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Posted by ブクログ
久しぶりに読んだ。小さな子どものための可愛らしい本。
絵は素人ぽいが、温かみがある。
カラフルな衣服と、ユーモラスな虎。虎をやり過ごすちびくろさんぼの機転と勇気。虎がバターになるという超展開。
そしてお腹いっぱいになる、幸せなオチ。
子どもの心にしっかり残る、名作だと思う。
これを差別だという人は、ちゃんと読んでいないか、はなから色眼鏡をかけて見ているのだろう。
Posted by ブクログ
こども向けの本をちゃんと読んでみると、なかなか面白い。
この絵本は、スコットランド人で国際保健ワーカーだった作者がインド駐在中、自分の子どもが夏休みに暇しないようにと書いたものだという。文体だけをたどっていけば、どうやら舞台がインドらしいと思わせる点が幾つか出てくる。たとえば、トラが最後に溶けてバターになるくだりは、実はバターではなく「ギー」になったと原書にあるし、考えてみればトラはインドや中国が生息地だ。
しかし挿絵は、完全にアフリカもしくは中米を想像させるものである。サンボのお母さん「くろまんぼ」は頭にスカーフ巻いた典型的アフリカンママだし、お父さん「くろじゃんぼ」はパイプをくわえたダンディなキューバ紳士の風貌である。ちなみに、挿絵も作者本人が描いている。アフリカにルーツを持つとされる人々がインドにいる事実は確かにあるが、あの服装は絶対アフリカである。
不思議。