【感想・ネタバレ】ヤンキー化する日本のレビュー

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Posted by ブクログ

ヤンキー文化を定義し、色々な分野にこれを見つける本。面白い。特に建築家の隈健吾さんとの対談が面白かった。
ただ「あとがき」にも書かれている通りヤンキー文化=日本文化と思えてしまう。それを踏まえて、なぜヤンキー文化がダメか、を論じた部分が欲しかった。著者がヤンキー文化からの脱出を志していることが伝わるだけに。前著を読まないといけないかな?

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2015年04月08日

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精神科医で社会評論家の斎藤先生の「ヤンキー」論。
昔からヤンキーにカテゴライズされる人たちは沢山いたわけであるが、何故か最近「発見」されて、消費マーケティングの世界でも人気だったりする。
これはネットをはじめ「トンガッた」ところにいる「オタク」たちは、弁は立つし、知識も豊富で、ロゴスの世界では優位にいるように見えるのだが、じつはマイノリティだ。世界は「気合い」=ヤンキーの精神的な支柱で動いているのだw

<齋藤先生のヤンキーの定義=笑える>
・過剰装飾を好む「バッドセンス」な美的感性
・気合とかその場の勢いをなにより大事にし、「深く考えない」ことを美徳とする精神(反知性・教養主義)
・大局的・本質的な理解よりも、実際的な技能を至上とする価値観(戦略軽視、戦術重視)
・循環的な社会関係を重要視する志向性(結果としての家族重視)
・本物とフェイクのすり替わりを許容する程度の「伝統」重視

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2014年05月06日

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「気合いとアゲアゲのノリさえあれば何とかなる」というヤンキー文化が広がっている。
ここでは「ヤンキー」と「インテリorオタク」と分類されているが、高校時代「ネアカ」「ネクラ」でクラスメイトが二分された時の気分を思い出した。
維新の会や阿倍首相など、近年の趨勢には驚くばかりだが、「オタク」が少数派なのは自明の理だったのだ…!

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2014年04月05日

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本書から読んでも十分楽しめるが、『世界が土曜の夜の夢なら』から読んだ方がより楽しめる。
様々な立場の方との対談を通じて紡ぎ出される知の発露。特に「ヤンキーと国家」「ヤンキーと新歌舞伎座」の教養主義的な遣り取りに知的好奇心をくすぐられた。

「偽善か偽悪かという違いがあるだけで、僕らはつい偽悪のほうを信頼してしまいがちである」
「考えない者には、感じることすらできない」
「日本は「盆栽文化」なんですよ。完成したプロはお呼びじゃない。未熟なアマチュアがだんだん変なふうに育っていくのを愛でるという」

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2021年04月27日

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「ヤンキー」というキーワードで現代日本社会を論じた一冊。こなれていない部分もあるが、一読の価値はある。
「ヤンキー」とは、バッドセンスな装いや美学と「気合」 や「絆」といった理念のもと、家族や仲間を大切にするという一種の倫理観とがアマルガム的に融合したひとつの”文化”。
殆どが対談だが、隈研吾との対談が秀逸。「歌舞伎座のスーパーシンメトリーが銭湯建築のルーツ、桂離宮は書院造と数寄屋造りの合体でテーマパーク的でそれがタウトのような和風の素人に受けた、丹下健三は存在そのものがヤンキー」といった話が次々に飛び出す。

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2015年08月06日

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ネタバレ

『ヤンキー経済』とほぼ同時期に読み終わったので比較するけど、こっちの方が読み物としては読みごたえがある。
ただ、子どもを持つ身としては、このまま日本が進むとどーなるよ、と暗澹たる気分になるのもまた事実。
この本で言う「ヤンキー」は、反知性ではないけど、地頭のいいヤンキーは実学のみを目指す(弁護士とか)、とか、その通り過ぎて頭が痛い。
帯の、『この国は”気合い(だけ)”で動いている。』は、違う意味に勘違いする人続出しそう。

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2014年11月25日

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2014年3月初版
斎藤環 著
==

若者に限らず、日本は今“ヤンキー化”が全体的に進んでいる
日本人論=日本人特殊論であり、=ヤンキー論。ヤンキー文化とは“気合いとアゲアゲのノリさえあれば、まあなんとかなるべ。

本物の非行少年や不良が減る一方で、彼らに特有と思われていた文化的エートス(ヤンキー性)が、非行とは無関係な層にまで浸透している。知性よりも感情を、所有よりも関係を、理論よりも現場を、分析よりも行動を重んじるのが特徴。

