【感想・ネタバレ】アニマルスピリット―人間の心理がマクロ経済を動かすのレビュー

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Posted by ブクログ 2010年02月21日

(いま流行りの)行動経済学の本です。ところで、書名にもなっているアニマルスピリットとは、安心、公平さ、腐敗、貨幣錯覚、物語だそうです。で、こういったアニマルスピリットが、時として、人を(経済)非合理的に振舞わせることになる源泉になるのです。

で、コンキチがこの本を読んで最も印象に残ったアニマルスピ...続きを読むリットのファクターは、ズバリ、貨幣錯覚です。

大衆はインフレ率をちゃんと織り込むことができないということです。

つまり、「実質」ではなく「名目」しか眼中にないということ。物価スライド制とかそんなの関係ねぇって感じです。

ちなみにコンキチは、そういった大衆の盲目性を目の当たりにしたことがあります。それは、小泉政権初期のデフレ経済下、(コンキチの大嫌いな)労組の職場会で、次節の要求を話しあうことになりました。コンキチは、所謂ベア(ベースアップ)とは、賃金におけるインフレ調整機能だと考えていたので(実際には全くそうなっていないが)、ベースダウンすることを主張しました。デフレ下で、要求する側自らがベースダウンを切り出せば、ベアのインフレ調整機能としての役割は確固たる地位を築くことになる、そう考えたのです。そして、景気浮揚時にはなんの問題もなく、システマティックにベースアップが実行に移され、結果、実質賃金(購買力)の安定に寄与するという至極あたり前な主張をしました。しかしながら、120%歯牙にもかけられませんでした。

ま、そんなもんなんでしょうね。時の政府も、貸金業規制法改正とか、派遣規制とかの愚策にご執心(とまではいかないか)であったようだし。物事の表層しか見ていないのだ。

皆さんも本書を読んで、アニマルスピリットを学んでみませんか?大衆の非合理性を理解することができるかもしれませんよ♥

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Posted by ブクログ 2016年09月09日

アニマルスピリットの存在がケインズ経済学の中に触れられていたということに驚きました。経済を理解することは、人の本性・アニマルスピリットの影響を理解することでもあると。その5つの視点は、安心、公平さ、腐敗と背信、貨幣錯覚、そして物語。私は特に、安心に取りつかれる人間の心理と、貨幣錯覚、そして人生の物語...続きを読むと絡み合っているという見方が、画期的で、人と経済の関係を新しい目で見るきっかけになっています。

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Posted by ブクログ 2012年11月11日

人々は一般的な経済学が想定しているように完全に合理的な行動をするわけではない。アニマルスピリットによって突き動かされているのだ。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年09月26日

マクロ経済上の問題を考える時になぜ、人々が経済的なイベントを発生させる行動をとったのかを考えるうえで役に立つ。

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Posted by ブクログ 2010年07月13日

経済の仕組みと、それを管理して繁栄する方法を理解するには、人々の考え方や感情を律する思考パターン、つまりアニマルスピリットに注目しなければならない。アニマルスピリットとは、経済の中の不穏で首尾一貫しない要素をさしている。それには下記の5つの側面がある。

1.理論の礎となるのは安心であり、安心と経済...続きを読むのフィードバック機構である。この機構は不穏さを拡大する。
2.賃金や価格の決定は公平さに大きく左右される。
3.腐敗と配信行動への誘惑も認識するし、それが経済でどんな役割を果たすかも考慮する。
4.貨幣錯覚も理論のもうひとつの礎石。インフレ、デフレで混乱し、その影響について理詰めで考えない。
5.自分が何者で何をやっているかという現実感覚は自分や他人の人生のストーリーと絡み合っている。そうした物語の総和が国の物語や国際的な物語となって、経済で重要な役割を果たすようになる。

これらを元に、不況、中央銀行、失業、インフレ、貯蓄、不動産価格、黒人の貧困等を読み解く。
本当の具体的な具体策は述べられていないが、これらのヒントは今後為政者や金融監督機関にとって重要な示唆を与えるであろう。

ジャックウェルチの引用が面白かった。
彼が重視しているのは「死んだ本」の知識や書類ではなく、議論に掛ける情熱であったことと、投資回収分析のOHPにバッテンをつけて無限という言葉をなぐり書きし投資に対する収益が永遠に続くのだという事を強調した事。

