【感想・ネタバレ】リフレクティブ・マネジャー~一流はつねに内省する~のレビュー

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Posted by ブクログ 2020年02月20日

働く大人の学びには、内省が重要であるという知見が、教育学者、経営学者の往復書簡のような形式で述べられている。内省というと、ひたすら瞑想的に自分と対話をする事だと思っていたが、他者との対話や、日常を離れた「越境」による新しい気づきが内省を深く導いてくれるという論は目から鱗であった。
この本を読みながら...続きを読むも、自分の部下との関係や社外の友人との関わり方など、自然と内省しながら読み進める事ができた。

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Posted by ブクログ 2020年01月21日

様々な示唆を得られる良書。内省、学びに関するタイトルではあるが、人事機能についての部分も面白かった。今後も読み返すと、その時々によって関心のあるテーマに近いもので気づきが得られそう。

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Posted by ブクログ 2019年10月26日

企業内での人材成長に関することに興味を持ち手に取りました。内省を重要な成長のきっかけとして挙げてあり、多くの気づきがありました。教育と経済の先生が共通のテーマについて共著するというのも面白く感じました。

特に成果の出来栄えのフィードバックだけではなく、やり方まで踏み込んだ(なぜそのやり方を選択した...続きを読むのかまで)内省:二重ループ学習は実践していったほうが成長につながると感じたため実行しようと思いました。

一番本著で学んだこととしては、「大人を学びの終着駅と考えない」ことと「仕事」と「学び」を分けて考えないことです。いくつになってもチャレンジを忘れず学び続ける重要性を再認識しました。
その中で、学びを楽しむ心を忘れてはならないなと思いました。

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Posted by ブクログ 2019年08月18日

・ミドルの役割は単に上の考え方を下に垂れ流したり、現場からの要求や突き上げを上層部に具申することではない。上層部の指示をしっかり翻訳し、わかりやすい指示にして下に伝えるとともに、工場の様子、技術動向、消費者の試行などを寄り現場に近い立場から上層部に伝え、場合によってはミドル発の戦略を反映した変革プロ...続きを読むジェクトにも従事する
・マネジメントは複雑性に、リーダーシップは変革に関わる
・裏マネジメント:マネジメントの基本だけでは対応できないもの。みんなで一緒に何とかやってみる。目標そのものをみんなと一緒に探したり、手順がわからない仕事に取り組んだり、試行錯誤を繰り返したりする
・成功体験だけでなく、失敗体験も語ること
・プロセス(出来事の連鎖)をつまびらかにすること。5W1Hを明らかにして、その経験から自分が何を感じ、何を思ったのか、そこから導き出される教訓は何なのかを話すのがいい
・吟味や反論の可能性を認めること
・成人の学習とは、経験を解釈し、行為を決定するための解釈の枠組みが変容すること。Unlearn(学びほぐし)が必要
・二重学習ループでは、学習しながら学習のやり方そのものも問う
・経験学習モデル:経験→省察→概念化→実践を繰り返す
・経験の質は「連続性の原理」と「相互作用の原理」
・上司がなすべきことは、個人の熟達を手取り足取り支えることや人材育成のすべてを担うことではない。「人が育つ実践共同体」をつくること、職場のメンバーが成長するような社会的関係や職場の風土をデザインすること
・上司が実践共同体の一部として、上司自らも学び続ける存在として成長を目指す
・人間の思考様式や認知作用には「論理・実証モード」と「ストーリーモード」がある。論理・実証モードは物事が正しいのか間違っているのかを問い、厳密な分析を通して、物事の真偽を明らかにしようとする思考形式。ストーリーモードはある出来事とある出来事の間にどのような意味のつながりがあるかを注視する。そのモードでは現実味に富んでいるか、腹に落ちるかどうかが重要とされる
・職場における学びのいざない人
・年をとるにつれて、わたしたちにとっては、体を動かすことではなく、頭を動かすことが学びになっていく。そうすると、空間によって学びが分節化されることは少なくなる、かわりに時間を気にし始める
・サーバントリーダーに徹するとは、本気で相手の要望を聞けるということだ。「できるからする(doable)」の発想によってではなく、自分がいるおかげで「何がもたらされるか(deliverable)」の発想で行動しなくてはならない
・卒意:主人と客がともに機転を利かせあい、場の構成に関わること。主人と客がともに思いやりを持って取り組むことで一期一会を生む
・越境することはアンラーニングをもたらす。「自分の日常」とは「他人の驚き」であり、「他人の日常」は「自分の驚き」である
・真の対話とは「違いを覆い隠すこと」ではなく「違いを楽しむこと」。また、問われるのは、違いを通して学びあう関係になっているかどうか

