【感想・ネタバレ】輝く日の宮のレビュー

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Posted by ブクログ


見事と言う他無い。
著者らしいユニークな表現法やインテリが結晶した集大成。
古典文学や『源氏物語』に興味関心が無ければ、「ふぅん」で終わる内容が大半を占めるが、物語的工夫が半端ないので読ませられてしまう。
古典アレルギーの方でなければ一読の価値あり。

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2022年09月15日

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なんという 小説なのだろうか。
松尾芭蕉の奥の細道 
そして源氏物語を ひもといていく。

その徹底した構成力と 文体の変化に
作者自身の 智力 と 洞察力。
人間模様の 変化 など。
円熟した ふでさばき の職人ワザ。
恐ろしいほどに 切り込んでいく。
まったく、スゴイ人が いるんですね。

そのことだけで、ため息が でるほどの 
スリリングな 読後感。
源氏物語を 挫折した ニンゲンが、
再度 読んでみたいと思わせるほどに。

道長 という権力の保護のもとに
紫式部の 才能が さらに磨かれ 熟練していく。

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2015年06月01日

Posted by ブクログ

とても面白かったです。特に「源氏物語」ファンにはタマラナイでしょう。僕はそうじゃないんですけど、舌を巻きました。

やっぱり丸谷才一さんは、凄いなあ、と。なんていうか、好きか嫌いか、という趣味の問題はもちろんあります。
なんていうか、ソコと別次元で、「知っている」「考えている」「自分の趣味を貫く」「肩の力が抜けている」「小説である、ということに意識的である」「モラルがあるが、押し付けない」とでも言いましょうか。

2003年発表の小説だそうです。舞台は、まあだいたい1980年代~1990年代です。
主人公は、杉安佐子、という名前の、日本文学者。つまり大学の教員さんです。30代~40代くらいの感じです。
若い頃に同じく大学の学者さんと恋愛結婚したけど、子供が出来る前に離婚したようです。バツイチ独身さん。
専攻は18~19世紀日本文学。つまり江戸時代から明治時代ですね。
「事件として起こること」で、言いますと。
●「奥の細道」の解釈を巡って、大家の先生と摩擦を起こしてしまう。その発表を巡って知り合った学者の男性とのロマンス。
●「源氏物語」の解釈、特に存在したかしていないかが議論になる幻の章「輝く日の宮」について、同じく女性の源氏研究家と大激論対立してしまう。
●ミネラルウォーターを売る会社の重役の年上独身主義の男性とのロマンス、結婚するかしないかのお話。
以上、です。

杉安佐子さんの人生とロマンスを追っていきたい、という読み方をしていると、とても焦らされます。
彼女の研究内容と思索の内容に、大幅に脱線していくからです。
そうなんだけど、それが実は脱線じゃなくてなんとなく関連がある。
そして、焦らされるけど、ちゃんと満足させてくれる。
そして、脱線かと思われた内容が、実はこの本のいちばんの狙いなんだなあ、と。
それは全て、純粋にある科学実証的な事柄ではなくて、それが芭蕉であれ紫式部であれ、ある心情というか、ブンガクと人生というか。
そういう内容に収斂していきます。まあとくに源氏物語なんですが。
結局それが、人生と恋愛というか、人生の皮肉というか、老いだったり、エロスだったり、孤独だったり、社会との関係だったり、すれ違いだったり。
そういうある風景に見えてきます。
そしてそれを、書き言葉、日本語で表すということの面白み、つまり小説という愉しみというか、その快楽の不思議さというか、その愉しみ自体を眺める興味深さというか。
そういうところにじんわりと沈殿していくような。大人な愉しみに満ちています。
ちなみに、章ごとに文体が変わります。一人称だったり、三人称だったり、作者が語り込む形式だったり、戯曲になったり。
遊び心に満ちていますが、それが後段は源氏物語という巨大な謎と格闘する主人公の思索に生きてくるような感じです。印象ですが。