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Posted by ブクログ 2010年04月13日

いわゆる経済学と思っていたやつからの変化が多角的に理解できた気がする。明日からの新聞ニュースの見方が変わるかも。最近の政策をイメージしながら読んだ。
P14,33,45,49,103,141,171,186,190,239,263

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Posted by ブクログ 2010年02月07日

アニマルスピリットの重要性に関して、非常に説得力がある。
マクロ経済学に行動経済学を加えたモデルを提供してくれると思いきや、具体的な施策やモデルについては触れていなかった点が残念。
マクロ経済学の不完全さを語っているので、マクロ経済学を知る上でも参考になる。

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Posted by ブクログ 2013年11月24日

アニマルスピリットとは 安心、公正、腐敗と背信、貨幣錯覚、物語

     合理的 非合理的
経済的   ?   ?
非経済的  ?   ?

既存の経済学…?の状況でしか使えない
アニマルスピリット…???の状況で使える
既存の経済学が適応できる標準化された世界(合理的、経済的)はとても狭い
我々...続きを読むが生きる広い現実世界はとても不条理で予測不能でそこではアニマルスピリットがとても重要な役割を果たしている

資本主義は公正なルールと適切な管理者がいてこそ正常に機能する ルールがない(もしくは変化する現実(例えば複雑化する金融商品)にルールが追いつけなくなると)屑商品が出回り、一般市民は(投信や401K経由で)資産をカモられ仲介の金融業者が私腹を肥やす そして市場に対する安心感は奪われ深刻な不況になる

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Posted by ブクログ 2009年11月23日

「貨幣錯覚」について改めて考えるにはうってつけの啓蒙書。
ミクロ経済学寄りな行動経済学をよみたい方にはおすすめできないけれど,マクロ経済学のミクロ的基礎付け的な方面の行動経済学に興味ある方には,興味深い書物ではないでしょうか。

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Posted by ブクログ 2018年10月08日

タイトルでもある「アニマルスピリット」という言葉は、書中に何度も出てくるが、訳者によればケインズの「一般理論」において出てくる言葉であるという。元々の邦訳では「血気」と訳されていたようであるが、本書においては、経済的合理性だけで行動することができない人間の意味で使われているため、言葉の持つ印象と乖離...続きを読むすることからそのまま、「アニマルスピリット」としてそのまま引用されている。

さて、そのアニマルスピリットであるが、基本的に5つに分類されている。

1.安心
2. 公平さ
3.腐敗と背信
4. 貨幣錯覚
5. 物語

こうした要素が人々の合理的な判断を限定的なものにし、ときに非合理的な行動をもたらすという。

本書は、著者が書中でも述べているようにマクロ経済学の本であり、行動経済学が主たるテーマとして書かれているわけではない。したがって、R/セイラーのような、実験に基づく人々の非合理的行動のケーススタディはあまりなく、非合理行動をより一般化したものである。それだけに抽象的で難解である。それだけに、読者が投資や実務などの実社会での活動にここで書かれていることを直接役立てるようなことは期待すべきではない、極めて理論的な内容である。

基本的は、フィリップス曲線やインフレなどのマクロ経済の基礎知識がないと理解が難しいであろう。

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Posted by ブクログ 2021年08月08日

タイトルがわかりやすくてよい。
行動経済学の核となっている要素を一言で言い表している。
旧来の経済学が合理的な人間を想定して組み立てられているのに対し、現実にはアニマルスピリットを考慮せずには成立しないと言うこと。

安心、公平さ、腐敗と配信、貨幣錯覚、物語。

個人的には、なかでも公平さに関心を寄...続きを読むせられた。

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Posted by ブクログ 2015年10月31日

ケインズ理論とヒックスの乗数効果
安心乗数=安心感の変化がパニックを引き起こす
衡平理論

貨幣錯覚=名目金額の影響を受けること

パニックは理性の外にある

効率賃金理論=需要と供給で決まる賃金より実際の賃金は高い=やる気を引き出すため。サボらないように。

貯蓄率は国ごとに違う。国富とは無関係。...続きを読む

トヨタ自動車とアルゼンチンの国営自動車会社との違いは自信と自負の差による。経済学は考慮できない。

トービンのq

貨幣錯覚も住宅投資をすばらしいもののように思わせる一因。

ローンを売り渡すことができるようになったことが、リーマンショックの遠因である。

ISLM理論。

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Posted by ブクログ 2014年01月09日

過去の世界的な恐慌、日本の失われた20年、昨今の金融危機、
これらは伝統的な経済学の理論では説明できない。
なぜなら、伝統的な経済学は人間が合理的、つまり、
インフレを加味した実質価値で判断でき、統計や確率の計算を間違えず、
自制心があって貯金もできる、そんな前提に立っているが、
人は実際には感情が...続きを読むあって、勘違いもする。
そういう、従来の理論で加味していなかった人間の部分を
「アニマルスピリット」と名づけて、これが無視できない影響がある、
という内容。

