【感想・ネタバレ】永続革命論のレビュー

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

本当にロシアでの革命を理解した男です。
レーニンは勿論ロシアにおける革命家ですが、マルクス主義に固執しすぎるところがありました。トロツキーの理論を「歴史を飛び越している」と非難しました。
しかし十月革命以後、レーニンはトロツキーを認めました。レーニンはトロツキーを「一番のボルシェビストである。」と評...続きを読む価しました。
レーニンはブルジョワ民主主義革命が起きた後、プロレタリアート革命が起きる、とする二段階革命論にいつまでも固執していましたが、トロツキーは「ブルジョワ革命が起きた国はフランスやイギリスのような先進資本主義国家だけ。ロシアは後進国だ。ブルジョワは地主は国家権力と結びつき革命を起こすような階級にはなりえない。外国からの投資でロシアは近代化が進んでいる。今一番革命を起こしうる存在はプロレタリアートのみ。」と検証しました。

元々トロツキーの理論はボルシェビキの路線に叶ったものです。スターリンが意図的に歪曲し、あたかも自分たちの理論が正統なレーニン主義であるかのような振る舞いを見せたので、トロツキズムという蔑称が使われています。あまりに高度な理解力を必要とする永続革命論は、レーニンしか理解者を得られず、レーニン死後、トロツキーは孤立してしまいます。

なぜボルシェビキは永続革命をするはずだったのか、ではなく、永続的に革命を起こしうる存在だったはずのものが、ボルシェビキである。といった気がします。

頭が良すぎるがゆえに、孤立した。その存在が、トロツキーなのです。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2016年01月30日

今の時代こそ、すごく難しいけれども
読んでほしい本ですね。
資本主義というものが当たり前にあるけれども
その結果を見ていくと…という別の視点や
著者がその当時、どれだけ時代を先行し
見据えていたかのすばらしさ。

ただし、かなりこの本は強烈です。
批判に終始していますし。
その結果は…暗殺されます。...続きを読む
スターリンにとっても彼はあまりにも
脅威過ぎたわけです。
おそらく、自分の論の不備を論破されてしまうから。

別の本の彼とは、また違っています。

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Posted by ブクログ 2012年08月03日

ソヴィエト連邦の社会主義体制が崩壊した後になっては、取り立てて新規性はないとはいうものの「当時」このような理論が展開されていたということは凄い。
トロツキーの理論は、社会主義は1国のみでは成立せず世界全体に展開しなければならないとしている。
後進のロシアでは、成熟した資本主義社会で必然的に発生すると...続きを読むころの階級闘争による革命ではなく、農民とそれを先導する労働者による革命であって、いわゆる唯物史観の革命論とは異なっている。そのことについてもくどいほど論じられている。
スターリン主義の1国社会主義が何故崩壊へと向かったかの理由としては有効な理論であり興味深いものの「社会主義が失敗した理由」は他にあるので、「トロツキー素晴らしい!」とは残念ながらならない。

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