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Posted by ブクログ 2019年05月12日

自分もプレイングで精一杯で、とてもマネジメントができる環境になく日々ストレスを感じていた。いかに自分がマネジメントのみできるような環境を作り上げていくか、永遠の課題だと思う。

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Posted by ブクログ 2019年03月30日

ミドルママネージャーがなぜ魅力なくなってきたのか。
マネージャーの役割は何か。
成長するためには、何が必要なのか。
大人の学びについても深く解説されています。
学び続けることの重要性を、ひしひしと感じました。
以下の部分は、自戒を込めて引用。

世の中でさんざん叩かれている学校教育には、一応、教員免...続きを読む許制度があり、学校内で教師の教育技術を改善するための校内研修がある。教育技術学、教育方法学、教師教育学などの領域も、万全とは言えないものの研究されている。私自身は、現在の教員免許制度で学ばれている内容はけっして十分ではないと思っているが、まがりなりにも原理に基づいた仕組みが存在し、制度化されている。
これに対し、人材教育に関わる講師の人たちに資格は必要ない。教える内容のアップデートは、本人次第か、本人がベンダーなどの組織に所属している場合はその組織に任されている。では、講師たちは、教壇に立った後で、どのように自分の教え方を振り返り、改善しているのだろうか。組織として講師を抱える場合は、どうやって講師の「品質保証」をしているのだろうか。そのための仕組みはあるのだろうか。あるとしたら、どのような原理で保証を成り立たせる仕組みなのだろうか。そこに教育学の知見は活かされているのだろうか。 ー 241ページ

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Posted by ブクログ 2013年03月07日

「持論のおばけ」のエピソードはとってもおもしろかった。
というか確信をつかれた(笑)

自身の経験から内在する持論にいかに向き合っていくのかを考えさせられる1冊だった。やはりこのコンビはアツい。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2013年01月14日

リフレクション(内省)をキーワードにした書籍です。

著者の主な指摘等は、以下のとおりです。

・リフレクションを生かすには、
 ①アクションとつながっていること
 ②節目に大きく深く考えて、対話の相手を持ちながら議論の中で行うこと

・仕事と学びを分けて考えないこと

・上司がなすべきこと
 ①人...続きを読むが育つ職場をつくること、職場のメンバーが成長するような社会的環境や職場の風土をデザインすること
 ②上司自らが学び続ける存在として、成長を目指すこと

・会社の理念が本当に「浸透した」と言えるのは、社員が自分の仕事と自分の仕事のやり方と組織の在り方に適合を見出し、自分の仕事のやり方を「変えた」とき。

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Posted by ブクログ 2012年06月13日

法人(組織)勤務者で,学習者である,というのが私の文脈とすると,これはそのど真ん中の問題を扱った本.非常に啓発的な内容で,読んでいて楽しかった.

・ダイアローグと組み合わさったリフレクションが今ほど、求められている時代はないのでは。
・Hidden curriculum:教えたい内容とは別に学習者...続きを読むに伝わってしまう価値観、行動様式
・マネージャーの仕事の断片化。そこにつながりを見いだすのが一流。
・問題には個人の力で乗り越えられるものと、そうでないものがる。往々にして、組織は「組織が組織として取り組まなければならない課題」を「個人が乗り越えなければならない課題」にすり替えがちである。
・三つの支援(業務、内省、精神)は職場全体でもたらされている。
・他者からの内省支援を受け入れていればいるほど成長感が高くなる傾向がある。
・同じ職場+社外が成長感、モラル向上へのベストマッチ。
・業務についてのダイアログ、将来についてのダイアログが重要。
・マネージャーがプレイングの状態は、「部下育成」の良い契機になる。
・非対称の関係の中で注意すること。1.タイミング 2.失敗経験を語る 3.プロセスをつまびらかにする 4.吟味や反論の可能性を認める
・二重ループ学習
・デューイの経験の質:1.連続性の原理 2.相互作用の原理
・社会人は英語にない概念。
・企業は理念を浸透ではなく注入すべきでは?
・緊密な組織ほど、根回しが必要になる。重い組織。
・一斉講義の学習効果。五ヶ月後、内容は2.1%、キーワードは29.1%しか思い出せない。
・年をとるごとに学びが体を動かすことではなく、頭を動かすことになっていく。
・ゆるいコミュニティの方が、そこにいる人のキャリア確立に寄与する。
・金井さんのキャリーバッグのエピソード!