主人公は、父親も学者さんで、何だか資産家です。全然生活苦はありません。イイ御身分です。
そういう意味では呑気な話です。
だからそういうところでつまずいちゃう読み手だったら、どっちらけだと思います。僕も、ある年代まではそうだったかもしれません。
でも、そういう次元を超えたところで、人間ドラマというか、大変に豊穣です。
と、ここまで書いて思いましたが、要するにここ20年くらいのウディ・アレン映画の味わいですね。
僕にとっては無上の楽しみです。

文庫版で読んだのですが、鹿島茂さんが解説を書いています。
それを読むと、「ああ、俺はまだ、この小説の持っている滋味というか、愉しみを満喫できていないなあ。また10年後、20年後に読んでみたいなあ」と思いました。
でも、それは読みながら実は半ば判っていたことだったりします。
また、作者の丸谷さんも、そういう風に受け取られることは百も承知で書いています。きっと。
それでも十分面白い。また読みたくなって、この小説の中で言及されている本をまた読みたくなります。
謎が残ります。判然としません。すっきりしません。でもイイんです。だから面白いんだなあ、と思います。
判らないところ、もやもやするところが快感です。
そういう意味では僕は、村上春樹さんの小説にも似ているなあ、と思います。
レイモンド・チャンドラーさんもそんな気がします。
そして、コレは小説でしかありえない表現だなあ、と嬉しく思います。

そんな小説でした。
昔々、谷崎潤一郎版で「源氏物語」を読んだんですが、内容の99%は失念しています。
またいつか、何かの翻訳版で良いから、読んでみたいなあ、と思いました。
なんていうか、「ああ、このままずっと読んでいたいなあ」という文章ですね。

日本という国が、風土が、文化が、素敵だとかそうじゃないだとか、そういう議論をするならば、こういう本を踏まえてしたいなあ、と思いました。

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2014年05月20日

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"すべてすぐれた典籍が崇められ、讃えられつづけるためには、大きく謎をしつらえて世々の学者たちをいつまでも騒がせなければなりません。惑わせなければならない。"

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2012年11月02日

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日本文学(主に19世紀)研究者・杉安佐子は、日本最古の長編小説・源氏物語には「輝く日の宮」という巻が存在していたと考えていた。長良との恋に悩み、研究者との論戦に遭遇しながらも、幻の一巻を求め研究を続ける。やがて紫式部と時の権力者・藤原道長の関係に、安佐子は答えを見つけ出す――

初めての丸谷才一だったのですが、歴史的仮名遣いをふっつーに使っているのであぜん!としました。でも1925年生まれですのでむしろこちらの方が普通なんでしょうね。冒頭が思いっきり文語調で始まるのでもうこの時点で挫折臭がすごくて(笑) ですがちゃんと読まないと!!と投げたくない性分ですので読み進めたら、これが面白い面白い! ただ中盤にならないと輝く日の宮の話にならず、芭蕉の話だったりほかいろんな文学の話だったりするので、これ本当に輝く日の宮の話なん??ってなりますw
もうほんとに面白くて、章ごとに書き方が変わるのも興味深かったです。爆笑してしまった表現とかもありますしw 特にガラッと変わったのはシンポジウムのところですが、台本みたいに書く方がそれっぽく伝わりますね。また表現も素晴らしいのでとにかくメモが止まらなかったし、ネタの構想も膨らみました。あと読んでて、やっぱりもっと日本文学研究したいなあ…と。この本を読んでて大学の授業を受けているみたいだったからだと思う。源氏にa系列とb系列があって、それぞれ出来た時間が違う、なんてのは初めて知りました!
最後は「輝く日の宮」を少し書いて終わっているのですが、安佐子が道長と式部の姿を幻視するところがとてもロマンティックというか幻想的で、なるほどこういうところがあったから鏡花賞を受賞したのかもななんて思ったり。式部が「(来世があるなら)その時こそ「輝く日の宮」をちゃんと書き直したい」と言ってて、そして安佐子がオリジナルで「輝く日の宮」を書くのですが、ああもしかしたら安佐子こそ式部の来世なのかもな…!と感動しました。
ちなみに私は「輝く日の宮」は存在していたと思ってます。今月京都に行って源氏物語ミュージアムにまた行くから源氏熱あげとこーと思ったら、こんな学究心くすぐられる作品に出逢えるなんて。たんなる小説ではなかった。カテゴリも一応小説にしておいたけど、本当なら研究書にしたいところです。あ、ちょっと北村薫の「六の宮の姫君」に近いのかもね。

