【感想・ネタバレ】市場主義のたそがれ 新自由主義の光と影のレビュー

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Posted by ブクログ 2023年10月07日

新自由主義、市場原理主義などの言葉で表される経済学の歴史を書いた本
理論よりも歴史的な部分が中心なため分かりやすく、この思想の功罪が学べる

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Posted by ブクログ 2018年10月03日

シカゴ学派だとか市場原理主義だとか、よく聞く割には正確にどんな『教義』なのか知らなかったので興味深く読んだ。
特に得心したのは、マネタリストが信じている「マネーサプライはコントロールできる」という仮説は、銀行が信用創造して融資を増やすことが前提になっていて、貸出先がなければ成り立たないという点。言わ...続きを読むれてみればその通りだが、日銀がこれだけジャブジャブお金を注ぎ込んでも、ちっともデフレが解消しないのはこういうことだったのか。事業者のマインドが変わらなければいくら金利が下がってもお金なんて借りないわな。
それにしても経済学者と言うのは単純で自明なことを無理やり数式やグラフにしたりして、理系人間からすると意味のないことをやっているようにしか見えない。

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Posted by ブクログ 2013年03月25日

経済史の著書が多い、京大の根井先生の本。

市場主義と書いてあるが、基本的には主人公をフリードマンに据えて、第二次世界大戦前から、ケインズ革命、ニクソンショックなどの経済的な歴史をフリードマンや近辺の人物の性格などを含めてわかりやすく書いた本だと思う。

経済学は理論だけでは無味乾燥な面白くない話が...続きを読む多いが、人物像や人間のかかわりまで書くと、経済史上の登場人物が生き生きとしてくるように感じた。読んでいて楽しい本多が、やはり経済史上の最低限の知識をもって、それらを整理するつもりで読んだ本がよいと思う。

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Posted by ブクログ 2012年07月12日

 同じ著者の『物語 現代経済学』(中公新書)がなかなか良かったので購入。
 『物語~』がメインストリームから外れた傍流にも目配りしたアメリカ経済学史とすれば、この本は時代の寵児ミルトン・フリードマンを中心に、サムエルソンの新古典派総合やフリードマン以前のシカゴ学派との「ずれ」に焦点を合わせたもの。そ...続きを読むれだけに、やや理論的な側面に重心を置いているものの、相変わらず素人にも分かりやすく説明している点は好印象。
 ケインズとフリードマンの違いが、じつは巷間で言われるほど大きなものではなく、フリードマンのプロパガンダで印象操作された部分が大きいというのは、ちょっとした驚きだった。また、リバタリアニズムの権化フリードマンが戦時中は財務省に務め、源泉徴収制度を考案したという事実は意外中の意外。
 こういう面白エピソードは豊富にあるものの、多忙のためか議論の展開が所々崩れていたり、説明不足が否めない点が(特に後半)多かったのは残念。この点で☆は一つ減らしました。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2011年04月01日

[ 内容 ]
ベルリンの壁の崩壊後、世界を席巻した「市場主義」。
だが、経済格差や環境破壊を引き起こすなど、欠陥を露呈している。
本書では、市場主義の源流に位置するフリードマンの経済思想を、同時代の証言を交えて読み解き、その功罪を明らかにする。
第二次大戦後、彼らが勢力を拡大した過程を辿る一方、アメ...続きを読むリカの経済思想の多様さにも注意を促す。

[ 目次 ]
第1章 フリードマンの孤独な闘い-主流派経済学に抗して(「選択の自由」を訴え続けた経済学者 歴史の長い貨幣数量説 ほか)
第2章 静かなる時流の変化-「市場の失敗」から「政府の失敗」へ(『経済分析の基礎』 ベトナム戦争 ほか)
第3章 シカゴ学派の勝利?-ベルリンの壁の崩壊(社会主義の崩壊 シュンペーターの資本主義衰退論 ほか)
第4章 フリードマン以前の「シカゴ学派」-F.ナイトの「適度な懐疑主義」(「偉大な新古典派経済学者」ヴァイナー ダグラスとシュルツ ほか)

[ POP ]


[ おすすめ度 ]

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[ 関連図書 ]


[ 参考となる書評 ]

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