訳者のあとがきにもあるが、
普通の人からすると当たり前すぎて、経済学者ってそんなことも分からないの?
と思ってしまいがちだが、分かっていないわけではなくて
モデル化が難しいから無視してきた、ということのようである。

きれい理論ができたことに満足して、何でもそれで説明しようとする、
というのは自分にも思い当たるので、よい戒めとなった。

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Posted by ブクログ 2013年07月18日

行動経済学でマクロ経済現象を解き明かそうとするのは面白いが、アニマルスピリットのフレームワークである「安心、公平、腐敗・背信、貨幣錯覚、物語」はもうちょっときっちりと固めて欲しかった。第2部の各論は面白い。

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Posted by ブクログ 2011年11月20日

 山形浩生訳ってことで読もうとしたけれど挫折。
時に動物的な野心や衝動は、社会を好まざる方向へ傾けるけど
そのスピリットがないと社会は進まないってことです。
 
 真面目に働く人々は社会を回すことはできるけれど、社会を
進めることはできず、アンビシャスな人は社会を進めることは
できるけれど、社会を回...続きを読むす歯車には収まれない。

まぁ大多数の人間が歯車なわけなんですが

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Posted by ブクログ 2011年01月15日

p77「根源的なプロットはたった20種類しかないー探求、冒険、追跡、救出、脱出、復讐、謎、競争、負け犬、誘惑、変身、変化、成熟、愛、禁断の愛、犠牲、発見、過剰の幸福、上昇、下降」

アニマルスピリットの要因を、安心、公平性、腐敗、錯覚、物語の5つに分類している。
バブルの解説と同時に、有名経済学者の...続きを読む考え方もわかりやすく書かれている。
全体としてわかりやすかったが、難しい記述もあり、また質問に対する回答という形式のため、流れで通して読めるものではなかった。
もう一度読みたい本。

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Posted by ブクログ 2010年07月09日

行動経済学の紹介の常として、合理的経済人を前提とした今までの経済学では不十分、という書き方をする。それは確かにそうだけど、それは今までの経済学が間違っている、ということじゃない。

合理的経済人を仮定した経済学はどんどん発展しているし、たくさんの経済事象を説明できる。政策立案や制度設計の役にも立って...続きを読むいる。ただ、それだけじゃ、全ての経済事象を説明しきれないから、もっと人らしい人を仮定して分析してみよう、ということ。そういう前提がこの本にはある。従来の経済学の成果と限界との両方を最先端でわかっている学者だからこそ書けたわけで、経済学の可能性を示した本であって、間違っても経済学批判の本じゃない。

そういうのを知らない人がこの本を読んだなら、今までの経済学は間違ってる、役に立たない、と思いかねない。そういう勘違いが起こったなら、きっと著者たちの意図とは正反対だろうなあ。

と思って読んでいたら、訳者あとがきでちゃんと説明してくれていた。このあとがきを読んで、ちゃんと普通の経済学も勉強してみよう、ってことになれば、それが一番いいんだろう。

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Posted by ブクログ 2010年07月04日

著者の2人はともにアメリカ経済界の重鎮で、

Robert J. Shiller はアメリカ株式市場のバブルを10年前から指摘し、
George A. Akerlof は『情報の経済学』の始祖であり、
レモン市場理論と限定合理性の理論を説き、
2人ともこれまでとは違う経済理論の可能性を開拓し...続きを読むました。

本稿は2部構成で、

第一部でアニマルスピリットを説明します。
安心・公平・腐敗/背信・貨幣錯覚・物語の5つを挙げ、
経済学の切り口プラス、
おもに心理学、社会学、哲学、人類学の考えを取り入れ、
既存の経済理論を修正しています。

第二部では、金融恐慌に対する8つの論点を解説し、解決策を提示します。


昨年前期に大学院経済学研究科を10単位ほど、背伸びして履修しました。そこで使用したTextをこの時期に読み返したのも、売れ筋ランキング経済部門で2009トップとの記事を見たからです。


