【感想・ネタバレ】無印ニッポン 20世紀消費社会の終焉のレビュー

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面白かった。堤を知るほどこの人の目指した戦後日本の理想を知りたくなる。セゾン崩壊以降の社会はある種の文化空洞化って感じるのは俺世代くらいで終了してると思うけど。

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2011年08月28日

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三浦氏の「生活を愛せない人が増えたと思う」に妙に納得してしまった。
暮しを便利にする家電やシステムを誰もが利用できるようになり、その恩恵を受けて生活はより豊かでゆとりのあるものになっていってよいはずなのに、実際には、24時間化した日々の暮しにゆとりはなく、追い立てられるような忙しさを感じながら生きていくという現実。そんな中で生活を愛することは難しい。

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2010年12月08日

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三浦 展の本をちょっと続けて読んでみようかと思ったきっかけの本。まだまだ読みが浅い。同じものを見ていても感覚的にしか分からないんじゃだめ。でもね。学者が視野が狭いってみんなそうじゃん。驚くようなことか?仕事もしたことのない学者に視野のひろさを求めるほうが間違ってる。

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2009年12月13日

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「ファスト風土化」:駅前にファストフードや居酒屋のてぇーン店ができたり、郊外に大型ショッピングセンターが登場したりして、駅前の商店街がさびれ、画一化が進むこと。

「無印良品」は「反体制派」商品である。体制とは「アメリカ的豊かさ」と「ファッション性」の2つを追求することである。

「共費」:部屋をもので満たすのではなく楽しい時間を共有しようとする消費。

堤が無印良品について語るところは読み応えがある。
これまでのアメリカ型の豊かさである大量生産大量消費がここにきて転換して、よりシンプルに、そしてあまりものにお金をかけないで生活しようとする世の中になっている。

三浦は雑誌「アクロス」を編集していた。
僕も当時は愛読していた。
そのころのトーンが堤とのやり取りにも醸し出されている。

セゾンの元・総帥と、アクロスの元・編集者。
まったくパルコ的で無印良品的なトーンの対談だ。

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2009年11月05日

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セゾングループの二人なのでノスタルジー対談かな?と思ったが、さまざまな未来提言を含めた読み応えのある内容であった。

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2013年01月02日

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ネタバレ

[ 内容 ]
T型フォードの発売からリーマン・ショックまで一〇〇年。
自動車の世紀だった二〇世紀が終わり、消費文化は大きな曲がり角を迎えている。
大流通グループ「セゾン」を牽引し、無印良品を生み出した堤と、地域の文化の衰退を憂慮する三浦が、消費の未来、日本の将来を語る。
「これがいい」ではなく、「これでいい」という「無印」の思想は、企業主導ではない個人主体の生き方を勧めるものである。
本当の消費者主権とは何か。

[ 目次 ]
1 アメリカ型大衆消費社会の終わり(自動車の世紀が一〇〇年で終わる 派遣切り メディアへの懸念)
2 戦後日本とアメリカ(アメリカ体験 地元への愛着 百貨店とファストフード)
3 無印ニッポン(無印良品は反体制商品 ユニクロと無印良品 セゾンと女性とフリーター 都市・建築・生活)
4 日本のこれから(何が失われたか シンプル族と最大公約数的な情報 日本の経営再考:地方再建のために)

[ POP ]


[ おすすめ度 ]

☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

[ 関連図書 ]


[ 参考となる書評 ]

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2011年04月01日

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『下流社会』で有名になったアクロス誌元編集長の三浦さんと、セゾングループの実質的オーナー堤清二(辻井喬)さんの対談。

2人の論を通して、戦後~現在に至る流通と消費生活の流れを駆け足で俯瞰できるのが良かった。無印ブランドの根底に脈々とながれてる哲学みたいなものが、クリエイターや商品開発者ではない元グループ経営者の視点から語られているのも良い。優れた経営者は、優れたクリエイター足り得るのだと再確認。新書ゆえに紙面が足りず、論が浅く読み足りない項もあるが、それはそれで納得。

私たちの消費生活は、どこから来てどこへ行くのか?明確に断言出来る人はいないと思うけど、この対談から多くの示唆やヒントが見え隠れしてると思う。商業系デベロッパー、プランニング系のお仕事してる人にオススメの良書。

メモ:10箇所

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2010年01月30日

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ネタバレ

西武、パルコで20世紀末の消費文化を牽引した、
提清二氏との対談。
この人はやはり凄い。
百貨店に代表される大量消費型のビジネスの終焉を
冷静に眺めているような印象を受けた。
次に来るのはもう、右肩上がりを前提としない
静かな、しかし豊かな消費社会ではないか。

それは日本でこそ始めやすいように思う

アメリカではないな、やっぱり。

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2012年01月27日

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ここのところリンク読みしているセゾン文化もの。今更ながら、堤清二という存在の「深さ」と「軽さ」に興味津々なのです。そういう意味で、本書は辻井喬名で書かれているものに比べ、自己批評性が薄く感じられました。やはり、セゾングループの総帥、堤清二とグループ企業、アクロスの編集者であった三浦展との組み合わせが、ちょっとタテの関係過ぎたのかなぁ…語られている内容はTPP問題で待ったなしになった論点の先駆けていたりして十分、刺激的なのですが、なんか全体としては、モヤッとした感じで…サブタイトルに「20世紀消費社会の終焉」とあるのですが、そう!なんか「20世紀消費社会」のお通夜で交わされる会話みたいに感じました。

