【感想・ネタバレ】第五の山のレビュー

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Posted by ブクログ 2022年08月29日

『アルケミスト』のパウロ・コエーリョによる、旧約聖書の預言者エリヤに題材をとった試練と再生の物語。

寓話的な物語のなかに深い学びのある言葉の数々がしみるコエーリョの作風。しかし本作は、単純に物語として面白い。預言者ではあるがまだ若者のエリヤが過酷な運命に翻弄される姿は冒頭から目が離せない。絶望的な...続きを読む展開から、自己の再生のみならず、自分の住む世界の「再建」に挑む姿は勇気づけられる。そのとき、失われた愛と信仰が蘇る姿に感動した。聖書をまったく知らなくても、キリスト教に興味がなくても、この物語から汲み取れる学びは大きいものがあるだろう。

青少年にはまず『アルケミスト』だが、大人には本作を強くオススメしたい。

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Posted by ブクログ 2022年04月25日

まだ僕の戦いは終わってないなと思った。生きている限り戦いは続くかもしれないけど、戦おうと思う。そして勝利して、祝福されなくちゃいけないなって。

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Posted by ブクログ 2014年11月23日

"アルケミスト"で知られるブラジルの作家。豊富なキリシタン知識を盛り込みつつ、青年が夢を追うお話を語ります。

古代イスラエル。フェニキアからやって来た王妃は時の王をたらしこみ、古来の信仰を捨ててフェニキアのバアル神を信仰するよう説き伏せる。やがて弾圧は下々にも及び、のちの預言者...続きを読むエリヤは首を狙われることに。

支援者とともに馬小屋に潜むエリヤであったが、外からは他の信者たちの断末魔。想像の中で何回も死んだというエリヤはついに外に飛び出し…

少年マンガならここで戦いになるところですが、キリシタン説話の世界では教訓が語られます。


○エリヤは自分の冷静さに驚いていた。馬小屋にひそんでいた間、彼は何度も死を想像した。今になって、自分が不必要に苦しんでいたことがわかった。一、二秒ですべてが終わってしまうのだ。

○「ここで今、やってくれ」とエリヤは言った。「今は、私は冷静だ。もし、お前がぐずぐずしたら、私は自分が失うものについて、また思い苦しむだろう」


なにやら良寛禅師の教えに通じるものを感じます

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

この本は実はサッカー、ポルトガル代表でバルセロナのデコの愛読書だとか・・・

かなり宗教色が濃く、僕ら日本人には馴染みづらい部分はあるかもしれないけど

宗教的な考え方にかなり魅力を感じたのも事実。 やはり捉え方次第では恐ろしいものになり得ると言っておきましょう。


 人間の意志の物語であり...続きを読む、人が何かを学ぶために起こる避けられない出来事の物語であり、神と人との関係の物語。

人が自らの運命と使命を知り成就する物語であると・・・


心に響いた一文

「人生は望みによってではなく、その人の行いによって作られる。」

そして興味深い一節がありました。

「文字は思想を伝え、思想は力を持っている。」

確かにそうだと思う。 つまり思想や考え方というのは行動の源なんですよね。

自分は今、行動の源となる思想、考え方を学ばなければならない。


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Posted by ブクログ 2009年10月04日

この作家さんの本は本当に大好きで、日本語に翻訳されているものはほぼ全部読んでます。キリスト教の思想がすごく強いのですが、本のテーマは宗教に関係なくだれにでも受け入れられるものだと思う。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

これから読みます。る〜さんのblogを拝読していたら興味が涌いてきた。///読みますた。よかった。最近スピリチュアルな世界がかなり一般的になってきて、神の声を聴きながら生きるということも昔ほどあやしくはなくなってきた気がするが、それは自由意志があってのことだと今更ながら実感させられた。神の声を聴き、...続きを読むそれに従うだけなら神の奴隷に過ぎない。その声に従うか、自分の内面の声に従うか、それを選ぶのは自分自身だ。それを体感してからの主人公の強さに心を打たれた。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

キリスト教の聖書がモチーフになってるけど、話としては諦めずに自らの足で道を進み、失った状態から再生することにより成長する充足といいつつ、ロールプレイングゲームに似てると思う。主人公エリアのみならず、未亡人である女性、その子供、そして町をもが変わっていくさまは、感動、心つかまれます。
自分の限界を知っ...続きを読むてると思ってる人や、安定をもとめてさまよってる人、完全をもとめるあまり不安が多くなってる人に読んでもらいたいです。

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Posted by ブクログ 2024年01月31日

自分の人生を生きたい人に力を与えてくれる本。

キリスト教色がつよくて
少し難しくも感じるが困難と再建の物語として
生きるヒントがちりばめられている。

ストーリー…

混乱したイスラエルで
イゼベルが王妃に即位すると、
主の信仰(イスラエル信仰)から
レバノンの神々への信仰(バアル信仰)に
変える...続きを読むように迫った。

そんな折、エリヤは天使の言葉をきく。
「イスラエルの神は生きている。
私の言葉が守られない間は、
雨も露も一滴の水も降らないであろう」
この預言を王に伝えると、王妃イゼベルは
改宗に従わない者を処刑し始めた。

エリヤは殺されるはずだったが
弓矢が逸れて助かることに。
逃れた砂漠でどうにか命を繋ぎ
預言者として生きることを覚悟すると
また天使の声をきく。
ザレパテに行くようにと。

天使の言葉どおり
信じる神の異なるザレパテ(アクバル)へ行き
やもめ女に養われる。
商業国であるアクバルは、いつの日か
イゼベルとの高額な交渉材料にできる
と考え、エリヤを受け入れる。