などなど。
ヤンキーはそもそも、ある意味この島国の「原住民的」な気質を表出させている、という捉え方をしている本。面白かったです。

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2014年09月29日

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ネタバレ

ヤンキーが流行だが、その発信元の一人の著者が各界の人達と対談。おもしろかった。日本人の総ヤンキー化が言われている昨今、マーケティングを考える際にも考慮に入れるべきで、ヤンキーに人気のあるヴィトンのモノグラムやディズニーなども取り上げられている。

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2014年07月01日

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ネタバレ

こうやって何かにカテゴライズしてしまうのってあまり好きではないけど、この「ヤンキー化」の雰囲気はなんだかすごく腑に落ちた。私がこの世の中の雰囲気になじめないわけも。だって私、相田みつをキライだし(笑)。なんだかなーこんな雰囲気の世の中を生きていかなきゃならないのかと思うとなんかウンザリ。。。
デーブ・スペクターさんとの対談と、與与覇潤さんとの対談が面白かった。

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2014年05月31日

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ヤンキー的な価値観を美とする、ヤンキー遺伝子が日本人には備わっている。
そのため底辺は最底辺にならず、ヤンキーの中に吸収されていくことで連帯が生まれ、ヤンキー的な誇りをもって生きることができる。ゆえにこの国の治安は崩れない。日本の治安の良さはヤンキー文化が支えている。
という理論ですが、スケールがでかすぎて最高ですね。そうかもしれないよ。

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2024年02月23日

Posted by ブクログ

新書というサイズなので
仕方がなかったのでしょうが
もう少し突っ込んだ
お話を聞きたかったなぁ
が どうしてもしてしまいます

個人的には
最近「建築家走る!」を読んだこともあり、
隈研吾さんとのお話が秀逸でした。

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2020年05月21日

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対談は與那覇潤、溝口敦、デーブ・スペクターを読んだ。興味深い分析だが、ヤンキーの定義が感覚的で、しっくりしない感もある。小泉政権が用いた「B層」とどう関係するかも興味ある。

著者は、ヤンキーをバッドセンスな装いや美学と、気合や絆といった理念の下に家族や仲間を大切にするという倫理観が融合した文化と定義する。コミュニケーションが巧みで、キャラが立っている。

気合を入れれば限界を超えられるという発想は、戦争では「大和魂があれば資源がなくても勝てる」という根性主義につながった。気合で勝てるなら兵站のことなど考える必要がない。インパール作戦では、10万人の歩兵が武器や食料の補給もないまま敵地へと送り込まれ、7万人の兵士が飢えと病に倒れた。太平洋戦争での戦没者の60%は餓死者だった。家族のため、仲間のため、お国のために入れる気合いは、個人を集団主義に引き寄せる匿名的意志が潜んでいる。

気合い主義のルーツは陽明学にある。中国の宋朝以来、知性主義である朱子学の思想が科挙によるインテリ支配を支えたが、陽明学はそのアンチとして明朝の末期に台頭した(小島毅「近代日本の陽明学」)。

ヤンキー文化は、生存戦略に最適化されており、治安や秩序維持のための意義が大きく、政治的には保守に親和性が高い。思春期に芽生えた反社会性はヤンキー文化に吸収され、絆と仲間と伝統を大切にする保守として成熟する。日本では、集団的現象がしばしばヤンキー化して、反知性主義的な行動主義が支配し始める。

ポエムは、知識や論理とは無関係に依拠すべき肯定的感情をもたらしてくれるため、ヤンキーは好む。

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2019年01月31日

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ヤンキーの特徴とはバッドセンス、ツヨクてチャラくて、オラオラ。気合いとアゲアゲのノリ。コミュニケーション力(場を読む力)。

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2016年03月24日

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ヤンキー文化の特徴は、バッドセンス、キャラとコミュニケーション、アゲアゲのノリと気合い、リアリズムとロマンティシズム、角栄的リアリズム、ポエムな美意識と女性性。対談相手は、村上隆、溝口敦、デーブ・スペクター、與那覇潤、海猫沢めろん、隅研吾。

