【感想・ネタバレ】狼と香辛料VIII 対立の町<上>のレビュー

まさかの商業ファンタジー、楽しみながら貨幣経済や商取引が学べてしまう恐るべき(?)ラノベ!
中世ヨーロッパ風の世界観というと様々な作品がありますが、本作はメインとなる要素がかなり異色。主人公は25歳の行商人ロレンス、武器とするのは商人としての知恵や経験、発想力や交渉術とバトル要素はまるで無し、剣も魔法も使いません。
商人なので勝負事は商売関連なのですが、これがまたどういう訳か物凄く熱い!
騙し騙され裏を読んで裏をかく……全霊を掛けた商売の駆け引きはバトルにも負けない緊張感があるんですねー。
ひょんなことから狼っ娘ホロと旅することになるロレンスですが、この狼っ娘が侮れない。
少女の姿ながら数百年を生きる賢狼で知恵も機転も凄まじく行く先々でロレンスはもちろん歴戦の商人達も唸らせます。しかし普段は飄々としつつ時折弱さや儚さを見せることもあり……二人の行く末にも注目です!
緻密なストーリー構成で推理モノや裁判モノに通じるハラハラ感とカタルシスがあり、それでいて文体はとても読みやすい本作。ラノベを敬遠する人にもぜひ読んでもらいたい一作です!

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

行商人ロレンスと狼少女ホロの旅物語
旅のメンツに学生のコルが本格的に加わり、三人のやり取りが微笑ましい
本筋に関しては、女商人エーブを軸に色々怪しげな雰囲気が漂っている感じ
上下巻の上巻と言うことで、盛り上がってきたところで、続く。となっている
下巻が楽しみである。

0
2015年02月12日

Posted by ブクログ

再読。新しくコルが旅の仲間に加わり、2人の掛け合いもコルを介することでまた新鮮な感じ。会話内容自体は、相変わらず砂糖を吐きそうになるような甘さだけれども。

内容は一度読んでいたお陰か、前に読んだ時よりも状況が把握できたような気がする。
権謀術数に長けた商人たちの商戦が行き着く先は、果たしてどうなるのか。

0
2013年02月05日

Posted by ブクログ

上下巻の上巻なので、伏線の展開が中心になりますが、いつもの二人旅から三人旅になり、個性の強いエーブやキーマンというキャラクターが絡んで、あっという間に読みきってしまいまいした。

0
2011年03月18日

Posted by ブクログ

最初から最後まですごく熱中して読んでしまいました。エーブ再登場!エーブ、もう本当に大好きです。何度も読み返してしまった巻です。

0
2010年03月10日

Posted by ブクログ

ライトのベルは発行間隔が短いな。

---
03/03
買った。

---
03/11
コルが全然邪魔にならないところが素晴らしい。
そして、エーブかわいすぎ。

0
2013年03月16日

Posted by ブクログ

シリーズ8巻に入り初の上下巻。シリーズはそこそこ続いているものの、会話劇と心理的かけひきの面白さが落ちてくるどころか、ますます冴えてきていると感じます。

このあたりまでくるとプロットの巧みさはもちろんのことですが、キャラクターそれぞれの性格と、小説の世界観が完全に噛み合っているからこそ、面白いのだと感じます。

今回はシリーズで初めて表紙にホロがいません。それもあってか、ある意味ではホロ以上に厄介な人物たちが、この巻では存在感を発揮します。

前巻で因縁ができたやり手の女性商人・エーブとの緊張感あふれる心理戦もさることながら、この巻ではロレンスが所属する商会すらも敵になるかもしれない、ということが示唆されます。ロレンスはエーブ、そして商会と板挟みになり、迂闊に行動できない状況に追い込まれていく。

ロレンスがそうした状況に至るまでに明白な恐喝や脅しがない点が、本当に良くできていると感じます。エーブと商会の関係性、それぞれの目的と立場。南北で対立する港町。そしてホロと同類かもしれない狼の骨を、権威づけに利用しようとする教会。

