【感想・ネタバレ】戦略的思考の技術 ゲーム理論を実践するのレビュー

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Posted by ブクログ

"予測や決断をするときに、戦略的に思考するとはどういうことなのか?ゲーム理論の入門書。
とても面白く読める本。"

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2018年10月27日

Posted by ブクログ

日経のお勧め経済本の中に、本書が含まれていました。
ゲーム理論入門の、その前段階においてこの本を
絶対読んでおくべきだと思う。
コミットメント、シグナリング、インセンティブなどゲームを
解かり易く、解説している、ただの入門にはとどまらない本書。

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2012年10月31日

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人間はソーシャルな生き物であり、何らかの形で他の人と関係しながら生活を送っています。このような自分の利害が、自分の行動だけでなく、他人の行動によって左右されます。この状態が戦略的環境です。戦略的環境下で自分に利益をもたらすため、人は、他人の行動を織り込みながら戦略を立て実行しています。この書籍は、人がよく遭遇する戦略的環境を例に挙げて、どのようなケースがあって、どのように考えていけば良いのかを教えてくれます。

たとえば、戦略の説明として以下のような例が書かれています。
子供を育てたことがある人ならば一度は遭遇するシーンではないでしょうか?このようなシーンをかつて経験した人も、今後起こしたくない人も、是非ともこの本を読んだ方が良いと思います。

デパートのおもちゃ売り場で、子供に何でも買ってあげるから、勝手におもちゃを選ばせるのは、戦略的な立場からすると好ましくない。子供は、何が自分に選択可能なのかがわかっていないから、「何でも」といわれてもかえって混乱し、結果、見るからにつまらないモノを選んでしまう。子供が選んだ後になって、親がそれはだめだというのは契約の不履行の一種であるから、意地になった子供が泣き出してしまうのも無理もない。


この本で、一番興味深かったのは、第4章「インセンティブ」。人の行動は、インセンティブによって決まるという仮説の元、様々な分析を行っています。実際、企業における部署間をまたぐ交渉で失敗するケースは交渉相手のインセンティブを考慮していないケースが多いのではないでしょうか?

インセンティブ以外には、多くの事例が含まれています。参考までに目次をあげておきます。

リスクと不確実性
インセンティブ
 人の行動を自分好みに変える
 いろいろなインセンティブ
 人の行動を変えるためのインセンティブ
 インセンティブ契約
 インセンティブを考え、真の理由を探る
 インセンティブを与える工夫
 長期的関係と条件付き罰則戦略
 適切なインセンティブ強度
コミットメント
ロックイン
シグナリング
スクリーニングと逆選択
モラルハザード
値引き競争
オークション

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2011年06月11日

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名著!
ビジネスマンのみならず今後の人生を生きていく上でも大切な考え方になると思う。
後半はもう内容切れの感があり、ただただ同じ内容を捉え方変えて書いているだけのような印象を受けたため☆1つマイナス。

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2019年06月26日

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ゲーム理論のパーツを初心者向けにわかりやすく説明したもの。説明が、非常に面白くてわかりやすい。ゲーム理論といえば真っ先に「囚人のジレンマ」が出てくるが、あとがきにあるように、その言葉を使わずに説明しているあたり、良書だと思った。

・「納品した後は納品者の交渉力がもっとも弱い」不払い対応の経験から実感。
・スイッチングコストとそれをりようしたロック・イン戦略
・規制緩和実施前の値下げの戦略的意図。?将来の競争相手に対し、自分は価格競争力があり、もし参入してくればいっそう値下げもできることをコミットすること。?ロック・インを利用した客の囲い込み

?は最近忘れていたが、改めて実感。マッキンゼープライシングで学んだ、コモディティの特性と上記?の理由から、価格競争力を発揮できるターゲットを探して、そこで少なくとも当初は大きな値引きをして獲得していくという方針を強くすることができた。