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Posted by ブクログ 2020年03月16日

成功のメルクマールであった課長の椅子も、仕事のスピード化、管理業務の煩雑化、プレイヤー要素の拡大に伴い、場当たり的問題解決屋としての悲哀が蓄積、お金を積まれても拒否したいポジションとなった。

ミドルマネジャーには、かのアルフレッドチャンドラーも、野中郁次郎も、連結ピンをつなぐ変革マネジャーの役割は...続きを読む大きいとの期待が寄せられてきたが、仕事の断片化は進むばかり。それでも、忙しいから大きな絵が書けないのではなく、絵が書けないから振り回されて忙しいとジョン•P•コッター先生に指摘されるのだから、ぐうの音も出ない。

茹でガエルになるな!とも言われたが、「ミドルが活力の源泉ではあるが、多忙で余裕を失い、仕事を通じて知的蓄積がされてないとしたら由々しき問題」と野中氏が助け舟を出してくれたときには救われた。

それでも著者のお二人は、中年には世代継承性という発達課題がある、これに応えるのが人生の宿題であるからには、このプロセスを再定義して、ミドルの悲哀を人生の意味に転換しようと試みる。

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Posted by ブクログ 2018年11月18日

経営学者の金井さんと、教育学の立場から「大人の
学び」について研究している中原さんが、往復書簡の
ような形で綴っている一冊。

内省することの意義と、効果のある内省の仕方に
ついて、それぞれの立場で語っている。
現場のことを丹念に調べてあげていることが随所に
伺われ、示唆に富んでいて、説...続きを読む得力も十分。

マネージャ・クラスだけの本にしておくのはもったい
ない。
むしろ、これから管理職になる中堅社員が読むのが
いいかもしれない。


以下、気になった箇所を抜粋:

"他者からの「内省支援」を受けていればいるほど
成長感が高くなる傾向がある。"

"プレイしながら部下が育つ環境を整備しなければ
ならないマネジャーには同情する一方で、マネジャー
がプレイングの状態は、「部下育成のよい契機」に
なりえるのではないかと思っている。"

"「なぜ、そういうやり方をするのですか」と聞かれた
とき、「とにかく俺のする通りにやれ」と言って模倣を
強要するベテランは、単一ループ学習を押しつけて
いることになる。"

"二重ループ学習の大切さがわかっているベテラン
だったら、模倣を強いるのではなく、自分がやって
いる仕事の真の意味や、特定のやり方をしている
理由を、自らも内省しながら教える。その過程に
おいて、今までのやり方で本当に正しいのかという
深いレベルでの学習が生まれる。"

"エンドロールで内省する"
"自分の顔を鏡に映し出すのも内省のよい方法に
なりうる"

"研修の締めくくりに「正しい答え」が必ず述べられ
るのも、問題だと思う。

"「企業人材育成のあり方」と「働く大人の学びの
あり方」が時にコンフリクトをおこしてしまう"

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Posted by ブクログ 2013年11月23日

社員の学ぶ意欲を高める方法、社員が学べる環境作りの1つの手法として参考になった。ただ、みんなが学びたいと思っていること、社外にも学べる場があることが前提となっているので自社にはそのまま当てはめられない。また、自分自身、内省できていないことを痛感した。

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Posted by ブクログ 2013年01月13日

覚えておきたいこと。

ドゥエックの「固定的知能感」と「拡張的知能感」(やれば出来るの研究 草思社)。

「固定的知能感」の持ち主:人間の能力は固定的であり変わらないと信じている。努力を無駄とみなし、他者からの評価ばかりを気にして、新しいことを学ぼうとしない。→大人は学びの終着駅。

「拡張的知能感...続きを読む」の持ち主:自分の能力は拡張的であり、変わりうると信じている。能力は努力次第で伸ばすことができると思っていて、たとえ難しい課題であっても学ぼうと挑戦する。→大人は学びの終着駅ではない。

思い出すのは、お姉さんの娘に対する言葉。「人間学生時代が一番頭良いんだからね」。「そんなバカな」と思ったが、それは、「知能感」の違い。

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7:2:1の法則:経験7割、上司顧客からの薫陶2割、研修セミナー1割。