そうしたこんがらがりそうな設定を最大限に利用し、会話と駆け引きでこの上巻を引っ張っていく。そのストーリーテラーぶりは見事としか言いようがありません。

こう書くとホロの出番が少ないのかと思われるかもしれませんが、ホロはホロでちゃんと見せ場があります。ロレンスの指示に従い情報を集めに向かおうとするホロの素直じゃなさ、いや、逆に素直な言葉たるや……

ロレンスとホロのしち面倒くさく、実は甘々な会話と駆け引きは今回も非常にハイカロリーでした。そこにうぶな神官見習いの少年・コルが加わり、コルが二人の関係性を勝手にいろいろと想像して、気を回そうとするのもおかしくて面白かった。

上巻はまだまだ伏線を張っている段階だと感じます。エーブと商会の策略や思惑が入り乱れる中、ロレンスはどのような決断を下すか、楽しみです。

0
2024年05月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ホロッホロ8巻目。
前巻が短編だったから1巻飛ばして続くロレンスと、6巻からくっついてきたコルの旅はローム川を下り港町ケルーベへ。

追いついたロレンス一行のその速さにエーブは驚きを隠せない。
一度は命を俎上に乗せられた身であるが、そこは商人、エーブから狼の骨に関する紹介状を得る。

教会が求める狼の骨、
ローム川の市場を巡る川を挟んだ南北の対立、

この街もまた、不穏な空気が漂う。

そしてついに事は起きる。
北の漁船が南側につかまり、そのまま教会へ持ち去られた。
この事件が示す真実はなんなのか。

ローエン商会のキレ者の若き館長、キーマンが言う。
壮大な絵を描き、再び途方もない額の金を奪おうとするエーブが言う。

「このことを決して口外するな。後悔することになる」

両方の板挟みに遭い、どちらにつくかで買っても負けても、どちらにせよ利益と損失を得ることになる。
この小道を通すことはできるのか。

以下、9巻の下巻に続き、ロレンスとホロの旅は続く。


ところで狼と香辛料ってアニメ三期やってくれんのかや?

0
2014年06月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

本編に戻り、相変わらずの知的な表現に酔いしれる。
会話のやりとりの直接的ならぬ間接的な比喩な表現などは他の小説では味わえないかもしれない。

コルを含めての3人旅となり、どうなることかと思ったけど、予想以上にコルには好印象を得た。
命のやり取りをしたエーブとの再開も、旧知の仲のような振る舞い。商人は利益が見込めれば決闘した相手とも握手をする。
一巻完結と思いきや、後半は次の巻へ持ち越し。
最後の場面でのローエン商業組合とエーブからの誘い、ロレンスはどちらと組むのか。どういった利益、損得を天秤にかけるのかが楽しみ。

0
2013年03月03日

Posted by ブクログ

今までよりも大きな組織と抗争に巻き込まれていく話。
知っている人間の間で片方に味方すれば片方には敵対するという人間関係のジレンマに陥った焦燥感と、それでいて解決方法が見当たらないという重圧感がこちらにも伝わって来ました。

0
2012年09月15日

Posted by ブクログ

コルとの3人旅になり、旅の目的が変更になり、エーブとは確執を抱えながら一時的に協力関係になり…と、これまでと大きく方向を変えた一冊。

ロレンスとホロの些細な意地の張り合いがいつのまにか二人の間に大きな亀裂を生じさせ、はらはらさせられてきたこれまでよりは安心して読める。
ただ、行商ルートを外れてしまったことで「商売」の話がまともなものからどんどん遠ざかり、ヤバそうなものばかりになってしまっているのが残念。

0
2011年04月03日

Posted by ブクログ

上下巻に分かれた、久し振りの大長編。

こちらも久しぶりの「商売」をテーマに進めた話である。商人としてものすごい力を持った2人の人物・初登場のキーマン・女商人エーブの間で自分はどう立ち回るか思案するロレンスの描写がいい。

0
2010年01月31日

Posted by ブクログ

エーブとロレンスの会話が濃密ですばらしい。
さぐりあいのさぐりあい。
今回はホロの賢さがすこーし減っている気がするのは気のせいかな。
いつもなら切れ味鋭い回答があるきがするのだが....。

0
2009年12月18日

Posted by ブクログ

3人旅の続き。
エーブを追ってたんだっけか。
あっさり追いつきまして、ゴタゴタに巻き込まれる感たっぷりで下巻へ。

0
2010年07月19日

Posted by ブクログ

久しぶりに商売の話題で盛り上がってきて,状況が徐々に緊迫してきた所で終了.下巻が楽しみ.心配していたコルの登場だが,今のところ2人の関係に良いスパイスとなっていると思う.