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2021年08月08日

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身の回りの、わりと分かりやすい例を用いてゲーム理論の概念が説明されている。とっかかりとしてはすごく良かった。物足りなさは結構ある。
180227

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2018年02月28日

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ゲーム理論の入門本

最善な意思決定をするためのフレームワークとして是非自分の考えに取り入れたい.
インセンティブの話は特に印象に残った

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2017年10月24日

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61戦略的思考の技術 梶井厚志
・ゲーム理論:戦略的環境での意思決定を考える道具
・自分が最終的に受け取る利益は、自分の戦略行動だけでなく他人の戦略行動にも依存することを認識し、自分と相手の戦略の組み合わせを評価する
・インセンティブの種類
1金銭
2法律
3習慣や宗教

@cpa_1992
・インセンティブ契約:ある行動をとったらどんな利益が得られるかを相互確認
・条件付罰則戦略
・自分の行動を先読み、自分の行動をコミットする対策:酒を控える→水を目一杯飲む:将来の自分の理性を信じるな
・交渉:スタート時点を有利にしそこからの譲歩度合いで決まる

@cpa_1992
・コミットしてもらう側が、コミットする側に何らかの対価を支払うことで、コミットメントが実現
・ロックイン戦略:スイッチングコストを大きくしておき、一度捕まえたら離さない:学割
・効果的なシグナリング
1相手が認識可能
2送る側にコストかかる

@cpa_1992
・モラルハザード:観測できない行動に対しインセンティブを与えることが難しいというインセンティブの問題と、観測できない行動へのコミットメントは相手に信頼されないというコミットメントの問題が絡み合った問題。:犬を20キロ散歩させてくれたらビールあげる

@cpa_1992
→企業に会計士の監査を義務付けているのは、モラルハザード解消のため。第三者の利用

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2016年03月09日

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サブタイトルには「ゲーム理論を実践する」とあるが、他のゲーム理論の入門書とは大きく内容が異なる。

これは、あとがきに「あくまで戦略的な考え方を言葉で記述することが目的であって、ゲーム理論を体系的に網羅することは目的ではない」と書かれている通りである。

実際に純粋に「ゲーム理論」と呼べる内容は3章までで、以降はインセンティブやスイッチングコストなどの利益や費用といった動機づけと、それを妨げる逆選択・モラルハザードなどの情報の非対称性、そしてそれを解消するためのシグナリングなど、内容的にはミクロ経済学における経済行動の基本的な考え方が網羅されている。

ジョークも多く交えられ、楽しめながら読める本。
ビジネス書としてオススメ。

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2016年03月03日

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「天下りは公務員のためのインセンティブ契約として機能した」わはは確かに。

先読みすること。相手のメリットとは何かを考えろ。
以下キーワード。恋愛と結びつけて説明されているのは取っ付き易くて良い。
○インセンティブ
○コミットメント
○ロックイン
○シグナリング

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2014年09月25日

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単位を取り終える間近になって、経済学の面白さが分かってきたので、そのきっかけとなったゲーム理論を扱っているこの本を読む。

ゲーム理論を数式や図ではなく、文字による説明でたくさんの例とともに紹介している。囚人のジレンマなど有名なものは省かれており、あくまで入門書。とはいってもまったく経済学の知識がない人には難しく感じるかも……

入門書ということで、おさらいのつもりで読んでいたのだが、改めて一から説明されると新たな発見があることが嬉しい。

次は興味がある行動経済学の本を読む。

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2014年02月17日

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確かに仕事や日常生活にゲーム理論を持ち込み、より戦略立てて対応するのは理想ですが、ボクは、そんなことは現実には無理と決めつけていたような気がしました。

ゲーム理論を意識しなくても、ボクはいつも戦略を立てて、先を読んだり、リスクを勘案したりしていることに気づきました。

しかし、やはり集団の中から抜け出る上でゲーム理論は武器であり、実践は無理でも意識しておくことの重要性を感じました。

インセンティブを与える方法として、一旦多めに預かっておいて、行動後に返還するのは参考になりました。

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2014年01月28日

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戦略的思考というよりも、ゲーム理論の基本と実践編といった本。

