【感想・ネタバレ】こころの作法 生への構え、死への構えのレビュー

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Posted by ブクログ

山折哲雄氏の本を読むと魂を揺さぶられます。「こころの作法」、2002.9発行です。「夕焼け小焼け」「赤とんぼ」など子守歌(短調のメロディ)が遠くなったと・・・。CMサウンドには一つもないそうです。そんな意識で聞いたことがありませんでした。短調(悲哀の旋律)を忘れた時代、それは、人の悲しみに共感し、涙する心、感性の大切な部分を失いつつあるのではないかと説かれています。
「こころの作法」、この著者、山折哲雄さんをして、このタイトル、背筋がピンとします。凛としたタイトルでありながら、いつも同様読みやすくわかりやすい内容です。「短調を忘れた時代」になっている。CMサウンドには短調はひとつもない。子守唄、夕焼け小焼け、赤とんぼ・・・、人の悲しみに共感し涙する心、確かに、そんな気がいたします。心に沁みた原風景を忘れないで、時々思い起こしたいと思います。マニュアルという言葉が闊歩し始めて、こころの作法が疎くなった気がします。

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2016年07月01日

Posted by ブクログ

人生において、生と死をどのように捉え、生きていくのがよいかを考えるきっかけになる本だ。
過去の日本にあった、ほかの生き物と生きているという共生の感覚、それが失われてしまった現代における命の絶対視、「ただ生きたい、ただ生き残りたい」という自分勝手な生の感覚の対比が鮮明だ。
近年、人間を理解しようとするとき、ある側面から考える、還元主義的な科学的アプローチばかりとっているが、それだけでは人間という未知なる生き物の本質を解き明かすことはできないと著者は警鐘を鳴らす。

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2023年10月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

[ 内容 ]
こころが定まらない―。
こうした思いを抱きながら、わたしたちは日々を送っている。
日本人のこころに衰えが兆しているのではないか。
他者と共感する力。
人間の背後に隠されている“崇高さ”あるいは“凶悪さ”への感受性。
死に対する態度。
定まらぬこころがこれらを不確かなものとしている。
書は、長年日本人のこころを見つめ思いを巡らせてきた著者による、揺るぎないこころを持つためのレッスンなのである。

[ 目次 ]
第1章 こころの原風景
第2章 「語り」の力
第3章 人間、この未知なるもの
第4章 私の死の作法
第5章 精神性について
第6章 伝統のこころ、近代のこころ
第7章 眼差しの記憶

[ POP ]


[ おすすめ度 ]

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2011年04月03日

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