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2012年01月10日

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三浦展氏の著作は目を覆いたくなるくらい、基礎知識の不足とデータの意図的な引用が多い。

でも、この本ではインタビュアーとして、堤氏と視点が共有されており、非常に読みやすい。

安易な若者批判がなければ、非常に面白い本。でも、三浦展氏がそれを生業としている以上、切っても切り離せないわけで、この本でも安易な批判に逃げており、残念。

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2011年11月09日

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ネタバレ

色々と言われていましたが、堤清二のある一面が良く分かる本。
消費を是とするアメリカ文化、その影響を大きく受けた世代のしがらみと、それに対するアンチテーゼ。消費を礼賛しない。ブランド信仰しない。肩の力を抜いて、「こんなもんでいいでしょう。」という生活スタイルを提案した無印。
三浦氏言うところのファスト風土化する日本は、今後どっちに向くべきなのか。
画一化と多様性とを対比すると、概して多様性に共感する意見が多いが、一面、多様性とはどこに居ても何でも手に入り、広がりを基本とした形態だが、そこではローカリティがどんどん希薄になっていく。反対に、ある意味排他的な画一性こそがローカリティの基礎になるのではないか。

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2011年09月24日

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現在の消費行動に関する、三浦氏とセゾンの堤氏の対談。
内容は戦後からのアメリカ消費文化と日本の変遷を背景とした移り変わりを背景として消費者の意識がどう変わり、さらに商品・サービスがどのように変化したかを語っている。
歴史的な背景はうなづける点が多く、おそらく三浦氏の多岐にわたるデータを基にした議論なのだと思うが、体制・反体制で語ることが多く、どちらかというと視点が上からであり、生活者の視線での理解が薄く、ステレオタイプな印象で、物足りない印象。
う~ん、、、、なんか後味悪い本。
なんか他の方の評価、★多いなぁ。。。

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2011年04月28日

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無印良品という「有印」のブランドは、シンプルでありながら心の隙間にフィ
ットする商品であふれている。

初めは、「これでいいや。」
でもそのうちに「これがいいな!」と思わせる。

そのブランド力は注目に値するところだ。

無印の歴史について書かれている本ではないけど、そういった「でいい」ものが売れるようになった社会背景がよくわかる。

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2009年11月26日

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堤清二×上野千鶴子×三浦展のお三方。消費社会の次を考える上で外せないこの三人ですが、おのおのの対談で本にするというパターンですでに二冊でていました。
上野千鶴子×三浦展で『消費社会から格差社会へ』、堤清二×上野千鶴子で、『ポスト消費社会のゆくえ』ですね。
ということで最後の1ピース、堤清二×三浦展の巻。
すでに前二冊で、百貨店の時代は終わり、とか、地方は壊滅的、とかいった方向性は見えていて、それ自体に変化はないものの、
リーマンショック以降ということで、いよいよそれに拍車がかかった感が、言葉の中にありあり。
その対抗軸として、三浦さんは、無印良品をさかんに褒め、堤さんの慧眼を持ち上げるのですが、これって、あくまでも理念型としての無印だよなぁ。
実際の無印の商品って、私の認識じゃ、高いくせにモノが悪い、という印象しかないし・・・。

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2009年11月18日

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セゾングループを率いた堤清二と元社員であった三浦展による対談集。自らがカスタマイズする自由を持った、消費者主権を訴求するという無印良品のコンセプトや、都市論(イオンモールの様なパッケージ型からパサージュ型へ)、モノを買うより消費もヒトとの繋がりを満たす共費へ、等多事総論的な対談集。無印良品は反体制商品です、というのが面白かった。

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2009年10月07日

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数年前、東京から地方に異動することになったとき「なんとかなるさ」と思っていた。でも、行ったあとすぐ「なんともならない」ことがあることに恐怖して、事あるごとに帰京した。帰京ができないときは近くの大都市に行った。そのくらい、そのときは「そこにないもの」を欲していた。今考えると愚かだよなぁ、自分は。いまや、「便利になった」と実感することは、東京をはじめ大都市にあるものが大都市でないところで同じように存在して、その恩恵を享受できることなのかもしれない。地方でちょっと暮らしてみて、また都会に戻ってきたら、都会は、どこもかしこも金太郎飴なことに気づいて、ちょっと息苦しい。堤さんが池袋のデパートで具体的なモノとしてみせた数多くの装置を消費者として多く感受した私は、この本を読んで、堤さんが経営者というより、感情を表現する表現者だったのだ、と改めて思う。一方で、あのときの西武はそれまでの社会であまり意識されなかった「個人の生き方」を前面に押し出しながら、実は根っこの部分は古い体質の西武王国だった。見た目では革命を起こしながら、既存の何かを抱えたまま、社会のなかでいつのまにか瓦解した。読みながら、「愛は飾らない」という名コピーが頭の中を何度も反芻した。読みながら、何十年後かの自分、そして、この国のことを考えると、正直なところ、ちょっと怖れおののいた。それは多分、考えることをした、から。

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2011年09月26日

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