【感想・ネタバレ】99・9%は仮説~思いこみで判断しないための考え方~のレビュー

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Posted by ブクログ

今、なぜこんなにもヒトは信じるのだろう?と疑問が湧く。まあまあつっこめる。ただ、突っ込むと怒りだしたりするし、水を差して嫌われるってもの。だいたいヒトってのは自分も含むわけだし、程度差はあれ、なにかそうじゃないなって心はどこにも向くものだ。

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2022年02月11日

Posted by ブクログ

科学哲学に関して、例えを多く用いてとてもわかりやすく書かれていた。
学問的なことよりも、一般人の身の回りに起こることに関連づけた内容が主となっているため簡単に理解できる内容が続いている。
反面、文章の量に対して質量が他の本と比較して劣るので学問的な知識を深めたい人には向かず、初学者や教養を身につけたい人向けなのかなと感じた。
大学の講義の第1回目に出席した気分になる。

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2021年06月09日

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 日本人は科学と言えば、客観的で正しいことを教えると考えがちだが、実は科学といえども仮説の集まりにすぎないことを説いてくれる啓蒙書である。すなわち、まだ反証されていない仮説の集まりが科学という訳だ。なので「99.9%は仮説」というタイトルになったのである。
 唯一の真理と思われていたことが実は違っていた、というような話は天動説、エーテル(光や磁力などを通す媒体)の存在などなど、たくさんある。前頭葉を切除するロボトミー手術を開発したポルトガルの医師エガス・モニスはノーベル賞まで受賞していたのである。主流の考え方が後に否定される例は山ほどあるようだ。つまり、科学も不確実なのである。
 かのノーベル賞物理学者ファインマン先生も「科学はすべて近似である」と喝破したと本書に紹介されている。
 仮説という言葉は少しミスリーディングかもしれない。理論とか考え方、と言っても良いかもしれない。未来永劫にわたって正しい理論とか考え方というようなものはほぼ存在しない、と考えた方が良いと言えそうだ。

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2021年01月28日

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飛行機の飛ぶ原理はわかっていない。うまく飛ぶから飛ばしているのが現状である。このことからもあらゆる物事が実は仮説で進んでいるということに驚かされる。天動説から地動説しかり、今の常識は未来の常識と必ずしも一致しない。この常識を疑うことを踏まえて生活することが大事である。

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2020年10月22日

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もう一度読みたいと思った近年のベスト。
無人島に持って行きたい本は?と聞かれることがあれば今はこの本をあげたい。
それくらいすごく面白い本だった。

著者はとても分かりやすく噛み砕いて書いてくれているのだが、初めのうちはいわゆる「理科」な話が難しく、めげそうにもなった。それはもちろん、私自身がその背景である基礎知識を知らないことが原因であるのだから著者に非はない。

それでも読み進めていき、だんだんと著者の言わんとすることがわかってくると、ページをめくる手を止められなくなった。

シチュエーション依存の話などは日常でも大いにある話である。
人がいがみ合う原因の多くはこのシチュエーションのズレだと常々思ってきたが、まさか相対性理論とつながるなんて思いもよらなかった。

昨今の日本では「非常識」という攻撃が盛んである。が、それは自分の常識を他人に押し付けているだけなのだということは常々感じている。もちろん自分も忘れないように肝に銘じておかねばならない。
ガリレオはガッカリするだけで済んだが、今の日本では命を落とす人も多い。
そういう意味では「自分の考える常識はあてにならない」と個人に促すことで、皆がはっと気がつくきっかけになればいいな、と思う1冊だった。
とても分かりやすく読みやすいので、老若男女いろんな人に読んでみてほしいと思う。

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2020年10月03日

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世界誕生数秒前仮説は面白い。

間主観的な考えをみんなが持てたら、戦争はなくなるかもしれない。
多文化時代に生きる私たちにとって、自分の仮説も相手の仮説も同時に存在するというグレーな世界を受け入れることは、相互理解の鍵になると思う。