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Posted by ブクログ 2013年01月03日

教育という世界が限りなく広い世界であり、
この本はその一つである「学校教育後」の世界を対象としている。

「企業」での人材育成に必要な考え方などが
たくさん紹介されているので、人事部に配属された方や、
これから就職しようとしている学生などにもオススメ。

学校教育にすこし飽きてきた方とかにもオススメ...続きを読むです。

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Posted by ブクログ 2012年09月24日

人々が教育についてやたらと雄弁になる(なれる)理由は「誰もが教育を受けた経験をもっているから」であり、またそれが「『評価』の難しい営みであるから」という中原氏の指摘はもっともであると思う(P228)。しかし僕は、ある意味、だからこそこれまでこの分野にはそれほど関心が持てなかった。
人にものを教えたり...続きを読む教わったり、「学び」それ自体はとても好きなのだけれど、それは例えば「収益」といった形で定量的に分析・評価されるものでもなければ、そうするべきものでもないものと勝手に思っていたし、仕事との関連で言えば、本当に意味のあるのか疑わしい退屈な研修などを想起させるから、やはり関心のわかない分野であった。「人材」とか「育成」には常にある種の曖昧さがつきまとい、またそれがもたらす敷居の低さが嫌だった。
しかしつい最近、中原氏の「経営学習論」を読み、多少この分野に対するアレルギーがなくなった。それにはずみをつけるために読んだ本書だったが、やはり面白いと思えた。
何より、繰り広げられる対話の中で、中原・金井両氏自身の、「学び」に対して謙虚に学ぼうとする姿勢そのもののが「学び」を体現していると思えたからである。こういう方々から、たくさんのことを学びたいと思えた。
面白い読み物としてさらりと読めてしまうため、また話題が多岐に渡っているためなかなかつかみどころのない印象も受けてしまうが、だからこそキーワードもたくさん散らばっているので、これらを参考に時間があるときに関連する本でも紐解いていこうと思う。
余談だが、本書で初めて「教育学」の一端を垣間見た気がする(本書が扱っているのは経営学と教育学を跨る学際分野ではあるけれど)。教育学の講義なんて受けたことなかったし、大学に教育学部もなかった(文学部はあったけど、それにもあまり縁がなかった)。今思えば、自分はこれまで一度も「教育学」に触れたことがなかったことに気が付いた。

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Posted by ブクログ 2012年06月18日

「つねに内省する」という表現は抑制的で、それでいて力強いイメージです。社内から社外から、人から本から、実践から座学から、単に情報を増やすのみならず本質を見極めつつ向上していく感じ。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年03月10日

リフレクション=内省、この言葉はあまり使わない為、良く意味がわからなかった。一流は、ここぞという大事な場面では常に内省した上で、アクションがとれる。という。しかも、過去を振り返るために内省するのではなく、将来をより充実させるために内省をする。アクションとリフレクションはあまり意識せず実施しているが、...続きを読むアクションに繋がるリフレクションこそが意味があると問われるとリフレクションをもっと意識して、この2つのバランスを取ってみたいと考えさせられる。

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Posted by ブクログ 2012年01月11日

中原さんと金井さんがテーマごとに書きたしていったような構成。

「人の発達は一生続く」
ともすると忘れがちな、自分に言い聞かせるべき言葉。
中でも、大人の学びとは人から言われても、聞くような段階は過ぎ去っていて、自分から内省できる姿勢を持っていないと、学びは起こらない。

というメッセージが印象的で...続きを読むした。

共著なので、ちょっと話題が飛んだりするような感もあるので、読みづらい感じもしました。

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Posted by ブクログ 2011年12月07日

「人は他者とのかかわりを通して内省し、学ぶ」
いま自分がやっている仕事の意味を、(これまでも分かっているつもりだったが)、より実感できるようになった。

わりとうちの会社は「動く人事部」だと思うけれど、それを作るひとりになっていきたい。

Learning bar がしばらく開催されないのが、とても...続きを読む残念だ・・・。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2011年06月22日

この2人の共著となれば読むしかないでしょ、と通勤快速で一気に読破。この分野って人事部の人はどう思って読むんだろうと思いつつ。表題ともなっている「リフレクティブマネジャー」とは「節目の内省がうまくできて、対話を重ね、いっそう深い内省に支えられたアクションができ、その動きを部下たちと連動させることができ...続きを読むるマネジャー」とのこと。要はしっかり考えて、行動ってこと。