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2011年11月05日

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源氏物語を研究している女性が主人公
源氏をかじったことがある人は
すごく楽しめるのでは。
源氏を読んだことない人には
良い足がかりになりそう。

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2011年09月16日

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こういう小説を読むと、自分が日本人で日本語の素晴らしい作品に会えてよかったと思う。

===
女性国文学者の研究、私生活を中心とした話。
彼女は「源氏物語」には失われた一帖、「輝ける日の宮」があったと考え研究を続けている。その研究を中心に、主人公の思春期時代、家族や交際する男性達との関係、日本文学史などが語られる。
章ごとに形式が変わって文語体やお芝居形式で語られる面白さには、松尾芭蕉や源義経などに関しての研究内容にも興味をそそられる。
最後は紫式部と藤原道長の関係が登場人物たちに反映されていくところも見事。

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2010年08月16日

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源氏物語の失われた章を探し求める女性国文学者の話です。文章というものを知りつくした人が書いたのではないかというくらい圧倒されました。旧仮名遣いや各章ごとに変わる文体が、それ以外の表現方法はないだろうと素人ながらに感じられます。資料を基に立てられる推論、もう用は済んだと思われた人がのちのち絡んでくる人間関係、段々と自分にも馴染みが出てくる時代の流れ、文学に纏わる知識など、どれを取っても興味深く厚みを感じませんでした。小説というものが、本能から惹きつけられるような力強さをもつものだと初めて知りました。

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2009年10月04日

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『源氏物語』の失われた一篇「輝く日の宮」をめぐる物語。主人公が少女時代に書いた小説に始まり、討論会、作者の独白など、自由に描かれる。丸谷節炸裂。

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2009年10月04日

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国文学者の女性が源氏物語の失われた一巻を探っていく。
作中人物に、漢詩の発音は適当でよいと言わせながら、本作は(も?)旧仮名遣い。
いろいろ趣味的だが、通俗的な面白さもある小説と思う。
中村(萬屋)錦之助が好きな外人が出てきて嬉しかった。

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2022年10月27日

Posted by ブクログ

丸谷才一 「 輝く日の宮 」 源氏物語の謎解きと共に、源氏物語という時代小説に隠された 人間の意図を 小説の随所に組み込んだ内容

源氏物語論だけでなく 文学論まで飛躍していると思う。文学=国家からの自立であり、風雅

著者の源氏物語論
*紫式部の生活と夢としての源氏物語〜源氏=藤原道長→女達=紫式部。安佐子と長良
*アジール論としての源氏物語=逃亡者を保護する領域(社会逃亡者を保護する社寺)
*反体制としての源氏物語〜国家=天皇、藤原氏。反国家=左翼、共産
*風雅や御霊信仰と結びつく源氏物語=松尾芭蕉

紫式部の生活と夢としての源氏物語
*源氏=藤原道長→女達=紫式部
*紫式部と藤原道長との関係性=雇用主、娼婦、読者、批評家、紙の提供者

安佐子=紫式部 という構造
*小説の中の小説(序章)は 安佐子の生活と夢の物語→源氏物語は 紫式部の生活と夢の物語
*国史学者(皇国派)の父と 国文学者の娘の関係性=安佐子と紫式部の共通性