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2020年05月28日

Posted by ブクログ

飛行機が何故飛ぶことが出来るかよく分かっていないことを導入として世の中にいかに仮説が多いか示している。
帰納法はボトムアップ。個々の事象から普遍的な理論を導き出す。
演繹法はトップダウン。
話が通じないのはお互いが当たり前の前提としている複数の仮説が食い違っているからかもしれない。
これを共約不可能性という。
ある一つの仮説を絶対視せず、常にグレーゾーンという観点から眺めることが重要である。
非常に読み易く面白い作品。頭の中で色々考えることをこれからも続けていく。


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2018年11月23日

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感想
この世の問題。定義できず、解決までの道筋も決まっていない。自分の動きは全て仮説の上に構築されている。常にフィードバックが必要。

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2023年11月29日

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目から鱗の内容でした。科学と数学の違いがよく分かりました。後半になると、自分にはちょっと理解が大変でしたが…

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2023年08月17日

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研究者になって改めて読んでみたら(たぶん、以前にもよんだことがあるんだけど、あまり印象に残らなかった)、腑に落ちることがたくさんあった。
自分にとっては口語体の文章で読みづらかったけど、一般書としての親しみやすさというところを重視しているのだろう。煙に巻くような書き方も竹内さんらしい文章だとおもう。
ただ、少し古い本なので内容的に今の「仮説」とは異なる点もいくつかみられた。

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2021年07月28日

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科学とはそもそもその時代の最も有力な仮説のことである、と子供の頃習ったのに、いつの間にか絶対だと思い込んでしまっているのは不思議なことだ。それでも飛行機が飛ぶ原理がよくわかってないという衝撃的な掴みに始まり、今では宇宙の始まりはBIGBANGではないとか、ダーウィンの進化論は間違ってるとか、ニュートンの絶対宇宙はアインシュタインの相対性理論によって覆っていたなどとは知らなかったのか、忘れてたのか、理解してなかったのか!でもこの本ももうずいぶん前の本なので書いてある最新情報が既に怪しい。

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2021年06月11日

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科学の事例をもとに私達の固定概念が仮説であることわかり易く説明してくれる。個人的にロボトミーの話は、私達が常に仮説に疑問を持たなければ、目の前で起こっている出来事がどのようなものなかに気づかず、最悪の状況をもたらす場合もあるのだと気付かされた。

客観と主観はどちらも仮説で成り立っているため、間主観性を持つには柔軟な思考力を身につけ事象を分析する必要がある。

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2021年06月03日

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【99.9%は仮説を読んで】
この本は、科学作家の竹内薫さんが書いた科学的な考え方の本です。

「思い込みで判断しないために」という副題のもと、世の中にあるさまざまな仮説の具体例が示されています。

個人的に面白かったのは、「科学は、いつでもまちがいを潔く認めるもの」という一説です。
批判的思考などと聞くと、疑ってかかるイメージをしがちですが、それは科学的思考とは言えません。
良いデータ、悪いデータの両方の側面を見ること。こういう態度でものごとに接するとアイデアも豊富に生まれるのではと思いました!

他人と話すときも、考えを否定するのではなく、「この人はどんな仮説の中に生きているんだろう?」と考えること。
田村は「これが大人の余裕なんじゃないか!?身に着けたいなぁ。」と思いました。笑

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2020年09月01日

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タイトルからわかる通り、ほとんどのことはいつでも覆りうる仮説だという話。また、科学が決して万能ではなく、例えば飛行機が飛ぶ原理はよくわかってないことなどがある。
ガリレオが望遠鏡を披露した時のリアクションのように、常識はいろんな人に深く根をおろしていてなかなか抜けない。
仮説がひっくり返るというところで、本の中に取り上げられている冥王星は実際に惑星から格下げされている。
人と人のコミュニケーションがうまくいかない時は、この互いの仮説が違っていることを認識したほうがいい。

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2020年08月06日

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科学とは仮説でできている!理系を目指す学生は必ず読んでおきたい一冊。個人的にはたまに出る話し言葉に加え、語尾がカタカナの「ゾ」が使われていることが面白かった。