2008年金融危機批判は、ともすれば
『人々は合理的になりすぎてお金に目が眩んだせいだ』といったような、
「合理性」と「目先のお金しか考えない」「弱肉強食」の話を混同した、
支離滅裂な経済学批判になりがちですが、

これは長期的利益やお金以外の効用を含めて説明することで、簡単にひっくり返ってしまう浅はかな批判です。

本書はそういった批判に加担するものでなく、

戦後60年間、地球上のすべての資本主義経済を雇用率90%以上でまわしてきたマクロ経済学理論の力を認めたうえで、
その不備をいかに補い、いかなる攻撃にさらされても動じない完全理論に近づけるかを、新分野の行動経済学のツールを使って考察します。

人々が完全には合理的になりきれないことを、
心理学、社会学、哲学、人類学をメインに説明していますが、
そういったアニマルスピリットをかつてエコノミストが採り上げなかったのは、
彼らがそれを知らなかったからではなく、
どう理論モデルに数学的に組み込んでいけばいいのかが皆目分からなかったからなんだと僕は思います。

自分たちも昨年夏は、ここで一番苦労したのですが、
本稿でそこに対する具体的ツールについて何ら触れられていないのは少し意外でした。新興分野ゆえのおもしろさ的なのがここにあります。

裏を返せばビギナー向けです。
経済学の盲点はどこにあって、人間の弱さを補うための社会経済政策に、既存理論の精緻化だけでなく、アニマルスピリットを加味して政策的インプリケーションにどれくらい留保をつけるべきか、今まさに中央銀行と経済官僚が模索している、その姿を見てみたい人に薦めます。

ほんといい本でした。

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Posted by ブクログ 2010年04月04日

人々が経済合理的に活動するという前提で構築されたマクロ経済理論に対する批判の書で、リーマンショックを含めた経済危機を説明するものとして世間でも高く評価されています。

読む前までは、「アニマルスピリッツが必要」ということを、勝手に非合理的だが冒険的な投資行動が経済には必要だということを言うのかと思...続きを読むっていました。しかし、ここでの「アニマルスピリッツ」の定義はそういうものではなく、もっと広い非合理的な行動のことを指しています。
具体的には、アニマルスピリッツ(非合理的行動)の5つの側面として、
1)安心、2)公平さ、3)腐敗と配信、3)貨幣錯覚、4)物語、を挙げています。これが本書の主張の肝になります。後半では実際に経済分野で生じている現象にアニマルスピリッツが及ぼしてるであろう影響を例を挙げて論じていきます。

著者らは全編を通して、合理的期待や効率的市場といったものを前提としたマクロ経済理論に、本書で挙げたアニマルスピリッツの原理を組み込まないといけないと結論付けています。ただ、その具体的方法については私の理解では曖昧にされたままです。

山形さんの訳もいいのか悪いのか分からない出来で、世間の評価から期待が大きかっただけに、何だか読みにくいというマイナスの印象が残りました。内容や主題は悪くないのですが...

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Posted by ブクログ 2011年03月16日

タイトルでもある「アニマルスピリット」という言葉は、書中に何度も出てくるが、訳者によればケインズの「一般理論」において出てくる言葉であるという。元々の邦訳では「血気」と訳されていたようであるが、本書においては、経済的合理性だけで行動することができない人間の意味で使われているため、言葉の持つ印象と乖離...続きを読むすることからそのまま、「アニマルスピリット」としてそのまま引用されている。さて、そのアニマルスピリットであるが、基本的に5つに分類されている。1.安心2. 公平さ3.腐敗と背信4. 貨幣錯覚5. 物語こうした要素が人々の合理的な判断を限定的なものにし、ときに非合理的な行動をもたらすという。本書は、著者が書中でも述べているようにマクロ経済学の本であり、行動経済学が主たるテーマとして書かれているわけではない。したがって、R/セイラーのような、実験に基づく人々の非合理的行動のケーススタディはあまりなく、非合理行動をより一般化したものである。それだけに抽象的で難解である。それだけに、読者が投資や実務などの実社会での活動にここで書かれていることを直接役立てるようなことは期待すべきではない、極めて理論的な内容である。基本的は、フィリップス曲線やインフレなどのマクロ経済の基礎知識がないと理解が難しいであろう。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