しかし、やもめ女の息子が死ぬ。
災いをもたらしたとして
神の火が彼を処罰するように
エリヤを第五の山に登らせる。
火がふりかかることはなく
山ではまた、天使の声を聞く。
神の御威光として、
息子を生き返らせる奇跡を授かる。

息子を生き返らせ、市民に受け入れられ
アクバルに馴染み暮らしていくが…。

神からの命令、忠実に従うエリヤ。
それに報いるどころか非情な試練。
これを繰り返していく。

この上ない試練を与えられ
エリヤはついに神と決別を宣言し
新たな自覚を持って自身の命を生きていく。

感想…

物語を全体を通して描かれるのは
・人生の目的には自らの意志で向き合う
・時には神に挑むことも必要
・困難は自己の再建のチャンス
など。

災害や病や死別など
立ち上がれないほどの困難に
見舞われることは誰しもある。
そこでもう一度
立ち上がる方法を見せてくれる本。

崩壊→再建の際、
自分が生まれ変わるための
新たな名前をつけるというのが
すごく印象的だった。

神はあまりに厳しいが、慈愛もまた深い。

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Posted by ブクログ 2022年12月28日

旧約聖書に出てくる預言者エリヤの話。パウロ・コエーリョが、彼の想像で物語を膨らませている。神託を受け、アクバルという町を訪れたエリヤ。苦難や絶望を乗り越え、自らの使命を果たそうと奮闘する話。本当にあった話のように、よくできたストーリーである。宗教色の強い小説ではあるが、信仰が必要かどうかというより、...続きを読む自らの力によって人生を切り拓くことの大切さを教えてくれている。

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Posted by ブクログ 2013年08月11日

列王記は読んだことがなかった。よもう。創世記と出エジプトを読みなおしてからかな

とかく生きる意味とかを見失っては絶望する性質なので、ほんとうに絶望したとき、死にたいとき、パウロ・コエーリョの本を読むようにしている。
迷ったときはアルケミスト、死にたいときはベロニカ、努力の意味を見失いかけたときには...続きを読む第五の山というかんじ。

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Posted by ブクログ 2012年06月19日

本棚にずっとあって、読むタイミングを計っておりましたが、ついにババッと読む機会が訪れたのでしたが…、コエーリョさんのを読んだ中では一番重くてつらかった…というか、心にズッシリ来るものがありました。
自分はカトリックではありませんが、心に響いて泣けた言葉もあるし、逆にちょっとわからないなあ、こういうの...続きを読むは…という部分もありました。
引用したい、覚えておきたい『ことば』の宝庫です。

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Posted by ブクログ 2012年05月03日

紀元前9世紀、レバノンを舞台にしたある預言者の物語。

宗教色が色濃いが、感じるトコロは多々あった。特に羊飼いの言。
「不満足な過去があるなら、それはすぐ忘れなさい。新しい物語を想像して、それを信じるのだ。」

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Posted by ブクログ 2012年04月20日

相方が好きで、出会った頃に影響を受けてよく読んだ。
面白くて一気に読んでしまいました。
パウロコエーリョ、すきです。
旧約聖書をよんでみたくなります。

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Posted by ブクログ 2023年08月26日

旧約聖書をもとにイスラエルを追われた預言者の苦悩と再生を描いた物語。異教を信ずるイスラエル王妃を非難するような預言をしたために国を追われた預言者が、神に与えられた試練に悩み、苦しみ、時に神を呪いながらも、その試練の意味を知り、自分の意思で自分の人生を生きていく姿勢を勝ち取っていく。
時に理不尽な神の...続きを読む振る舞いを、自然災害と置き換えれば日本人にも気持ちがわかるかもしれない。本作では場面によっては明確に神(主)や天使が姿を現すけれど、姿を現さずに彼の意思を預言者が読み取ろうとする姿、これが宗教の根源かなとも思う。

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Posted by ブクログ 2019年10月06日

読み始めは物語の中に入るのに少し苦労した。最後までとても安定している小説。紀元前九世紀という、イエスキリストより昔の話、旧約聖書の数少ない資料を元によく作られている。

当時の人々の文化、信仰、思考は、現代の我々にとっては突拍子が無く、無知であるという印象もあるが、同時に人間の本質は今でも全く変わら...続きを読むない。物が溢れテクノロジーの発達した現在や未来でも、環境が変わっても、人間そのものは変わらないということだ。災害や戦争、死が起こってしまうのは決められていたので止められない。しかし、そこから学ぶこと、常に自分で選択して戦っていくことをやめてはいけない。そこで諦めて屈してしまったら、そのまま過去を捨てないで先に進めない人間になってしまう。
余計な明かりがない方が星が良く見えるように、余計な物事がなくシンプルな当時の生活から、真の人間の姿と自然の摂理、起こるべきして起こることの前には何もできないこと。それをどう乗り越えていくかを伝えている。

また、後書きで触れているように、小説はひとつの国の再建の物語である。
国の再建といえば、日本の戦後。復興から世界一の経済大国になるまでに、私たちの祖先は皆、絶え間ない努力と明るい未来を想像し、ここまで平和で幸せな国を残してくれた。わたしたちがもしこのことを忘れ、感謝を怠るようになったとしたら、盲目なわたしたちを目覚ませるよう、万能な神が試練を与えることになるのか。

宗教色が濃いところで、好き嫌いが分かれそうだけど、壮大な過去の記憶を思い描くことができる小説。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

日本に紹介された本では4作品目です(パウロ・コエーリョとしては7作品目)。キリスト教の色彩と神秘主義がよく出ています。

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