【感想・ネタバレ】パソコンは猿仕事(小学館文庫)のレビュー

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Posted by ブクログ

『Bug News』の連載が切り口鋭く、本当に楽しみでした。

本書は、それよりずっと後の、書き下ろしなので初めて読みます。

エッセイ集なのですが、表題の「パソコンはビジネスを猿仕事にしてしまった」は業界人なら読むべしです。少し引用すると、

  世界中の証券マンが、誰もゆっくり眠れなくなったということが、世界経済を少しでも豊かにしたのであろうか?
  たとえばの話、阿波踊りの生産性向上を企図した徳島の商工会議所が、お囃子の店舗を倍速にアップしたら、確かに祭りは半分の時間で終わるようになるだろう。が、そんなことに何の意味があるだろうか?


  家事なら話は別だ。
  マイコン制御の炊飯ジャーのおかげで、飯炊きの手間が10分の1になったからといって、女房に1日30回飯を炊くことを要求する亭主はいない。
  つまり、作業量の上限が決まっている家事労働においては、業務処理が効率化した分だけ、確実に主婦は楽になるわけです。


よくよく考えなければならない問題と思いました。

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2012年04月30日

Posted by ブクログ

  内田樹・平川克美さんのメルマガで推薦されていた本の一冊。

 とにかく、パソコンに弱いおじさんをおちょくっていて、おもしろい。

 小田嶋氏もそこそこでレベルで、まあ、自分くらいの年格好なので、パソコンに対する違和感も同じ感じ。
(1)パソコンができないと、部下から排除された感じがするのもわかる。でも、子供のころからパソコンを使っていた、若者には根っこのとこから勝てない。

(2)パソコンや携帯ゲームもついていけない。ぼくなんかブロック崩ししかやったことないので、電車の中でみんなが、任天堂、ソニーや携帯でゲームをしているのが全く理解できないい、ついていけない。

(3)電話機が家に一台しかなくて、なぜか玄関にあった世代なので、電話がかかってくると緊張する感じも同じ。

 だいたい、親子の電話がないので、自分の電話で女友達に電話できなくて、わざわざ、公園の公衆電話を
かけにいった思い出もある。

 今の子供はメールで気楽に連絡とれるからいいな。

 まったく、頭の役には立たないが、頭の疲れはとれる。絶版は残念。

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2012年09月19日

Posted by ブクログ

文章がね。面白いんですよこれがね。電車の中でのPHS使用に関する話なんかWEB雑文の味わい。でもどうにも論理の筋道といい文章といい毒が効いており、ハズレがない。面白い。あたしらのちょい上の世代だが、大学入った頃にマイコンチップが出たという世代なんで、パソコンへの意識という点では相当違う。パソコン黎明期への哀愁つか。あたしら大学入ったらもう研究室にはパソコンがあってみんな普通に使っていたもの。まあ、今どきの子は、物心ついたらゲーム機が家に普通にあったりするわけだけど。

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2009年10月04日

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