【感想・ネタバレ】妻と家族のみが知る宰相―昭和史の大河を往く〈第9集〉のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

著者は,昭和史の史実を確かめるために,これまでに何人かの政治家に話を聞き,またその家族にも話を聞いている。
政治家の家族に関しては,取材を通して2つのタイプに大別できたという。
ひとつは,政治家としての歴史的評価や客観的分析とは別に,家庭内の夫や父の姿にとどめる,公と私を明確に区別するタイプ。
もう一つは,公私の区別がついてなく,自分たちの感情と歴史的評価を混ぜあわせにして証言するタイプ。
どちらかと言えば,歴史的に負の評価を受けている政治家の家族は後者の傾向があるという。
犬養毅,東条英機,鈴木貫太郎,吉田茂ら激動の時代を駆け抜けた首相の家族からみた姿が記載されている。
特に,終戦時の首相である鈴木貫太郎の人柄,考え方には感銘を受けた。

0
2012年09月30日

Posted by ブクログ

せっかく多くの人に取材してるのに結局自分の説に全てを牽強附会につなげていく。例えば本書では、東條英機の夫人が「主人をいつか陸軍大臣にしてみせる」と言ったとされてることを否定されたのに、「結婚してから忙しくなって女子大に通えなくなった」という発言から、「カツ夫人は人生の目標を主人の栄達に置くことにしたのだと思う」と書く。四名の宰相についてのイメージは本書を読んでも一般的なものから変わることはなかった。吉田茂に関しても講和条約の締結後の独裁は批判するが戦前満洲で強硬派だったことには触れない。

0
2020年07月22日

「学術・語学」ランキング