【感想・ネタバレ】数学ガールの秘密ノート/式とグラフのレビュー

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Posted by ブクログ 2022年03月18日

〈深い数学の世界へ優しく導く〉

数学が好きな「僕」が二人の少女の問いに答えながら数学を解説してくれる一冊。

元々2007年から結城浩さんによる数学青春物語『数学ガール』シリーズが発行されました。そのシリーズでは「フェルマーの最終定理」「ゲーデルの不完全性定理」など、主に高校数学以上の事柄がテーマ...続きを読むとして扱われています。
こちらの『数学ガールの秘密ノート』シリーズは「式とグラフ」「整数で遊ぼう」「丸い三角関数」など、中学生や高校生向けのやさしい数学をテーマに執筆されています。
「式とグラフ」はこのシリーズの1作目です。

テーマに数学を据えていますが、小説のように登場人物の会話で話が展開していきます。
主な登場人物は、数学が好きな高校生の「僕」、同じく数学を趣味とするクラスメイトの女子「ミルカ」、数学に興味を持つ後輩の女子「テトラ」、「僕」の従妹の中学生「ユーリ」です。

このシリーズは、読者が数学の授業中に気になったり立ち止まったりしてしまうところ、例えば「式とグラフ」では「なぜ式にxやyといった『文字』を使うのか?」「なぜ丁寧に答案の式を書かなければいけないのか?」などの細かなところから説明してくれます。
数学の授業で教わっているときに実際にそのような疑問を思い浮かべても、解決されることは少ないかもしれません。
理由としては、授業中に質問するのが恥ずかしい、質問するタイミングを逃す、授業がどんどん進んでいく、クラスメイトを見るとみんな納得したように見えるから疑問だと言いづらい、先生が解説してくれない、先生は解説してくれたが理解できなかったなど、様々だと思います。
この本では、そのような些細な疑問を「テトラ」や「ユーリ」が「僕」に質問し、「僕」は丁寧に噛み砕きながら説明してくれます。

後輩の女子「テトラ」と従妹の「ユーリ」は年齢や数学への理解度はそれぞれ異なりますが、二人に共通しているところがあります。
それは「わからないことへの素直さ」です。これは本文でも「僕」にも言及されています。
分からない点を言葉にすることは恥ずかしさや格好つけが優先されて、なかなかしづらいものです。
しかし、この二人は疑問に思ったことを素直に言葉にしています。「僕」はそれを馬鹿にすることもせずに丁寧に説明してくれます。まさに二人が読者の代弁者になってくれているわけです。
この「素直さ」は何歳になっても持ち続けたいですし、そのような「素直さ」を持っている人に出会った時には力になってあげたいと思いました。

「式とグラフ」では主に文字、代入、恒等式、方程式、グラフ、比例、反比例などを扱っています。
それらにつまづいた人も、より理解を深めたい人にもオススメです。

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Posted by ブクログ 2016年02月06日

中学一年の息子用にと思ったけれど、むしろ自分の方がのめり込んで読んでしまった。数学が大の苦手で、早々に文系行きを決めてしまった中学・高校時代にこの本と出会えていたら…!

ただの数字や文字の羅列だと思っていた数式が、図形やグラフといった目に見えるかたちと、これほどまでに有機的に結びついているなんて。...続きを読むしかもスポンジに水が染み込むように、数学アレルギーと思い込んでいた僕の脳みそにも、難なくこの「式とグラフの秘密」が染み込んでいったのでした。

普段使っていない脳の部位が刺激された気がする。このシリーズの他の本も読んでみたくなった。

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Posted by ブクログ 2015年07月26日

すっかりはまってしまった「数学ガール」。この「秘密ノート」シリーズでは、中学レベルでもわかるよう、数学トークが展開されています。
本編は正直数式についていけず、雰囲気だけ楽しんでいた生粋の文系ガールな私も、この本は理解しながら読むことができました。
《数式の世界》と《図形の世界》をいったりきたり…と...続きを読むいう発想が面白かったです。連立方程式を解くのはかんたんだけど、図形に表すとそのルールを「目で見える」ようにできるんだなって。なんだか不思議です。

数の世界は整理された美しさがありますね。深くて、美しくて、なんだか真理のようなものを感じる。数の世界もまた主の栄光をあらわしているのだなぁ、と思いました。

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Posted by ブクログ 2014年04月15日

式の意味するところが何なのか、これを理解すると大抵の問題は解けるし、数学も面白くなる。
そういうことをサラサラと読んでいくだけで分からせてくれるのは凄いことやと思う。

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Posted by ブクログ 2013年09月20日

中学生でもわかり易い内容である.
スラスラと読める.

分かりやすい分ちょっと物足りないかもしれない.

