感情タグBEST3
Posted by ブクログ
「毎日毎日怒られてばっかり。勉強大キライな秀一はすっかり人生がイヤになっていた。「こんな家出てってやる!」いきおいで停車中のトラックの荷台に飛びのった秀一だったが、なんとそのトラックが山の中でひきにげをおこした!?目撃したのがバレたらヤバい。秀一は必死で夜の山道を走り、見知らぬ村へにげこんだのだが…!?初めての超田舎生活、財宝のウワサに恋の予感も。一生分の「まさか」がおこる、究極の夏休み。」
40年以上前にかかれた物語。
主人公は小6
「6年生の秀一は、家での途中で逃げ込んだ、いなかの村でひと夏を過ごします。それは自分自身の生き方を考える経験となりました。」
Posted by ブクログ
1969年に刊行され、その後出版社が変わりながらも版を重ねている名作。
婿養子に入り母親の尻に敷かれっぱなしの父親。
兄弟4人は全員優等生なのにただ1人出来が悪いと秀一(ひでかず)をいつも叱り、抑圧する母親。
学校での秀一の素行をとことん調べあげ母親に密告する妹のマユミ。
母親に押さえつけられ、妹に見張られて、自分のやりたいことがすべて否定され、奪われている様子に胸が苦しくなります。
自分だけが勉強ができない、他の兄弟のようになれないことにもがき苦しみ、ある日、抑圧に耐えらえなくなった秀一は家出を決行します。
その途中、ひき逃げを目撃したり、転がり込んだ山中の家が武田信玄の隠された財宝に関係する家で、住人のおじいさんと少女は何か事情をもっていそう。
色んな冒険や事件が待ち構えています。
学校と家という狭い世界で暮らしていた少年がおじいさんと少女に出会うことで新たな世界が見え、影響され、少年の心の中が少しずつ変化し、整理されていきます。
一見、母親の敷いたレールを素直に走っているかのように思えた兄や姉も、きちんと自分の考え、主張を心の中で持っていたことも秀一は知ることができました。
子どもだって親の庇護は必要ではあるけれど、親の所有物ではなく、いつまでも思い通りにはならない、ひとりの人間、一個人なのだ、ということを最後には教えてくれます。
大人である自分も胸が苦しくなったりハラハラさせられたのです。
子どもが読んだら…子どもの心にも激しい化学反応が起こるでしょうか。
Posted by ブクログ
1976年の作品らしい内容。学生運動で捕まったり、学校で立たされたりしている。母親もここまでヒドイ人いるかな?と思うくらい徹底してヒドイ。山中恒らしいとんでもない内容でおもしろいけれど、今の子が読んでどう思うのか気になった。