輝く日の宮 の内容
*朝顔の姫君
*六条御息所と源氏の始まり
*藤壺と源氏の最初の関係

道長が 源氏物語から 輝く日の宮を省いた意図
*深手をかすり傷程度に見せるため
*余白により 味を濃くして 趣を深めるため

歴史(日本書記)と小説(源氏物語)の違い
*日本書記=藤原氏の支配下で語られる
*源氏物語=藤原氏の支配下になく、人間の愚かな面白いエネルギー
*文学=純粋、自立、隔絶
*歴史を読むとニヒリストになる〜人間は愚かなもの

芭蕉論
*文学というより風雅〜風雅=いろいろな価値と結びつく→遊戯性、嗜み(倫理性と美的が一緒になった)
*奥の細道の主題は 時間→「月日は百代の過客なり」という時間論に始まる
*芭蕉はなぜ東北へ行ったのか(奥の細道)→義経を弔う旅

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2019年01月27日

Posted by ブクログ

丸谷さんらしいというか。。。
ストーリーは自立した女性の恋愛物語で「たった一人の反乱」あたりに似た雰囲気があります。一方でもう一つの主題が国文学で、こちらがちょっと難題。
「芭蕉はなぜ東北に行ったのか」「輝く日の宮」について、延々と説が述べられます。それはそれで面白いのですが、特に後半は「輝く日の宮」についてのミステリーになっている感もありまして、源氏物語を知らない(あるいは興味の無い)私には、ちとしつこ過ぎるかと。
とは言え、如何にも丸谷さんらしい、知的遊戯に溢れた作品でした。

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2017年10月30日

Posted by ブクログ

源氏物語の幻の章、輝く日の宮はあったのか、をめぐるミステリー仕立ての主題に、主人公の恋愛や様々な文学論をちりばめた、贅沢な作品。章毎に文章のスタイルも変わり、最初はそれが分からなくて戸惑ったが、途中からは一気に読めた。筋の面白さは一級で、特に源氏物語をかじった人ならきっと興味を引かれる内容。いろんな伏線が張り巡らされていて、再読して初めて気付くことも多々ありそうな作品。
(2015.4)

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2015年04月17日

Posted by ブクログ

職人的な手つきで綴られる現代絵巻物。
百年の孤独と同じ構造物を裏口から入ったかのようである。

色調は淡く、少し面白みに欠けるというか、
それこそ「幽玄」なのであろうが、
もっと堂々とやってくれてよい。
後半部分、何か丸谷君のエクスキューズが隠れてるようでそれが残念。

もっとも非常に味わい深いだけでなく、
読者としては楽しく遊ばされましたけどね。

2013年5月ののほんよめとーく対象本。
来週くらいするのでUstream見てね。

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2013年05月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読み応えのあるボリュームを備えた作品。ただ、薀蓄がちりばめられ、主筋を辿るのを妨害するきらいがある。アサコの恋の行方だけに集中できたら、どうだろう?とも思える。また、社長となった長良との恋の行方も気なるところ。だが、この小説の主役は、「輝く日の宮」なのだろうから、この結末でOKなのだろう。

で、作者がこめた数々の謎。これも、読者を惑わせるものだろうと思うし、いろんな読み方が出来てよいのだろうと思う。影の主役は、『源氏物語』であり、その創作の謎であろうのだろうから、表面に現れた暗喩や、文学史的な話題も、それぞれに役割を演じて、この作品を構成しているのであろう。

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2011年01月24日

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源氏物語、そして紫式部と藤原道長に絡めて描かれる男女の関係の物語。日本古典に関するある程度の知識がいるうえ、文章は旧かな遣い。しかしその幽玄な雰囲気がストーリーに合っていて、いっそ美しいほど。

