【感想・ネタバレ】夜の噂のレビュー

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絵画のような小説

本作は、『驟雨』など叙情的な短編の名手として知られる吉行淳之介の数少ない長編だが、詩や絵画を想わせる叙情的さは健在であり、主人公や、それを取り巻く女たちとの人間関係や心象風景にも、作者独特の、はかはさや繊細さを味わえる作品です。
一方、ロードムービーのような作品が多い作者にしては、本作にはオチもあるので、初めての吉行淳之介の作品の読者も満足のゆくことだろう。
ちなみに、『砂の上の植物群』も本作のような絵のような小説。

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2014年11月27日

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