんだやっぱり。
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MAYA MAXXはわたしの好きな映画no.1であるLaundryの劇中画を描いている。本屋でたまたま見かけて絵の吸い込まれる感じに惹かれて手に取った。その名もハネムーン。しかも行き先はオーストラリア。こういうのを縁という。
よしもとばななは、日常の風景描写がうまい。MAYA MAXXのようなおとぎ話のような世界観で庭や伊東を書いたりする。そうしているうちに心象風景が混ざったりする。父親が思想家だからか?やわらかく透明でイノセントなかんじ。
ちなみに、山崎ナオコーラもところどころ似てる。
どの作品も地に足の着いていない、反経済人たちが繊細な感受性でのらくら生きて、ちょっとだけ成長していたりする。世界 対 主人公と彼彼女が信頼するごく少数の人間関係。どれもこれも、同じ。でもなんかたまに無性に読みたくなる。
きっと少しだけ心が弱った時だろうか。
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複雑な家庭環境で育った裕志と
隣の家に住むまなか。
裕志の痛みを共有し 自然の流れで共に暮らすようになった
ふたりの再生物語。
暗い内容なのに どこか清謐で暖かみのある文章で
少し明るい未来が想像できるエンディングが
よかったです。
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よしもとばななさん、この人の美しいものに対する感覚はとても共感できて、泣きたくなる。
この本読んで、やっぱりそうやと思えた。
離婚とか不倫とかの話が小説にはよく出てくるけど、私にはそういうことはやっぱりわかんない。
子どもやからかな。
でもわかりたくもない気がする。
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可愛い装丁とタイトルから想像していたものと違った。
まなかと裕志のハネムーンにまつわる物語。複雑な事情があり、まなかと家族同然になった裕志。
大切な人の悲しみに寄り添い一緒に乗り越える話、不思議な空気感でした。ぞくっと、えっ、とした描写もあるのですが、ストーリー性というより、吉本ばななさん(だからこそ)が書かれたい世界観なのだと伝わるものがありました。
自分がこの世にいることを肯定してくれて、安心して身を任せられる存在があることの素晴らしさを感じました。
この作品では釜揚げうどんが出てくる(無性に食べたくなった)。食べるそして生きる。
ひとつひとつの場面を味わい、背中を押されているよう。重い荷物を降ろし、これから新しい生活が始まる、二人といつか飼う愛犬と穏やかに楽しく。ただそこに居るだけで満たされるという、そんな気持ちになりました。
取り返しがつかないことがいくらあっても、生きていくしかないということだけを、人は言うことができる。
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大好きな作家 吉本ばななさんの「ハネムーン」
お昼には読み終わったのにズルズルと、気付けば今も内容を引き摺っていて身体半分蝕まれたみたいで笑いずらい、バットエンドではないのにもやもやして、苦しい。この本は柴田聡子さんの曲に似てる
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お話の雰囲気や言葉はとても素敵で良いなと思った
けれど…
2人の住む世界や流れている時間が現実のものとは違いすぎて(私自身はニートではないし…)共感や感情移入はあまり出来なかった…
まぁ、物語ですしね
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両親がいなくて、おじいさんと二人暮らしだった裕志は、おじいさんもなくなり、ショックをうけて、生きる気力がなくなっていく。
まなかと裕志は、ハネムーンにでかけ、自然の一部として、二人で自然の力をもらいながら、二人で生きて行く事を実感していく。
文体が優しく、挿絵が非常に良い。
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「取り返しがつかないことがいくらあっても、生きていくしかないということだけを、人は言うことができる」「誰かがいなくなるとあんなに困る人生なんて、怖いと思った」…愛の物語と思って読んだのですが、年末に考えさせられました。
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主人公、ヒロイン共に家庭環境が複雑である。
だが、その中で愛を育んでいく。相思相愛や互いを想いやる・・という愛ではなく、周囲に影響を受けながら、互いを知り、世界が動き出す。
”痛み”を乗り越え”幸福”を知る構成は美しくもあり、悲しみも垣間見える。
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第二次吉本ばななブームがきています、私の中で。大学生の時以来。何故だと思って考えてみると、最近読む吉本ばななの作品は、母と娘の絆が描かれているものが多い。娘が2歳になり、息子とは違った心の通いを感じられるようになってから、自然と吉本ばななブームがやってきたのかも。
隣の家に住む幼馴染の男の子と結婚して生きていく主人公。「裕志といるかぎり一生できないことリストを考えては、ため息をついていた。」と感じるような男の子、でもかけがえのない、男の子。家庭環境は複雑で、弱いところがこれでもかとある男の子。
男の子は動物と話が出来ちゃうし、女の子は、良い悪いを第六感で感じる力がある、不思議な2人。
★3(面白いけどもう一度読みたい程ではない)
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私自身のハネムーンで行ったモルディブで読んだ1冊(そして感想書いた紙を挟んでそのままそのリゾートホテルの本棚に寄付してきた)。
私の中で暖かい空気と甘い潮の匂いが思い出される作品になった。
行き先はどこでも良いのだ。
二人で日常と離れた場所で何かを共有できたなら。
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最近気持ちが沈んでたので、優しく綺麗な文章に癒された。なにも難しいことは書かれてないのに、すごく琴線に触れる言葉があったりして、そういうところがすごいなぁと思う。
時折挟まれる宗教の話に衝撃を受けた。