0
2009年10月07日

Posted by ブクログ

久々の賢狼ホロとのご対面。
港町ケルーベに着いたロレンスご一行。
女性豪腕商人エーブ・ボランより早く着いてしまい、しかもあっさりとご対面。
少年コルも旅の友に加わりさらにこれからの展開が楽しくなってきました。
今回は上巻ということで次回に続くのですが、
相変わらずホロやその他の人物との話の駆け引きが奥深く面白い。

0
2009年10月04日

Posted by ブクログ

否応なく巨大な陰謀に巻き込まれるのは王道的だが、それだけに間違いは少ない。

ちょこちょこ要らん人物がしゃしゃり出てくるのが気に食わないが。

0
2022年09月09日

Posted by ブクログ

港町ケルーベで、エーブにあいまみえることになったロレンスたちは、「狼の足の骨」についての話を知っているというジーン商会の主テッド・レイノルズへの紹介状を入手します。さっそく訪れたレイノルズは、思いのほかすなおに話をしてくれますが、そうした彼の態度からは、エーブとの今後の関係についてなんらかの思惑が秘められているように感じられます。

さらに、ローエン商会若き館長であるキーマンも、エーブと親交のあるロレンスに接触し、こうした人びとのさまざまな思惑のなかで、ロレンスたちはしだいに身動きのとれない状況へと追いつめられていきます。

あいかわらず、一癖も二癖もある商人たちの駆け引きと、ホロとの心理的な駆け引きに翻弄されるロレンスですが、そこに朴訥ながらも頭の回転はけっして悪くない少年コルがくわわったことで、若干物語全体の雰囲気にゆとりが生まれてきたような気がします。

0
2021年12月24日

Posted by ブクログ

ロレンスとホロがこういう風になるっていうのが意外だったー !なんていうか、潔くいけない感情の機微とか、逆に根拠のない決断に走っちゃったりとか、もちろん打算とか、綺麗じゃないやり取りがすごく面白いなあ。すごい。シリーズ読み終わるのもったいないけど、それ以上に続きを読みたいので、どんどん次いきます。

0
2015年05月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

前後編の前半部。
シリーズ通して、ロレンスが罠にかからないと話が動き始めないような気がしてきた。
エーブ再登場。魅力的。

0
2013年11月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

コルやエーブといった役者が揃い、登場人物としt絵継続して出演することになり
いよいよ物語も本格化といったところ。

個人的には、コルがパーティに参加したお蔭で
ロレンスとホロのやりとりが減ったので読みやすくはなった。

エーブは非常に魅力的なキャラクターだし
一体この先どうなるのか、今までで一番のピンチとも言えるところで
上巻が終わっており、下巻の展開が楽しみ。

0
2011年07月24日

Posted by ブクログ

狼の骨の話を聞くためにエーブをケルーベで待ち伏せするロレンス。しかしこのケルーベは北と南でもめ事があり、ロレンス達はそれに巻き込まれていく。




コルが旅の仲間に入り、初めての巻。
いい感じに味がついた会話になるから、今までの会話に飽きていたらちょうどいいかも。

今回は上巻なので、話自体は状況説明が多かった。ただ、非常に分かりやすく描かれているので、誰でもわかる所がいい。

次回はロレンスのかっこいい所を久々に見れるらしいので、期待!!ただ、ホロの存在が非常に薄くなってしまうのは嫌なので、いい感じに絡ませてほしい。

0
2010年06月26日

Posted by ブクログ

上下巻の上。薄いです。
商人エーブと商会キーマンに挟まれてウンウンなやんでるロレンス。
そして、気に入られまくるコル。

0
2009年10月04日

「男性向けライトノベル」ランキング