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Posted by ブクログ 2013年07月30日

とても良い本です。考えることが好き人、伝える文章を書く人、中学生の人。とにかく様々な人が楽しめる一冊になっているように感じました。

取り上げている題材は中学生の範囲の数学です。されど侮れません。たくさんの気付きがありました。とにかく作りが丁寧で、章の頭のコトバや終りのコトバは本当に鳥肌立ちますし、...続きを読む練習問題の選択も素晴らしくて、もともと持っているイメージを整理してくれて、視点を広げてくださいました。

数学文章作法の具体例として読んでもおもしろいと思います。

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Posted by ブクログ 2013年07月19日

関数や比例、反比例などが私でも理解出来ました。
練習問題もあって、理解を深められると思います。
これをとっかかりに挫折してた本家数学ガールに挑戦しようかな

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Posted by ブクログ 2013年07月16日

数学ガールの簡単なバージョンで、≪図形の世界≫と≪数式の世界≫を行きつ戻りつしつつ、それぞれの理解を深めることが出来る本です。

反比例のグラフについて、自分も子供の頃に同じような感想を持っていたので懐かしくなりました。

それから、付録のようなエピローグで説明されている、立体への拡張が良かったです...続きを読む

数学の面白さですよね。

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Posted by ブクログ 2022年08月14日

「数学ガール」シリーズを最初に読んだのですが、途中から完全について行けなかったです。この「数学ガール秘密ノート」シリーズはだいぶわかりやすくなってました。
自分がなんとなくしか数学を理解していなかったことに気付かされる。思考を巡らせて、探求していくことの楽しいを再発見できた。

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Posted by ブクログ 2022年03月23日

本書は中学生に最適な内容だと思った。
やや回りくどいと感じた部分もあったが、こういった部分でつまづく人が多いのかもしれない、と考えさせられた。
最後の「もっと考えたいあなたのために」の問題に、多少の指南なり一つの回答なりを加えておいて欲しかった。

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Posted by ブクログ 2021年08月10日

わかりやすくてエウレカな瞬間もある。テトラちゃん派。素直な心で数学に向き合うって楽しいな。数式と図形が交わる事例(反比例と長方形面積)、シビれる〜美しい。秘密ノートシリーズ、次も読みたい

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Posted by ブクログ 2020年04月19日

色々忘れてて驚いたな。
ただ、反比例は何が反対なのかとか、
考えたことなかったかもしれない。

198*202
=(200-2)*(200+2)
=200**2-2**2
で解くとというのも考えたことなかったな。
基本的な内容にも関わらず新たな発見があって面白かった!

次は、順番無視して「丸い三角...続きを読む関数」

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Posted by ブクログ 2020年03月31日

現実世界の問題を、数式にするって言う考え方は面白い
よくわからずに数式を解いていたっていうのがよくわかった

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Posted by ブクログ 2023年01月01日

図形の世界と数式の世界。今まで点で理解していたものが、線になって、世界が広がっていく感じ。数学って楽しい。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2014年09月23日

 数学ガール本編を読んで難しくて一部消化不良になったため、優しい内容になっているという秘密ノート編を読んでみました。

確かにこっちは優しい!

多分高校1年くらいまでの数学をやった人ならわかる内容です。

でもちょっと本編との差がありすぎてあっという間に読んでしまいました。

「式とグラフ」は方程...続きを読む式とグラフの関係をつっこんで考えていくものでしたが、数学の中では比較的わかりやすい分野だからかもしれません。
一次方程式なら直線、二次方程式なら放物線とかそういう関係に着目して、なぜそうなるかについて、方程式を変形させながら考えていくような内容です。

 数学の先生はグラフが大事というけど、なんで大事かわからないといってくる主人公の従妹ユーリが出てきたりします。グラフからは何か読み取れるものがあるから大事なんですね。
そういうのは確かに学校では習わないと思います。実社会に出ると、できたグラフから何か意味を読み取ったり、わかることをまとめたりというのは当たり前のようにやりますが、そういうのは学校だとやる必要がないのだと思います。

 このシリーズはまだまだ続いていて、もう少しわかりにくいものも扱っているので、続けて読んでみようと思います。

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Posted by ブクログ 2014年04月29日

 結城さんの本はプログラミング関連で目にしていたが数学関連も書けるとは、やっぱり理系頭というものはすごい。

 でも、この本に関しては最後の終わりがあっさりしすぎて物足りなさを感じる。

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Posted by ブクログ 2014年01月23日

内容は易しいですが、数学の本質、構造、意味といった深い構成。
僕にとっての数学は、代数、幾何及び解析という構造であり、表現媒体としての文字と図形の関係を再認識できた。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2014年01月06日

