【感想・ネタバレ】スピノザ エチカ 上 倫理学のレビュー

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Posted by ブクログ 2019年07月17日

なんとなく気になってたスピノザさんが読めた。いろんな謎が解けて、元気が出たっ!でも、ドゥルーズさんのスピノザ読んでなかったら難しすぎただろうな。本には読む順番ってあるな。

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Posted by ブクログ 2010年09月13日

842夜

非常に面白い。

ドゥルーズが『千のプラトー』で器官なき身体に関する書物だと言っていた。

本来的に不自由な人間が自由を獲得するためには外的な刺激による身体の変化に伴って生じる受動的な感情を克服する必要がある。そのことによって人間は感情に支配される度合いを少なくし、理性により神を認識する...続きを読む直観知を獲得することができる。スピノザは直観知を獲得して自由人となることに道徳的な意義を認め「すべて高貴なものは稀であるとともに困難である」と述べて締めくくっている。-Wikipedia

スピノザについて書かなかった理由ではなく、なんとなく書きにくかった理由に、もうひとつ、スピノザをめぐる周囲の騒音が多すぎるということがあった。これはドゥルーズのことじゃない(ドゥルーズのスピノザ論はたいへんに静寂に富んだものである)。
 すでにヘーゲルにして、「スピノザは近代哲学の原点である。スピノザ主義か、いかなる哲学でもないか、そのどちらかだ」と言っていたのだし、ベルグソンは「すべての哲学者には二つの哲学がある。自分の哲学とスピノザの哲学である」とまで書いていた。スピノザとほぼ同時代の神学者ピエール・ベールですら、はやくも「宗教心がほとんどなくて、それをあまり隠さないのであれば、誰だってスピノザ主義者なのである」と囃したてていた。
 ようするに、スピノザについて発言することは、たちまち全ヨーロッパの知との関係を問われるか、さもなくば自分の哲学を問われるということなのだ。
 まさに踏絵なのである。それも全ヨーロッパの知を賭けた踏絵として、スピノザは位置づけられてきたわけなのだ。だからこそ、そこがプラトンを批判して全ヨーロッパの知を問題にしたニーチェとつながる畏怖ともなっているのであろう。ともかくも、こういうスピノザでは、ぼくでなくとも引っ込み思案にもなろう。-松岡正剛

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Posted by ブクログ 2010年05月31日

幸せになるための考え方が詰まった本。
なにぶん古い本なので、現代情勢とはちょくちょく相容れない部分もあるけれども、その考え方自体は今も、そしてずっと未来までも色褪せないだろう。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

あらゆる必要なことが、ここには描かれている。スピノザ主義と言われることで意図される無神論だとか決定論だとかは二次的なものであって本質を捉え損なっている。この本はいつまでも、誰かしらに影響を与え続けることだと思う。

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Posted by ブクログ 2012年03月11日

 ユダヤ教を破門された流浪の哲学者スピノザによる、幾何学的秩序に従って論証された倫理学。上巻は第一部「神について」、第二部「精神の本性および起源について」、第三部「感情の起源および本性について」までを収める。

 『神に酔える哲学者』スピノザの主著にして、哲学書と奇書の間を行き来できる歴史的にも非常...続きを読むに稀有な本。

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Posted by ブクログ 2021年09月18日

「幾何学的秩序により論証された」という副題が示すように、この『エチカ』はユークリッド幾何学に範をとり、演繹的方法による倫理学の体系化を試みた労作だ。デカルトは、実体を「存在するために他物を必要としないもの」であるとして、思惟実体と延長実体の二つを考えたが、周知のようにこれが心身二元論というアポリアを...続きを読む残した。これに対しスピノザは、一にして全なるものだけが実体であると考え、神=自然が唯一の実体であるとして、森羅万象をその「属性」に還元してしまうことでこの問題を克服したのだ。

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Posted by ブクログ 2010年08月28日

哲学思想の展開とその諸定理の証明。
・神について
・精神の本性及び起源について
・環状の起源及び本性について

公理や諸定理及びその証明が明確に述べられており、読みやすい。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