戦略論をいろいろ学んで、ゲーム理論の入門書だと思う。

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2013年04月24日

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第4章インセンティブと第9章モラル・ハザードが中でも興味深かった。

本書では日常生活を題材にした説明が随所にあり、戦略的な思考が関わる場面を様々に示してくれる。その中でも一番印象強かったのがインセンティブの話。
インセンティブは、人を一般的に望ましい行動に導くもののほか望ましくない行動に導くものもある。
例えば、不法投棄の問題。発露しづらかったり罰則が厳しくなかったりして不法投棄のコストが低い場合は、それが廃棄物を不法に処分するインセンティブになる。もし合法的に処分するインセンティブに勝れば、不法投棄は消えない。…なるほど、と思った。
日頃、なんとなくフィーリングで行動していることが多いように感じていたけれど、意外とインセンティブのせめぎあいによって動いているかもしれない。
第1章の戦略的思考の話、第2章の先読みと均衡の話は、物事を仮想空間でいじくる感じで、「確かにそうかもしれないけど実際はそんなうまくいかないんじゃないの?」という思いで読んでいたが、第4章は納得できた。

モラル・ハザードは「聞いたことはあるがよくわかっていない言葉」だった。
行動が観測できない恐れがあるために、非効率な状態になってしまう。人に物を頼みたいけれど、本当にやってくれるかわからないから頼めない、というようなことはよく起こる。モラル・ハザードの定義は諸説あるようだが、これはその一つ。
行動の観測ができないことが問題なので、大きなインセンティブを与えればよいという話ではない。成果報酬型のシステムも同じようなことで、モラル・ハザードの問題を孕む。初めて知った。
こういうモラル・ハザードみたいに、なんとなく存在は知っているけれど全体像が見えていなかったものが説明されるのはすごく気持ちがいい。

この本はとにかく例が多い。戦略的な考え方について読者がとっつきやすいように説明されている(唐突に男女交際の話が出てきたり、会社員の話が出てきたり、ん?というところもあったけれど)。

僕がこの本を買った時には、「もっと早く知りたかった」と書いた帯がついていた。
ほんとに、もっと早く知りたかったなあ。

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2012年08月22日

Posted by ブクログ

身近なたとえがおおく読んでいて楽しかった。戦略的ゲーム理論は何となくしかわからないが著者のいい人柄のよなものが出ていた。タクシー相乗りの値段設定の下りは役に立つ

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2011年08月12日

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ゲーム理論、戦略的思考についての一冊。
自分はこういった分野については全くの門外漢だったが、割と優しめに解説がしてあったので読みやすく、助かった。

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2011年07月29日

Posted by ブクログ

サブタイトルのゲーム理論というよりも、メインタイトルにあるように、戦略的思考の仕方を学ぶ方法の本です。因みにこれは某優秀な配信者に勧められていたので、読みました。

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2011年06月10日

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ネタバレ

[ 内容 ]
自分の利害が、自分の行動だけでなく、他人の行動によってどう左右されるか、という状態が戦略的環境であり、その分析ツールがゲーム理論である。
ビジネス交渉はもちろん、バーゲンでの買い物や合コンの席順といったことまで私たちは他人の行動を織りこみつつ戦略を立て実行しているのだ。
本書は身近な話題をふんだんに使い、コミットメント、シグナリングなどゲーム理論のキーワードを解説しながら読者の戦略的思考を磨く。

[ 目次 ]
1 戦略的思考のススメ-戦略的思考の基礎(戦略 先読みと均衡 リスクと不確実性)
2 考えるヒント-戦略的経済分析のキーワード(インセンティブ コミットメント ロック・イン シグナリング スクリーニングと逆選択 モラル・ハザード 値引き競争 オークション)

[ POP ]


[ おすすめ度 ]

☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

[ 関連図書 ]


[ 参考となる書評 ]

