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Posted by ブクログ
理想の短編集。
7つのストーリー、全てが味わい深い。 描写も好み。
どのストーリーも良かったのですが。
強いて挙げれば・・・ タイトルの”スナップガール”と”町火消し”
Posted by ブクログ
この感覚が正しいのか、それが自分でも判らないが・・・この漫画を読んで感じたモノを、“ノスタルジック”と呼ぶのだろう
目に痛いほどの、過剰すぎるまでの色を一切として感じないタッチが、そう思う理由だ、と思うのだが、ハッキリした所は自分でもよく分からない。多分、その「?」が消えないのも、この作品の魅力を余さずに引き出している
どの作品も、人の特別なところなんて一個もない生活に密着し、その「普通」が「特別」に勝る事を諭してくる、嫌味だと感じない程度の絶妙なジワジワ加減で
どの作品も、読み手の心に寄り添ってくる素朴な優しさと温和さを含んでいた
個人的に笑わせてもらったのが、『ジャーか、ポットか』、ストーリーにグッと引き込まれ、空木先生の漫画家としての髄を垣間見た錯覚を覚えたのが『停滞女子』
一日のどこか、一瞬に幸せ、大事にしたい、と思えるモノを見つけられる人はきっと大丈夫だ、と思えるようになる一冊
担当さんには、この空木先生を飴と鞭を巧く使い分けて、丹念に『漫画家』として育てていって欲しい
Posted by ブクログ
朝日新聞の書評で読んで、面白そうだと思って読んでみた。
なんだろう、何が良いのか「分析」ができないのだけど、
とにかくめちゃくちゃよかった。
「スナップガール」なんて、本当に何でもない。
なんてことない、ほんとにお話にしようなんて思いつきもしないような断片なのに、ものすごいぐっとくる。
彼女がカメラマンを目指してるとか、そんなドラマもないし、
彼女はただ好きで撮っていて、そしたらそれが思いもかけず父親にルーツがあったと分かる、それだけ。
別に父親は死んでる訳でもないし、いわゆる「ドラマ」のようなものはない。
ただ、彼女が愛して撮っている風景の断片が魅力的で、
「そんな写真にまつわるいろいろな出来事が気に入ったのだろう」の台詞。
なんやしらんが、ぐっとくる。
お父ちゃんに「撮れ」とか、言われることにもぐっとくる。
なんなんだろう、どうしてこんなに…。
これ、すごい、ほんと。
お気に入りは「町火消し」
このお母ちゃんのキャラクターが本当にすばらしくて、いい。
男の人(哲生という名前だから男だと思ってるけど、違うのかな)が描いてるということが、なんか悔しい。
つーか、どの短編もいい。
やばい、この漫画。
Posted by ブクログ
別途購入した「鴨の水かき 1」の作者の短編集。短編スキーとしては満足の一冊。上記、鴨の水かきで作者を知ったのだが、この短編も力強いわ。ほぼ連載順に掲載されているので、作者の成長も見てとれるのだが初期のパワーが感じられるのも気持ちイイ。
っていうか、初期は五十嵐の影響のような絵柄だったのね。最近の省略された力強い絵柄も好きだけど、この頃のも面白いねぇ。
この人の作品は今のところ「目の前の本人」と「本人の中のホントウの自分」の差の有無やその落差の描き方が見所。そして作品内での転機でどのような変化を見せるのか。是非とも手にとってほしい一作。