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Posted by ブクログ
「四天王寺カウンセリング講座」で開催されている講座のうち
2007年に亡くなられた心理学者の河合隼雄氏が講演されたものを
「カウンセリング教室」と「カウンセリング講和」の
2冊に息子の河合俊雄氏がまとめておられます
「カウンセリング教室」からさらに一歩踏み込んだ内容
切り口は「女性」「芸術」「中世の物語」「病」
「カウンセリングと芸術」では弦楽四重奏を例にあげ
バッハやモーツアルトが表したかったことはひとつではなく
さまざまな音が重なり生み出されるものだと
言いたいことはいっぱいあるのに語られる言葉はひとつ
だから脈絡のない言葉でも 意味の通じない言葉でも
たとえ「死にたい」という言葉でも全て受け止める
その言葉の数々を受け止めながら全体の音楽を聴き取る
そんなカウンセリングを行ってこられたのだなと思われるエピソードでした
「日本の中世の物語」では観音沐浴の話をひきあいに出して
人間というものはそれほど自分を知っているのだろうか
むしろ周りの人の口から真理がでてくるのではと述べられています
こうした考察は
”心理療法とはクライエントが自らの物語″をつくることを助けることに他ならない
日本文学史における物語が投げかける問題を追究することで日本人の心性にせまる”
と語っておられたという河合氏の話に通じるものでしょうか
Posted by ブクログ
カウンセリングの現場に携わる方への講義を本にまとめた本。現場での実践についての話題のみでなく、人の心や個性、コンプレックスなどの話もあった。僕はカウンセリングに関して知識があるわけではないが、そういった専門家ではないひとでも読むことができると思う。
この本を読んで、すぐに気づくことはできない。著者の知見から引きでる言葉の数々を読んで、自分に時間をかけて問いかけてみたいことがいくつか浮かんだきがする。