アニマルスピリット
 ・非経済的な動機や不合理な行動。
 ・行動への突発的な衝動。
 ・10年後の収益なんて推計できない。不確実ななか、決断を下すのはアニマルスピリット。
 ・5つの側面=安心、公平さ、腐敗と背信、貨幣錯覚、物語

社会主義者
 ・政府は、自ら人を雇うことで失業を解消する。

アダム...続きを読む・スミス
 ・「見えざる手」
 ・民間市場は政府の介入なしに自分の力で「見えざる手によるかのように」完全雇用を保証してくれる。
 ・自由市場資本主義は基本的には完璧で安定している。政府が介入する必要はまったくない。
 ・人々が、自分の経済的利益を合理的に追求すれば、「相互に有益な生産と交換」が行われ、完全雇用になる。
   合理的な労働者=自分の生産よりも低い賃金を受け入れる労働者 ← 合理的な雇用主なら、雇用し、生産を増やす。

ジョン・メイナード・ケインズ
 ・「アニマルスピリット」
 ・『雇用・利子および貨幣の一般論』
 ・政府が借金をして消費すれば、失業者に仕事を取り戻せる。
 ・ほとんど経済活動が合理的な経済動機から生じることを認めつつも、
  多くの経済活動がアニマルスピリットに動かされていることを指摘。

===

安心
 合理的な意思決定以上の行動を指す。
 ケインズ乗数
  政府支出の影響
  1+MPC+MPC^2・・・=1/(1-MPC) MPC:限界消費性向
 安心の指標・・・ミシガン大学消費者信頼感指数
 経済を完全雇用に戻すには十分な金融政策と財政政策が必要だが、安心の低下による極度の信用収縮はそれだけでは不十分。

公平さ
 罰を下すと幸せを感じる。報酬を期待するときに活性化される背側線条体のスイッチが入る。
 衡平理論
  取引のどちら側も、投入した分と得した分が等しくなるべきだ。
  低技能者は高技能者に相談しない。感謝を述べることにより衡平にしようとする。

腐敗と背信
 1991・・・貯蓄貸付組合(S&L)
 2001・・・エンロン
 2007・・・サブプライムローン
  物件購入者、ローン提供者、ローン証券化業者、格付け機関、不動産担保証券購入者 --すべてで均衡が成立してた。

貨幣錯覚
 意思決定が名目金額の影響を受けるときに生じる。
 合理的なら、名目金額で市場で売買できるもの にだけ左右されるはず。
 賃金の額面カットに対する抵抗=賃金の下方硬直性

物語
 人間は物語をもとに考えるよう作られている。
 物語の拡散は伝染病みたいに。
 物語は事実を説明するだけにとどまらず、それ自体が事実になる。

===

なぜ経済は不況に陥るのか?
 「安心」の崩壊が経済的な失敗の「物語」の記憶尾関連するが、
 その物語の中には不況に先立つ年月に起きた「腐敗」増加の物語も含まれる。
 経済政策が「不公平」だという感覚が高まり、消費者物価下落の結果を
 理解できないという「貨幣錯覚」が生じる

なぜ中央銀行は経済に対して(持つ場合には)力を持つのか?

なぜ仕事の見つからない人がいるのか?
 効率賃金理論
  やる気への影響を考えると、最低限の水準よりも高めに賃金を支払いたいと、雇い主は考える。
  →労働の供給が需要を上回る。
  →このギャップが仕事を見つけられない人

  企業が完全には従業員を監視できない。
  →従業員は、働いてもいいし、サボってもいい。ばれるとクビになる。
  →失業がなくてあらゆる企業が同じ給料を払うなら、労働者たちには努力するインセンティブがない。
  だから、雇用主は、従業員がサボらないように給料を必要以上に払う。→労働の需給は均衡しなくなる。

 実際は、
 従業員が公平だと思うものに依存している。公平だと思う賃金は市場の捌ける賃金よりも高い。
 賃金が低くく不公平だと感じていると、従業員は職務を自分の責任だと考えにくくなる。

なぜインフレと失業はトレードオフ関係にあるのか?
 貨幣錯覚がトレードオフを引き起こす。



なぜ未来のための貯蓄はこれほどいい加減なのか?


なぜ金融価格と企業投資はこんなに変動が激しいのか?


なぜ不動産価格には周期性があるのか?


なぜ黒人には特殊な貧困があるのか?
 

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