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2020年05月23日

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99.9%は仮説

この世の中で定理や真実といわれている、いわゆる科学的に証明されていることのほとんどはすべて仮説の上に成り立っていることであり、この世の中に真実など存在しないという大胆な切り口で理論が展開されていく。

難しい言葉を極力使用しないで、科学がどのようにして発展してきたかを解説してあり、その中で現時点でもっとも正しいと「思われている」ことをあたかも真実として教えている今の教育方法には問題があると筆者は説いている。確かに、現時点で最も正しいと思われていることはあくまで仮説であって真実ではないということを伝えておかないと、その仮説をぶち壊す(新しい仮説を立てる)ことが行われなくなり、そこで思考が停止してしまう。子供たちにこのことを教えておかないと、彼らが将来、自分自身の手で選択肢を数を増やすことが難しくなってしまうかもしれない。

すべては仮定にすぎないというかなり大胆なアプローチから、頭の固い人からすると頭に血が上ってしまうような表現が随所に見られる。個人的には、世の中で言われていることはほとんど嘘か欺瞞だと、常にアンチテーゼばかり唱えている私のような人間には、かなりスルっと入ってきて面白かった。

特に相対性理論の解説は秀逸。科学に興味があるけど詳しいことはまだ知らないという人にはうってつけの入門書かもしれない。

※抜書きが行われていないため、このままでは売却できません。流し読みでよいのでチェックすべし。

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2020年02月17日

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科学の本か、、と前半読む気を失せていたが、徐々に科学を含みつつ、私たちの考え方や生き方へ話をメインにしていってくれたので、読んでよかったと思う。

個人的に、'どうせ○○なんでしょ?'という考え方で行動を制御したりすることがあるので、その考え方は決して良くない生き方だと感じた。いい本だった。

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2020年02月16日

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様々な人がおすすめするのでどんな内容か気になって読み始めた。

わからないことがあったとき、ネットで検索して答えを探すが本当にその答えは正しいだろうか?
そう疑うことが大切だ。

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2020年01月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ


科学の基本:「仮説」
 工学というのは、試行錯誤と経験がものを言う世界。
・時代を支配する常識の力の強さ。
  - 常識は、仮説に過ぎない

頭が柔らかいとは?
 常に常識を疑う癖をつけて、頭の中にある仮説の群れを意識すること。

仮説というのは、一つの枠組み
 枠組みからはずれたデータはデータとして機能しない。
・世界の見え方自体が、頭の中にある仮説によって決まっている。

「はじめに仮説ありき」
 今ある枠組みに都合のいいように、事実の方をねじ曲げている。自覚がないから、特定の仮説に縛られる。
※ 時代と場所により「正しい方法」は移り変わる。

  “仮説のグラデーション”
  仮説の変遷を「白い仮説」から
  「黒い仮説」への転換と呼ぶ。
 
 心理的かつ経済的な背景から、科学の世界では「話題作り」が大切。

・常識や先入観、固定概念に縛られず、知的かつ柔軟に対応することが大事。

「科学は、常に反証できるものである」
   カール・ポパー
「科学はすべて近似にすぎない」
   リチャード・ファインマン
「科学は神話に近い」
   ファイヤアーベント

 日本史の一級資料でも、書き手が本当に事実を書き写していると検証できるか?
 マニュアル的な教え方は危険だという認識を持ち、葛藤する。

 役割理論も相対性理論も、場面によって対象の見え方がちがってくる。視点の設定
場面に依存。
 科学史の「反証可能性」
 例: 西洋では、未だにPh.Dという称号

・共約不可能性とは?
 背後にある仮説のネットワークにより、同じ字面の言葉を使っても、互いに言葉の定義がズレてる。
 常に仮説の存在を意識することにより、世の中の見え方や人間関係が変わってくる可能性がある。

・間主観性
 主観と主観の間の関係。
  ー 相手の立場になって考える
 → 相対的な世界観で、上手く協調する
  ※ 客観とは、主観の寄せ集め。
 
ピエール・デュエム
 「データが仮説を覆すわけではない。データが理論を変えるということはない。」

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2019年03月04日

Posted by ブクログ

"印南さんから借りた本。うろおぼえ・・
科学的に完璧に証明されているものなどほとんどない。
ほぼ正しいだろうという世界に我々は生きている。
飛行機が飛ぶことすらはっきりわかっていない。

そんな認識も持つべき?"

