【感想・ネタバレ】それってホントに「うつ」? 間違いだらけの企業の「職場うつ」対策のレビュー

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Posted by ブクログ

産業医による職場の「うつ」の問題への取り組み方を書いた本。

一口に職場の「うつ」といっても、従来型のうつ病ばかりではなく、現代型とか新型とか言われるうつ病もあり、ほかにパーソナリティ障害や統合失調症、双極性障害なども「うつ症状」などと診断書に書かれることがある。

これら職場「うつ」を2本の軸により4分割して示した図はものすごく分かり易い。

4通りの「うつ」に対し、これまでほとんどの職場が従来型うつ病に関する対策ばかり行ってきたが、残り3通りにそれはよくないという。4通りの「うつ」それぞれに適切な対策はこれだ、と著者はその対策を示している。

タイトルがよくなくて、まるで最近話題の「新型うつ病」を<うつ病じゃねえ、甘えんな>とか言っている内容かと勘違いしてしまう。表紙の右上に「間違いだらけの企業の「職場うつ」対策」と書いてなかったら買うのをためらうところだった。

ちなみに著者は「新型うつ」も病気であるというスタンス。従来型ともども、「頑固でこだわりが強い」という共通点があるという(80ページ)。ただし、推奨される職場の対策は両者でかなり違う。手段は違うけど、両者とも大事な人材だから職場にちゃんと戻れるようにする、という対策の目的は同じ。

新型うつだけでなく、従来型うつ病で職場復帰に悩んでいる人にも、読んで得るところがある本。

199ページ以降の「仕事を減らさずにうつを減らす」という項など、この本ならではのいい論考だと思う。

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2010年10月20日

Posted by ブクログ

従来型うつ病(メランコリー親和型うつ病)、現代型うつ病(ディスチミア親和型うつ病)、パーソナリティ障害、内因性精神障害のそれぞれを実例を通して解説されているため、症状、原因、対処方法がわかりやすい。
管理職として、ラインケアにあたる方は、一度目を通しておくと良いように思う。
ただ、この本の中でも著者が書いているが、現在、メンタルケアが必要との認識は会社側にはあっても、ラインケアに携わっている管理職の中では、その認識が薄い場合が多々ある。
前向きに治療に取り組んでいる者に対し、どん底に落とすような言葉を投げかけてしまう管理職も少なくない。

現場の意識を変えられるかどうかが、現在でも課題となっていると思える。

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2015年04月05日

Posted by ブクログ

抑うつ状態などの症状名が記載されることの多い診断書の中に、様々な異なる病気が潜んでいるのに、職場では、従来型のうつ病を前提にした対応が採られているという問題を産業医の立場で、つまり、本人のほか、職場のメンタルヘルスという観点も含めて分かりやすく解説されている。
いわゆる新型うつのことを知りたいと思って読んだが、診断書にうつと書かれていても、従来型うつのほか、新型うつ、パーソナリティー障害、内因性精神障害があり得、それぞれに異なる対処法があるということがよく分かった。精神科医という専門家だと、例えば、内因性精神障害にも統合失調症を始め色々な病気があることを細かく書きたくなるだろうが、一般向けということで、あまり細分化せずに大くくりにしてあるところがよい。職場という視点から、休職や職場復帰について注力されていて、人事担当だけでなく、全ての組織の管理職が心得ておくべきことがたくさん記載されていて、組織人必読の一冊といえよう。

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2012年11月29日

Posted by ブクログ

[ 内容 ]
周囲に蠢く困った同僚、部下の精神分析!
会社を休職してディズニーランドに行く若者達!
「うつ状態」の診断書に要注意。
4タイプ別対応で、不毛な職場を変える。

[ 目次 ]
序章 職場の困った人々
第1章 「従来型うつ病」の正体
第2章 広がる「現代型うつ病」という名の病理
第3章 うつ病でないのにうつ?「パーソナリティ障害」
第4章 うつ病に似て非なる「内因性精神障害」
第5章 職場復帰プログラムが会社を変える
第6章 現場の一産業医からの提言

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[ 関連図書 ]


[ 参考となる書評 ]

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2010年10月02日

Posted by ブクログ

昔のいわゆる本当のうつ病と、最近よく聞く新種うつ病の違いについて書いた一冊。

同じ「うつ病」でも随分違う、というのはよく言われることだが、対応の違いに気を配らなければいけないというのがよくわかった。

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2012年09月26日

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