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2010年11月16日

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懸念していた旧かなづかいもあまり気にならず、ものすごくーーおもしろく読めた。主人公の女性は国文学者。やはり学者の父親とのアカデミックな会話や、研究や学会での発表の場面など、専門的でまるで知らないことだらけだったりするんだけれど、難解とか退屈ということはなくて、研究ってこういうことをするのかーとか学会の発表ってこんななんだーなどと興味深かった。主人公の恋愛話もからんでいて、プロポーズされるところがすごくおもしろかったり。文章のスタイルがいろいろ変わって、論文の原稿だったり、戯曲だったり、になるのは、普通の文章のほうがいいなーと、大変失礼にも思ったけれども。やっぱりいちばんおもしろかったのは、源氏物語には「輝く日の宮」という抜けている巻があるらしい、ということで、主人公があれこれと、こんなことがあったのではないかと考えていくところが、まるでミステリの謎解きのようで、ものすごくスリリングに感じられて引き込まれた。紫式部と源氏物語にとって藤原道長って切っても切れない関係というか大きな存在だったんだなとあらためて思ったり。主人公のが想像した、式部と道長の会話になんだか感動したり。あと、鹿島茂氏の解説を読んで、この小説自体の構造がわかってまたなるほどーと感心。なぜだか、いつまでもいつまでも読んでいたい、続いてほしい、と思う小説だった。

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2011年09月18日

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解説によると、この小説の構造自体が、「輝く日宮」巻の喪失に関する提言になっているそうです。本自体がミステリー。
「源氏物語」が何事につけてもぼんやりと曖昧模糊に描かれていることを受けて、この小説も何事も「ズバリ」がありません。
「輝く日の宮」喪失の謎が今、明らかに!ということにはなっていないのが、かゆいところに手が届かなくてちょっと欲求不満なんだけど、そのおかげでよりいっそう「源氏」に思いを馳せることになり、ますます源氏の虜に(それが作者のねらい!?)。

400ページの分厚い中には、たくさんの知識が詰まっていて、芭蕉はなぜ東北へ向かったのか―義経五百年忌説など面白かったです。芭蕉は源平時代に思いを馳せ、自分の墓は木曾義仲の隣に建ててほしいと遺言しているくらいですから、義経五百年忌説、ありえるなぁ。
その他にも、たくさんの国文学が出てくるので、泉鏡花、吉川英治「宮本武蔵」など読みたくなりました。

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2009年10月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読み終わったとたんああ、とため息をついて目を上げたくなる、そんな本だった。先へ先へと読まされてしまった感じ。

安佐子は紫式部そのものなのだなあと。男性視点からの理想化もだいぶまじっている気がするけれど。最後に佐久良と話していてとつぜん千年前の情景が「おりてきた」シーンは美しくて恍惚とする。
安佐子という一人の女性の現実的な苦悩も織り交ぜながらも、めまぐるしく移り変わる場面の一つ一つが黄金色に霞む王朝文化の情景と重なり合って、雅やかな「物語めいた物語」がそこにある、というふうに感じました。

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2013年07月13日

Posted by ブクログ

昨年他界した丸谷才一のベストセラー。立ち上がりに奇妙な感覚におそわれる。ちょっとした夢物語のような....。
残念ながら源氏物語を読んだ事がないので、小説にある中身をすべて理解できたわけでない。本書を本当の意味で理解するためには源氏物語や紫式部や、その時代の背景を知っておくと深く楽しめるだろう。
後に出て来る表題にある「輝く日の宮」についてもまさにそのことが言える。そういう意味で準備不足な読書でした。
ただこれまで2冊の丸谷才一の著書を読んで、旧仮名遣いが普通に、普通の速度で読めるようになったのは大収穫です。

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2013年01月19日

Posted by ブクログ

学会とか、学者とか、女とか、色々なことが気になる小説。源氏物語の失われた賞「輝く日の宮」研究だと思って読むと、肩透かしの気分かも。でも、読み終わったら、すごく達成感がありました。

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2011年03月29日

Posted by ブクログ

旧かなづかいが読みづらかったり、突然シナリオのような記述になったりと、かなり戸惑った。期待していた源氏の話にはなかなかたどりつかないし・・・。
読むのを止めようと思ったことも何度か。

でも辛抱して読むうちに、かなづかいにも慣れ、この作品の楽しみ方がわかってきた・・・ような気がする。
他の著書も読んでみようかな?

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2010年10月28日

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