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2011年03月30日

Posted by ブクログ

ゲーム理論以前の基本についてまとめている。非常に読みやすくわかりやすい。

戦略・ゲーム理論に至る前の、人はどのような考えを持つか? ということから解説されています。そこから「戦略」というものをどのように考えていくべきかがわかります。

本格的なゲーム理論の本や戦略についての具体的な例が述べられている本を読む前に一読しておくと、非常にすっきりと次の本に入れると思います。

個人的に凄く例も分かりやすく、すっと読んでいけました。オススメです

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2011年03月19日

Posted by ブクログ

◆下から二番目のメニューは利益率が高い
◆略的環境での意思決定を考える道具 ゲーム理論
◆インセンティブ
◆法律とはインセンティブの構造を明確化したもの
◆コミットメント
◆ホールドアップ
◆行動を変えるのに必要なコスト スイッチングコスト
◆それを利用するのがロックイン戦略 ex会員制
◆シグナリング
◆スクリーニングと逆選択
◆モラル・ハザード

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2010年11月23日

Posted by ブクログ

タイトルは難しいが、要するにゲーム理論の本。 自分の利害が自分の行動だけでなく、他人の行動によってどう左右されるかという状態が戦略的環境であり、その分析ツールがゲーム理論です。ゲーム理論を使う環境は、日常生活の中に数多く存在し、私達は無意識のうちにそれを実践しています。
以下に抜粋した原則のように体系的な理論と実例で示されると、なるほどと思うことばかりです。ゲームやスポーツ、ギャンブルやビジネスのような競争原理が働く場面ばかりでなく、家族や友人付合いや買い物といった場面にも応用が効く考え方だと思います。

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2010年08月27日

Posted by ブクログ

前半はゲーム理論の教科書をイメージして…と言いつつ、解説書としては少し分かりずらい印象
囚人のジレンマたか敢えて使いたくない…と後書きにはありつつも、入門書を想定するならもう一歩書き加えてもらえた方がよかったかと。
後半は違った視点での話もあり面白かったけど若干の間伸び感は否めず

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2022年06月27日

Posted by ブクログ

シグナリングやロック・インなど、初めて聴く用語もあり勉強になった。
しかし、やや冗長感があったのが残念。

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2020年10月04日

Posted by ブクログ

<目次>
Ⅰ部 戦略的思考のススメー戦略的思考の基礎
 第1章  戦略
 第2章  先読みと均衡
 第3章  リスクと不確実性
Ⅱ部 考えるヒントー戦略的経済分析のキーワード
 第4章  インセンティブ
 第5章  コミットメント
 第6章  ロック・イン
 第7章  シグナリング
 第8章  スクリーニングと逆選択
 第9章  モラル・ハザード
Ⅲ部 戦略的に解く身のまわりの経済学
 第10章  値引き競争
 第11章  オークション

<内容>
経済学の戦略的思考=ゲーム理論の教科書。わかりやすい記述だが、経済学の基礎が分らない私には、若干つらかった。ただ、もうちょっと気合を入れて読みなおすともっと理解が深まるかもしれない。ビジネスマンは必読だと思いますが…

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2014年09月29日

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戦略的な思考とは、3手先を読むこと。
自分の行動により相手がどう反応して、次にどうするか。
リスク0はありえない。
インセンシティブ、コミットメント、ロックイン、シグナリング。スクリーニング、モラルハザード、逆選択などのことが書かれている。

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2014年04月25日

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2012/11/14
ミクロ経済学やな。事例がいっぱいあって理解しやすいけど、体系的まとまってはいない。

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2012年11月15日

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『201202 経済強化月刊』

ユーモラスな語り口調で非常に読みやすい。
が、ゲーム理論の学問的な理論やテクニックを期待していた自分にはやや肩透かし。ナッシュ均衡のナの字もなかった。いや、そういう趣旨のものではないと「はじめに」や「おわりに」ではっきり宣言(シグナリング)しているのだから私の確認不足が悪い訳だが。