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Posted by ブクログ 2022年04月24日

管理職は忙しいが、振り返りすることが大事。

ちょっと難しかったが、管理職の思考や役目を少し理解出来た気がする。

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Posted by ブクログ 2018年12月26日

この2人の共著で学びがない訳がない...。部下の育成(発達)支援に関わる者にはとても示唆に富んだ内容でした。

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Posted by ブクログ 2021年08月08日

2人の掛け合いで進んでいくという構成が面白く、理解しやすかった。教育学と経営学の融合と言う視点もなかなか面白いと思えた。

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Posted by ブクログ 2017年05月07日

金井先生の本ということで一読。
冒頭の課長格昇進試験のリアリティな感覚が、我が社とそっくりでビックリ。
「持論」と「理論」 「フォークセオリー」と「フォーマルセオリー」 「経験」と「知識」
確かに二項対立ではなく、状況に応じて両者の比率バランスを考えて全体最適する必要性を強く感じました。

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Posted by ブクログ 2012年06月03日

教育学者・中原淳と経営学者・金井壽宏による対話形式の共著。単なる仕事を学ぶきっかけの仕事に変えていくために、中間管理職がどうあって、企業内外でどう支えていくかという点が内省をキーワードに論じられている。

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Posted by ブクログ 2012年04月25日

アソシエ 今読むべき本から


はじめに

第1章「上司拒否。」と言う前に
・課長はこうして選ばれていた
・光り輝いていた課長の椅子
・それって、課長のせいですか?
・「誰も行きたくないカラオケ」という悲劇
・カウンセリングするマネジャー
・「上司拒否。」
・マネジャーがわからない
・経営学における...続きを読むマネジャー
・無慈悲なまでの目まぐるしさ
・いやいやながらのマネジャー
・マネジャー像はなぜ揺らいだのか
・管理職になりたくない症候群
・ソロブレイヤーたちが育成に目覚めるとき
・マネジャーの成長に関するいくつかの課題

第2章 内省するマネジャーー持論を持つ・持論を捨てる
・他者とのかかわりから指示を得る
・成長に寄与する「内省支援」
・人は他者とかかわりながら学ぶ
・上司はもっと精神的支援を、部下はもっとネットワークを
・マネジャーと学び
・「闘わない奴等」にとやかく言われたいか
・上司と部下は学び合う
・内省的実践化としてのマネジャー
・二重ループ学習
・経験からの持論と理論を突き合わせる
・フォーラルセオリーとフォークセオリーと
・経験主義は万能か
・這い回る経験主義にならないために
・他者のおかげで内省が進む
・レゴを使って内省を促す
・主観的って悪いこと?
・オフ・ザ・ジョブで内省する
・一人で内省するときのために
・持論と棄論はセットである。
・ベータ版を改訂する
・人は修羅場でしか学べないのか
・修羅場が育むしなやかさ

第3章 働く大人の学びー導管から対話へ
・大人は学びの終着駅か
・人の発達は一生続く
・正統的周辺参加
・職場を実践共同体に
・上司は何をすべきなのか
・対話する組織
・内省を促す対話
・火花を散らすコラボ
・学びのいざない人としてやマネジャー
・プロセスコンサルタントとしてのマネジャー
・組織理念を浸透せられたいか
・組織理念はポケットではなく心に
・バック・トゥ・ザ・日本企業でいいのか
・エージェンティックとコミューナル

第4章 企業は「学び」をどう支えるのか
・「私の教育論」は万能か
・「なんとなく研修」がまかり通る訳
・丸投げ型研修の無責任
・なぜ研修はキレイにまとめられるのか
・教える側は学んでいるのか
・OJTとOFF-JTというカテゴリー
・よりよい企業研修のために
・コーチングの会話術は役に立つの
・講演は、依頼する側とされる側の共同作業
・「病院」のような研修棟
・内省や対話のために足りないもの
・アンプラグドラーニング
・身体を使った遊び
・人事はネットワークしているか
・奉仕型リーダーとしての人事部門

第5章 企業「外」人材育成
・働く大人は社外でも学ぶ
・ラーニングバー
・なぜバーを開いたのか
・弱い紐帯の強み
・サードプレイスで学ぶポジティブ心理学
・大人の学びは自律的に広がる

