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Posted by ブクログ
「ギャグマンガ日和」の増田こうすけによる新シリーズ「ギリシャ神話劇場・神々と人々の日々」の第一巻。
内容はというと、ギリシャ神話を題材にしたギャグマンガ日和、といった感じ。ほんとそんな感じ。
その一言で説明が済む感じ。
ギャグマンガ日和は基本一話完結、中にはシリーズ化している物もあるけれど、基本断続的、なわけだけど、こちらは同じ世界をギリシャ神話に登場する人物が共有していて、一応地続きにはなっているのが特徴っちゃあ特徴。
話としても途中で終わって、次の回で完結する、みたいな、2話で1話みたいな時もあるんだけど、基本一話完結。
なんていうんだろう。RPGとか、実際のギリシャ神話のように、順番に課題をクリアしていってストーリーが進行する、というような作りでは(たぶん)なく、そのギリシャ神話の世界観の中で、ギリシャ神話の登場人物が、ギリシャ神話にあったり無かったりする話を、増田こうすけ風アレンジで描く、といった内容。
生理的嫌悪感、幼稚さ、精神的逃避、言い訳、未熟さ、俗っぽさ、不条理、しつこさ。等々。若気の至りとか人としての未熟さを笑いに転化させる感じの。
特に愛の神エロスや戦いの神アレスの言い訳というか自己正当化というか逃避というか現実を直視しない感じなんか凄い。
正直、ギャグマンガ日和のスピンオフといっても全然言いすぎでないと思う。ギャグマンガ日和は色々な題材を取り上げているし、そちらでこれがあっても不思議でない。
だから何というか、増田こうすけの新シリーズに新鮮さとか新境地とかを期待していると、「なんだギャグマンガ日和じゃん」となって、肩すかしを食らうと思う。
逆に言えば、彼の技術や作風はある程度確立されているから、一定の笑いは十分保証できる。好みはあると思うが、ギャグマンガ日和が好きならある程度満足できるのではないだろうか。