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Posted by ブクログ
演技とは、イメージを追う作業でなく、劇世界を現実に立ち上げることを試みることだ。言葉を吐くとは分節化する。「話し・かける」、「聞き・分ける」こと。それが真にできて初めて、実と虚との間の皮膜にある芸というものが鼓動する。
役者とは「河原者」、現実と虚構を往還する者だ。
だれに、なにを、どういうつもりで。日々当たり前にしていることを虚構に落とし込む。現実に立ち上げる。
これまで無意味に固定してしまったつまらない演技観が、根底からひっくりかえされた想いだった。
それと同時に、妙に納得させられた。
そこはかとなく感じていた「違和、対立感」、それを可視化できた気がする。
すばらしい読み物だった。この本を貸し与えてくれた演出家、岩渕幸弘に心から感謝を。