【感想・ネタバレ】最高裁の暗闘 少数意見が時代を切り開くのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

最高裁判決ついてくる少数意見。
後の裁判に影響を与え、さらに行政や国会にも影響を及ぼす。
最高裁の判決は、合議の中で意見のぶつかり合いを経て決まっていく。
良い一冊だと思う。

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2011年04月14日

Posted by ブクログ

「暗闘」という表現は、本書の内容にふさわしくないように思うが、判決が出るまでの舞台裏の動きがリアルに描かれている。綿密な取材が行われたことがうかがわれる。

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2011年03月19日

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タイトルの「暗闇」ってのがいまいちだけど、内容は秀逸!ここ10年の著名最高裁判決までの流れがちょっと感動的にまとまってる。司法関係者必読!

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2011年02月15日

Posted by ブクログ

 めちゃくちゃ面白い!!学部で憲法を学んでいたということも楽しめた要素としてあると思うけど、学んでない人も楽しめるんじゃないかな。
 
 2000年以降の、最高裁の判例変更はどのように起こったのか。従来の判例を尊重すべきか。あるいは、判例を変更すべきか。判事たちは対立する。そして画策する。自分の考えを多数派にするために。最高裁には小法廷(5人)と大法廷(15人)があるが、その中では「被害者を救済すべきだ」とか「政治と司法の兼ね合いも考えるべきだ」といった人間臭い思いを持った裁判官たちが、人間臭い政治を繰り広げてきた。研ぎ澄まされた法論理を武器にして。その様子が、綿密な取材・調査によって確かに伝わってくる。それがたまらん。

 三権分立。よ~く聞くこの言葉。立法、行政、司法の三権が相互に抑制する関係にあること。まぁそんな定義でいいんかな。立法。うん、これは間違いなく力を持ってるね。行政。うん、これも間違いなく力を持ってるね。では、司法は?皆の中のイメージで、検察は別にして、裁判所が権力を行使するイメージってある??これが今まさに問題になってる。今までの司法は、消極的すぎたんじゃないか。政治と行政を抑制する力を持つ機関としての役割を避けすぎてきたんじゃないかって。例えば、議員定数不均衡の問題。本来、一人一票という原則を出来る限り実現すべき民主主義なのに、日本では都市の有権者と地方の田舎の有権者では一票の重みが参議院では4倍くらい違う。田舎で100人で一人選ぶとこもあれば、都市で400人で一人選ぶとこもあるってこと。そうすると、何が問題になるか。地方の田舎の人の意見が過大に、都市の人の意見が過小に、政治に反映されてしまう。これは、平等じゃなく、民主主義の原則にそむいている。そういう状況が今の日本にはあるってこと。
 
 そんな時、今までの司法はどうだったか。「うん、確かに平等じゃない状況が生まれているね。それは問題だ。がしかし!!!選挙の区割りというのは、高度に政治的なことであって、それに対しては国会(立法)に広い裁量が認められてるんです!!!だから、私たち司法は口出しをするべきじゃないんです!!!」てな風になってて、司法が立法、行政に口出しするのに及び腰、消極的だったわけです。けど当然それにも理由はあって、例えば権力行使の正当性てなことが挙げられると思う。国民による委任という権力の正当性根拠を持つ国会議員。その行動の総体である国会が決定したことを、専門家だけからなる裁判所が覆えしていいの。という風に、司法の側にも積極的に権力を行使することが躊躇われる事情は確かにあった。
 
 けど、それでもさすがに消極的すぎるんじゃない??ってのが、近年問題になっていて、それが司法改革も相まって大きく変わろうとしているのが「今」。
 
 そんな司法のドンである最高裁判所の「肉声」が伝わってくるこの本は、単におもしろいからというだけでなく、一国民、一有権者として読んでおいて損はない。一つの巨大な権力機関が、今、動き出そうとしている。

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2011年01月23日

Posted by ブクログ

■内容紹介
最高裁判所の意見の変遷を、少数意見をひもとくことで綿密に分析。最高裁判所の内部を明らかにしてくれる良著。
■分析
いつも思うことだが、「最高裁判所の判決は」などの表現が人口に膾炙している。しかし突き詰めて思考すると「●●裁判官は、」といったように個人名がつくはずだ。というのは、最高裁判所の裁判官はわたしたちと同じ人間であり、その人間としての経験や思想がバックボーンにあって判決を下すからだ。本作品は人間臭い最高裁裁判官たちの心の思いを明らかにしてくれる、まさに徹底した思考に資する本である。

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2011年01月20日

Posted by ブクログ

最高裁ってお堅い、しかもほぼ同思想の方の集まり、いいところ弁護士VS司法官僚の争いがあるくらいと思っていました。最高裁判事の皆さんのお人柄が、なんとなく伝わってきました。後は、最後に紹介されていた書籍を読み倒すだけ。なんだけど、いつできるか…

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2011年09月25日

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国籍法,在外邦人,選挙定数,死刑,林試の森…などなど,勉強して何だか一生懸命読んだ判決の舞台裏とかがとても興味深かった。
良い本でした。

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2011年07月21日

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最高裁の多数意見がどのように形成されていくのか、
少数意見がどのような意味を持っていくのか。
緻密な取材に基づいて記載されており、著名判例についても
多く触れられていて、
興味深かった。

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2011年06月19日

Posted by ブクログ

これ、タイトルで損してるよな。タイトルを見ると、最高裁判所がいかにひどいところかを暴いたものと思うよね。
実際は真逆。どちらかと言えば最高裁判所に寄り添いながら、様々な判決の過程を詳細に描いた、良質のルポルタージュ。

本論とは逸れるけど、登場する人物の紹介がなんだかかっこよくて燃える。

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2017年07月21日

Posted by ブクログ

最近の最高裁の判断について、朝日新聞記者が書いたルポ。
最高裁判事に着目しつつ、各判断においてどのような立場をとったのかを踏まえながら分析した本。
新書という形式なので網羅的ではないし、適切ではないと思われる部分もあるものの、裁判体の判断にいたる過程について、退官した裁判官に取材をして、明らかにしている。
普通の最高裁批判本とは一線を画した良作だと思います。

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2014年01月01日

Posted by ブクログ

 最高裁は顔が見えないといわれるが,この本は丹念な取材によってその内幕を垣間見せてくれる。調査官の報告書そのまま,というのではなく裁判官の個性が反映された判決も最近は多いようだ。ここ十年ほど,最高裁による違憲判決も増え,反対意見や補足意見をつける裁判官も多くなり,司法も変わってきている。
 アメリカの連邦最高裁ほどではないにしても,国民審査が十分活かせるような,もっと透明性のある最高裁を希望。

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2011年11月07日

Posted by ブクログ

タイトルからはもう少し陰謀論的な内容を想像したが、予想に反して前向きな内容で面白かった
判決が決まるまでの経緯が丁寧に書かれていて、いろんな意味でまだまだ自分の仕事は雑だと思い知らされる
まだ最高裁まで争う事件を扱ったことはないが、いつか最高裁の弁論に自分の事件で行きたい

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2011年03月31日

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