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2018年10月14日

Posted by ブクログ

2014/09/07

読みやすかった

百人一首のカルタの下りが面白いので掘り下げたい

共役不可能性=翻訳できない

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2015年09月07日

Posted by ブクログ

ド文系の私にとっては、科学分野の話は少し難しかったですが、常に仮説を立てて考えてみることはとても大切だと思いました。日常生活でも、他者との関わりの中でも、うまくいかないことがあったら、何かしらの仮説を立てる癖をつけたいと思いました。

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2021年09月11日

Posted by ブクログ

学びの基本姿勢について書かれた本だと自分は受け取った。中盤の「起源」の話になったあたりから面白くなり始める。

常識を疑え!……とはよく言うものの、それが出来る人はなかなかいない。それこそ、天才がなしえることなんだと思う。でも、そういう意識を持つことくらいは凡庸な人でもできると思う。

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2020年04月06日

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当たり前のこと(と思っている)がそうでなく、理屈づけしているだけという画期的な洞察。人の言うこともなんでも「そのエビデンスは何?」となりそうで怖い。

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2019年03月21日

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科学というときちんと説明可能な証明された事象を思い浮かべるが、現実には全てが仮説に過ぎない。それまで正しいとされていたことが、ある日突然間違いということになることもある。何事も枠にはめず自由な発想をすることが重要。っという本。

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2019年01月03日

Posted by ブクログ

すべての物事は疑ってかかれ。世の中の定説はすべて仮説だという本。常識に凝り固まった頭をほぐすのに最適。でも、常識に凝り固まっている人はそれに気づかず、こういう本も読まないのだろうな、とも思う。
科学とは反証可能かどうかだというポパーの主張にはじめて触れることができ、科学とはなにか?という問いに対する答えを一つ手に入れることができたのは収穫。相対論も絶対的な時間はなく、相対的な時間が存在するだけであり、その気持ち悪さを受け入れられる人だけが、理解のできるという説明もなるほどと思った。
頭を柔らかくして、仮説だらけの世の中を泳いでいこうと思う。

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2018年11月12日

Posted by ブクログ

「飛行機が飛ぶ」ロジックは、解明されていないらしい。少なくとも議論の余地があるらしい。このようなセンセーショナルな事実から、「すべては仮説から始まり仮設に終わる」という説は反証可能か?という数学と哲学の間の命題にシームレスにつなげたロジック展開はなかなか見事。このおかげで、「ゲーデルの不完全性定理」や「ラッセルのパラドックス」に思いを馳せることができて、とても有意義な読書だった。私のようなバリバリの理系には物足りなさが残る。息子を理系にしたい文系お母さんにお勧め。

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2018年10月23日

Posted by ブクログ

タイトルどおりの内容。
高校生くらいで読むとよいかも。

しかし、わからないのは、著者がカトリック教徒だということ。宗教と科学は個人の中で共存できるんだろうか?

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2021年08月08日

Posted by ブクログ

最初はフーンだったのが、後半から面白くなった。
相対性理論の話が文系の私には新鮮で面白かった。

*予備校時代に数学の先生に薦められて、最近とあるWebサイトでも推薦されているのがきっかけでポチりました。薦められている理由が何となく分かりました。

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2020年02月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

単純な一元論や二元論を離れ、
より大きな視点でものごとをみることが大切なのです。
より大きな視点とは、「間主観性」と呼ばれているものです。
世の中に100%の客観などありえない、
【客観とは、ある意味で習慣の寄せ集めなんです。】
問題は、どうやってバラバラな主観的仮説どうしの間を「翻訳」し、
全体をうまく協調させるかなのです。
間主観性というのは、ようするに、「相手の立場になって
考えてみる」というだけのことなのです。
科学的な態度というのは、「権威」を鵜呑みにすることではなく、
さまざまな意見を相対的に比べて判断する“頭の柔らかさ”なのです。

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2020年05月19日

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