ヤンキーの定義をそのようにされると、日本の昔からの文化の片鱗に普通に見られること、になってしまう。今、新たなヤンキー現象、ではなく。

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2016年05月07日

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冷静さと情熱,理性と情念,合理と非合理,といった異質な要素の何らかの結合によって生み出された行為への一定の傾向性。エートスを,人間と社会の相互規定性をとらえる戦略概念として最初に用いたのはアリストテレスであり,社会認識の基軸として再びとらえたのがM.ウェーバーである。ウェーバーによれば,この行為性向は次の三つの性質をあわせもつ。(1)ギリシア語の〈習慣(エトス)〉に名称が由来していることからうかがえるように,エートスは,それにふさわしい行為を実践するなかで体得される〈習慣によって形作られた〉行為性向である。
アマルガム (amalgam) 水銀と他の金属との合金の総称。 広義では、混合物 一般を指す。
シンメトリー 【symmetry】左右の大きさ・形・色などの釣り合いがとれていること。対称。均斉。ファッションにおいて,左右対称の形状。
コミュニケーションスキル スクールカーストの解体 オカルティックな信念 大和魂 日露戦争 一世風靡セピア デフォルト標準仕様 ヤンキーはポエムが大好き 和洋折衷わようせっちゅう うまいこと言ったドヤァ感 ビリーブユア鳥肌 閑話休題かんわきゅうだい おたくとヤンキーのフュージョン融合が最も人々の心を掴みやすいアイテムになる
何故か千葉県に多いけど、車の後ろに7人の小人を全部並べていたり 頑張れって言葉には言い訳が入っている 日本はアマチュアが大好きなのね 盆栽文化 アデル 小林克也 たすき掛け
タカ派(タカは、鷹派)とは、強硬的な政治信条を持つ人または集団を指す言葉。強硬派(きょうこうは)ともいう。対義語はハト派である。
経済力や趣味性の誇示 オタク痛車 ルイジアナ 偉大なる田舎、ヤンキー都市、名古屋 都市の美学がない 快楽原則ぜんぶ載せ ひつまぶし CoCo壱番屋 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 地球のはぐれ方 都築響一 ヌエ的 そして山本太郎だけが残った ビジョンが欲しかったのに
ヨシキ バッドセンスの系譜 基本的にロリコン性がなければオタクになれないといわれるわけで 瓜田純志 戸塚ヨットスクール スパルタの海
アーバニズム(英: urbanism)は、一般には、都市を志向し求める文化的・社会的な傾向のこと。あるいは専ら都市において特徴的な生活様式。または、近代以降の都市計画全般を指す。
アイロニー【irony】1 皮肉。あてこすり。2 反語。逆説。3 修辞学で、反語法。4 ソクラテスの問答法。無知を装いながら、知者を自認する相手と問答を重ね、かえって相手が無知であることをあらわにし、その知識が見せかけのものでしかなかったことを悟らせる。
パビリオンpavilionとは、展示会や博覧会などに用いられる仮設の建築物、テント、展示館のこと。大阪万博で一般化した言葉であり、何々館と言う場合の館とほぼ同義である。
同じ事象でも視点を変えるとこれほど違った風景が見えるものか 海猫沢メロン 全滅脳フューチャー フェイクを取り込んで本物にしてしまう変換回路 外道 横浜銀蝿みんな大卒か大学中退 綾小路翔 ネタとベタを完全に理解した上であのスタイルを選んでいる 相田みつを ヤンキーはつっぱってるのにディズニーが大好き よなはじゅん 名古屋はええよ!やっとかめ=久しぶり

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2014年06月24日

Posted by ブクログ

ヤンキーという概念が、なかなかつかみづらい。
いろんなひととの対談を通して、ヤンキーの話をそんなにしていたか!?というのが読み終わった感想。
斎藤さんの本にしては、さらっとまとめられている本でした。

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2014年05月15日

Posted by ブクログ

「この国は”気合”で動いている」、それを
確認すべきの対談集。

溝口さんとの中で出てきた、暴力団が
礼儀作法を教えるようなビジネス、というものが
なんだか現実味があって、怖い。

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2014年04月17日

Posted by ブクログ

ヤンキーという言葉であらわされるもの。気合という名の「エア資源」、バッドテイスト、そしてポエジーな表現でまたエア資源を消費(?)する。
なんといっても僕らが(誰のだ)海猫沢めろんも対談に名を連ねているし、めろん先生のあとには隈研吾が登場する。めろん先生はヤンキーとオタクのハイブリッドな実体験から生々しい語をする一方で、隈研吾はバッドテイスト建築のことを語り、また丹下健三の「美しいものは機能的である」という言葉からヤンキー思想を、そしてマンションポエムさえ語っている。僕がヤンキー嫌いなわけも再確認し、そして我が中にあるヤンキー成分にゲンナリするのである。

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2014年03月31日

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