 本に書かれている内容は、中高で習ったものであり、知っていることであり、簡単だと思っていたものであった。しかし、丁寧に説明されると自分は知っているだけで、理解していなかったのだなと思った。
 数式の世界と図形の世界の両方から見ることによって、数学の理解が深まった。

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Posted by ブクログ 2016年09月14日

まだ読んでいない数学ガールがあるのに,こちらを先に読んでしまいました。内容が中学数学なので詰まることなく読めたというのが実際です。

教科書に書いてあることがほとんどですので,まずは教科書をよく読んだかどうかが大事です。しかし,数学で描かれる「図形の世界」や「数式の世界」の行ったり来たりという発想は...続きを読むあまり授業では聞かないかもしれません。数学のイデアの表現形態があるときは図形であったり,数式であったりするというのが本当のところだと思うのですが,そういうことを知ることができる一冊だと思います。

――ひとは,実際に試みているうちに,ものを学ぶものであって,試みようと思うだけでは,ものは学べないのである。(アラン)


*****
もともと,数式というのはていねいに読まなくちゃいけないものなんだ。数式を読むときは,さらっと流してはだめ。じっくり読むことが大切。だから,そこに使われている文字をていねいにじっくり読むというのはいい態度なんだよ。(p.4)

 言葉にするのは難しい。言葉にするのは苦手だ。自分の心にあることを言葉にするのも難しいし,その言葉を相手に伝えるのも難しい。そしてーーその言葉が相手に本当に伝わったのかを確かめるのも難しい。
 いや,違うな。難しいんじゃない。恐いんだ。自分の心を言葉にすることも,言葉を相手に伝えることも,すべてが恐い。伝わらないから恐いんじゃない。伝わるかもしれないから恐いんだ。
 自分の小ささが,愚かさが相手に伝わってしまうかもしれないからこそ,僕は口を閉じてしまうんだ。(p.21)

うん,もちろん答えが正しく合ってることは大事だよ。でも答えだけじゃなくて答え方にも注意してほしいな。一歩一歩を確かめながらていねいに書くことができたら,自分が《ほんとうにわかっている》といえる。だから,ていねいに書くのは自分のためでもある。いつもいつも『答えが合ってればいいじゃん!』と書き散らしてちゃだめだよ。(p.31)

 ものごとの表面を見てわかった気になるのは愚かだ。ものごとの本質をきちんと見抜かなくては,と思う。(p.49)

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Posted by ブクログ 2021年09月19日

読むのは2回目かな。
数学を勉強していて、式とグラフの話
計算をするのに必要な式
グラフは数学に限らず、他の教科にも出てくる。

数の世界から見ること、図形の世界から見ることで見え方が違ってくる。
苦手とされやすい教科。

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Posted by ブクログ 2019年01月14日

当初のイメージ通り、息抜きには良かった。
思った以上にさらっと読めた。本編が数学的内容もストーリーもボリュームあるので、悪く言うと拍子抜けしたかも。
こういうのもたまには良いね。

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Posted by ブクログ 2017年09月15日

『数学ガールの秘密ノート』シリーズのサンプル版をランダムに読んでみて、本書が一番難易度が低そうだったので実際に購入して読んでみた。

あっという間に読めた。本シリーズの他の巻では理解に苦しんだ部分が多々あったので本書もそんな部分がることを予想していたので拍子抜けするほどだった。

だからと言ってつま...続きを読むらないと言っているのではない。むしろその逆。

当たり前なことを丁寧に説明してくれるので、「わかっているつもり」なことが「まったくわかってなかった」ことだと気付かされた。

本シリーズの別の本も読んでみようと思うが、難易度はこれくらいだったらいいな。

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Posted by ブクログ 2014年09月17日

すらすらっと読めました。

この本に書いてある数学はきっちり理解できた!とまでは言えませんが以前よりは少し知識が深まったように感じます。

学生の頃から数学は大の苦手でしたが、これを読んで、学生の頃にこういう本と出会ってたらまた数学への取り組みが違っただろうなぁと思いました。

もう一度読み直して理...続きを読む解を深めたいけどきっと読まないだろうなぁと思います。

数学が分からない役の女の子2人がいるのですが、色々質問し納得し理解していきます。
しかし私はそれにもついていけず…ちょっと悲しいです。

もう一度読み返したらきっとついていけるかもしれませんが。

理解はしなくても、式とグラフってどんなものなのかって知るにはとても良い本だと思います。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2014年02月06日

この方の著書は、情報処理の勉強でお世話になりました。数学のこの著書も、対話形式で、二次方程式やグラフなど、解りやすく解説しています。

解答に至るプロセスは、日々の仕事でも、論理的に説明する力を養うと言う意味では、需要のある分野かなと思いました。

難解な部分は、一切ないのですが、読みやすいし、数学...続きを読むに自信がない、とっかかりにという方にオススメです。

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