オランダの哲学者、神学者スピノザ(1632-1677)の著。1677年刊。この世の事物事象はすべて唯一絶対の存在必然的な神に全く依存している、換言すれば、すべては神の表れ(神即自然)であるという全く一元論的な汎神論と、それに伴う人間の神への完全依存による自由意志の否定という決定論が展開されるスピノザ...続きを読む晩年の著。デカルトの研究者でもあった彼のこの著書は演繹的論述法により展開される。ただしスピノザは「世間一般の哲学は被造物から始め、デカルトは精神から始めた。しかし私は神から始める。」と述べ、デカルトを含むそれ以前の思弁法を排撃した。

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Posted by ブクログ 2023年09月26日

21
開始:2023/9/5
終了:2023/9/26

感想
幾何学的に整理される人間の精神。汎神論的だがそこに含まれているものは単なる前代の踏襲ではない。取締りの憂目に遭うのも納得。

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Posted by ブクログ 2019年05月10日

エチカは、一言で言えば、人間の自由について述べている本だ。どうすれば、人が自由になれるのか?を難しい言葉を使いながら説明している。

スピノザの言う自由とは、自分自身の必然性である本性に従って生きることであるという。

自由という言葉には、必然性という縛りの言葉を似つかないような感じもするが、この矛...続きを読む盾があるようで実はない論理がとても面白い。

文書自体は非常に読みにくく、何度も読まないと全くわからない。まして、解説書なしに読みだすと途中で投げ出すことは見えている。

実際、今回自分で読んだ時も下巻は読みきったが、上巻は読み切れていない。というか、断念した。

また興味が湧いた時に読めばよいと思って、机の横に置く決心をしたのだ。

読めたら達成感はあるんだろうなと思いつつ、この難しい文体を解読するのは体力が必ずいるだろう。

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Posted by ブクログ 2018年12月23日

アインシュタインがスピノザの神を信じると言ったとか。汎神論は梵我一如のようなものと勝手に捉えた。スピノザの話しの展開の仕方で全能の逆説を思い出したが、それは野暮と言うものだろう。
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第一に神は唯一であること、言い換えれば自然のうちには一つの実体しかなく、そしてそれは絶対に無限なものであることに...続きを読むなる。

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Posted by ブクログ 2016年03月06日

まずは上巻。第一部から第三部まで、それぞれ神、精神、感情を議論する。
いくつかの定義と公理を提示されたあとは、定義と公理から導かれる定理とその証明がひたすら繰り返される。
定理n xxxx、証明……Q.E.D。という形が延々と続いて最初は面食らうし読みづらいけど、慣れてくると議論が明解でわかりやすい...続きを読む
倫理の問題にまで至ってはいないものの、スピノザの思想の特徴である汎神論と決定論は上巻ですでに提示されている。ここからいかに倫理が立ち現れていくのかは下巻第4部第5部のお楽しみ。

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Posted by ブクログ 2010年10月08日

 スピノザの主著「エチカ」。倫理学の古典として名高い。この本はユークリッドの幾何学のような論理構築を行っている。すなわち、定義、公理から全てを定理として論理的に導出していく形式を取っている。そのため、割とすっきりしている半面、いちいち前のページを見直すのは疲れるかも。。
 上巻は、倫理に入る前の土台...続きを読む作り。まず、第1部「神について」では、神の絶対性を確立する。8つの定義と7つの公理から、それらを導出する。決して理論的に怪しい事はない。どちらかといえば緻密に作られているように思えた。次いで、第2章「精神の本性および起源について」。ここら辺から疲れてあまり理解していない。。そして3章「感情の本性および起源について」。
以上のように、理論的な土台作りがこの本のメインだったように思える。下巻はどうなる事やら…。。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

昔、テレビの「分厚いのがお好き?」で当たった文庫本(上下)スピノザの美しいミルフィーユのような論証をいまだに読み切れずにいます。

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