あとがきという名のリフレクション
やや長めでおせっかいなあとがき

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Posted by ブクログ 2011年08月20日

「内省する」という行為をマネジメントに活かそうと事例と研究成果を織りまぜての論考。若手の中原氏の荒削りだが意欲的な実証的プレゼンテーションを、金井氏が自らの幅広い研修事例と内外の多数の論考で脇を固める好著。太田肇氏の言う組織的な「承認」行為との親和性を感じつつ、リフレクティブ・マネジメントでは、これ...続きを読むを自己研鑽として意識付けすることが、ひいては組織全体の「内省」による「承認」や「評価」に繋がっていくことを示唆された。

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Posted by ブクログ 2011年07月21日

そんな「日常としての修羅場」を抜け出し、成長を遂げる可能性を、私は「越境することによる学習」に見いだせるのではないかと思っている。私たちが成長しつづける事の出来る可能性は、「日常としての修羅場」を抱えつつ、時に「越境すること」にあるのではないだろうか。

「私は人間を弱者と強者、成功者と失敗者とには...続きを読む分けない。学ぼうとする人としない人とに分ける」ベンジャミン・バーバー

人の学びは一生続く。人は一生発達し続ける

理容師さんは、私たちが想像する以上に「強い手首」を必要とするそうだ。

したがって、「教育者」としてのマネジャーの役割は、自分ひとりで部下たちに手とり足取り教え込もうとすることではなく、部下たちの学びの順序を最適化し、メンバーが相互に先生役になれるような職場をつくり、職場そのものを学習の場にすることだろう。>実践共同体

「会社は、社員一人ひとりに理念を浸透させたいと言うが、社員は誰も、理念を浸透させてほしいなんて思っていない」高津尚志
>理念を強制されたり、唱和させられたからといって、人は価値観を変えたり、行動をかえたりはしない。それどころか、「浸透させる」と言われると、何かを仕掛けて、じわじわと理念をしみこませていこうと言った魂胆が感じられて、どうにも気持ちが悪い。

「私の教育論」>大事なことは、教育とはこういうものだという教育観、学びとはこういうものだという学習観を、つくりつつ壊すことであり、確信しつつ疑うことだ。

「一斉講義はすべて忘れ去られる運命にある」三宅なほみ>教える側は、人は、言えば聞き、聞けば理解し、理解すれば納得し、納得すれば行動するものだと思いがちだが、それは全くの思い込みでしかない。

研修の締めくくりに「正しい答え」が必ず述べられるのも、問題だと思う。

学習環境デザイン>「アフォーダンス」、環境に存在する、行為や認知を誘発する資源
加齢とともに、「空間」の代わりに「時間」を気にし始める。>「時間」が学びを支配し始めると、学びから身体が失われる。限られた時間の中で、小さな机を前に椅子に座って勉強することが学びになる。
>身体というものを活用することで、私たちは、日常の権威関係をときによっては逆転し、ロゴスからも自由になることによって、オープンなコミュニケーションを実現する基盤をつくりうるのではないか、と考えている。

ラーニングバー>聞く、考える、対話する、気づく、バーの外で語る>場である
「用意」と「卒意」>「主客一体」となって、機転を利かせ合い、場の構成にかかわること

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Posted by ブクログ 2012年02月19日

本のエッセンスとしては、適度なタイミングで内省し常に成長を目指すこと、持論を持ちつつも他者を受け入れブラッシュアップすること。プレイングマネージャーであることの重要性については、考えを改めさせられた。

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Posted by ブクログ 2014年12月29日

内省支援、業務支援、精神的支援。
持論と棄論。
人間(上司)の学習には他者とのかかわり合いが必要である。
問題には個人の力で乗り越えられるものと、そうでないものがある。往々にして、組織は「組織が組織として取り組まねばならない課題」を「個人が乗り越えなければならない課題」にすりかえがちである。組織で対...続きを読む処しなければならない問題は、組織が痛みをともなってでも変わることで乗り越えるべき課題であって、アポリアの解決を場当たり的に個人に求められても困る。78

成人の能力開発の七〇%は現場での経験による。20%が本や勉強、10%が研修

現場の経験」をしっかりとリフレクションする機会をもつこと、内省によって経験を知恵に結実させることだ
這い回る経験主義」
「持論は棄論でなくてはならない」
果たして人は修羅場だけからしか学べないのだろ
六〇〇〇メートルを超える山で気温マイナス二〇度の所を登っているときよりも、はるかに楽です」
人間を弱者と強者、成功者と失敗者とには分けない。学ぼうとする人としない人とに分ける」
CEOの仕事の八~九割は、人に関する問題

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