とは言え読んで損はなかった。"コミットメント(確約)"や"インセンティブ(動機付け)"などの用語を一章ごとに解説、例示が豊富で、これらの用語に自然と慣れることができた。

また、『変則ジャンケン』の下りは興味深かった。
「グー」で勝った時だけ報酬を10倍にする。具体的には、「チョキ」「パー」で勝てば10円、「グー」で勝てば100円もらえるというルールでジャンケンをする。これを二人で20回程試行する。

戦略的方法としては、「グー」で勝った時の利益の大きさに応じて比率を調整する。つまり、相手が「グー」を出しにくくするために、自分は「グー」「チョキ」「パー」を1:1:10の確率で出すようにする。
この時注意しなければならないのは、「チョキ」を出さないとか「パー」ばかり出すとかは絶対にしてはいけないということ。こちらの選択肢を狭めるのは相手に必勝法を与えることになる。

この変則ジャンケン、ぜひ誰かと試してみたい。

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2012年02月19日

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社会経済現象を理解するには個人が直面するインセンティブの構造を考える必要がある
経済問題で重要になるインセンティブは、大きく分けて価格・金銭によるインセンティブ、法律や制度によるインセンティブ、あるいは習慣や宗教によるインセンティブに分類できる。

コミットメント(自分が将来にとる行動を表明し、それを確実に実行する)は利益が高くなるよううまくするべきだ。予約することは将来の確実性を増すことができる反面、行動の自由をなくしてしまう。

スクリーニングで対人関係で相手が自分をどう考えているのか探る。例えば、会話で誕生日が近づいていることをほのめかし、プレゼントがもらえるか試したり、大学の講義を朝に行い、眠気に打ち勝てる強靭な精神を試したりすることが挙げられる。

逆選択。保険に入るのは、リスクをたくさん背負っている人である。

相手の行動が観察できないと、成果に対する飴と鞭を上手く与えることができずに、暴走を生みやすい。

成果主義を導入するには、測定基準、給与体系をガラス張りに公開しなければならない。

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2011年12月24日

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ゲーム理論の入門書。選択理論について、具体例を豊富にあげながら説明していて理解しやすかった。日本の教科書は具体例が不足していてイメージしにくいものが多いと感じていたので、それを補う意味で有効だった。大学で学んだ内容の良い復習になった。

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2011年03月02日

Posted by ブクログ

「はじめに」にあるように、「数式を使わないゲーム理論への入門書」。第1章で戦略を「戦略的環境において、自分が自分の自由意志のもとにとりうる行動を、その将来にわたる予定を含めて記述したもの」と定義する。続く章でさまざまなゲーム理論や経済学の用語を解説し、その用語を使ってビジネスや日常生活での意思決定がどのように解釈できるかを説明する。目次? 戦略的思考のススメ―戦略的思考の基礎 第1章 戦略 第2章 先読みと均衡 第3章 リスクと不確実性? 考えるヒント―戦略的経済分析のキーワード 第4章 インセンティブ 第5章 コミットメント 第6章 ロック・イン 第7章 シグナリング 第8章 スクリーニングと逆選択 第9章 モラル・ハザード? 戦略的に解く身のまわりの経済学 第10章 値引き競争 第11章 オークション言葉の定義の問題かもしれないが、これは「戦略」というよりも「戦術」と呼ぶべきではないのか。「戦略」という言葉からは、どのような競争にどのような条件で参加するかの策定方法をイメージするが、ゲーム理論の解説では、意思決定を選択する手法に焦点が当たっているように読めた。これは本書が入門書であるせいなのかもしれない。第4章以降は用語を使って定性的に解説される。「○○だったが、△△を変えることによってこのような効果があった」という、意思決定にかかわる記述があまり見られないので少々物足りなかった。「モラル・ハザード」のという用語は道徳や倫理を表したものではない、という解説は初めて聞いて勉強になった。

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2011年04月26日

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