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ローソンを変えた新浪社長によるローソン再生の真実を、貴社の目からえぐって行く作品。決して自伝ではないので、正当化するためのものでなく、非常に勉強になった。
個を動かすとはどう言うことなのか。
東北大震災の際のローソン高瀬店
ローソン社長に抜擢された際、下からガンガン言ってくるヤツだと思うけど(笑)冷静になって考えてみると、彼は自分の意見を持っているから立派。上に物を言う人間が大勢いると、経営がミスリードされなくていい。
経営者が正しい針路を知っていても、船の漕ぎ手に正しく伝えて協力を得る、つまり漕ぎ手の人身掌握が難しく、経営学のケーススタディではほとんど語られることがない。美味しいおにぎりを作ろう!と言う社長の考え方は、実際に顧客に美味しいを言われるものを本気でつくる、調達力や物流網が重なって成功。成功体験が会社を変えて行く。
多様性がキーワード、強者セブンは「セブンはどこまで言ってもセブン、まして看板の色を変えると言うような奇をてらったようなことはやらない」王者の戦略である。一方でローソンは看板を提携先とのコラボでは相手に合わせ、ナチュラルローソンも併設店もなんでもやる。地方分権も大事、本社が企画するカニ丼なんて、北海道のお店でやる必要はない。周りに美味しいカニ丼がいくらでもある。でも、北海道で売れる弁当を独自につくるのはありじゃないか。それを本社が、予算や権限を傘に偉そうにしていても絶対にできない。
コンビニを覆面で調査するミステリーショッパー。加盟店を様付けし、加盟店さまを禁止。対等のパートナーとする。顧客がお客様であって加盟店はパートナーだ。加盟店さまと言っているうちは、加盟店さまが心地よい商品が並ぶ。真の顧客主義には至らない。一般的には、役員さまが言っていることが正しい、言うことを聞かなければそれはサラリーマンとして死を意味することさえある。そうした中で、意識を顧客に向けたうえで、それを前提とした顧客重視の考え方が役員様よりも正であると言う組織に変えるには、社長が声を出す以外に何か組織上の担保を行ったのだろうか。
加盟店にも権限移譲を図って行く。これがMOと呼ばれるマネジメントを行うオーナーさんのこと。経営指導を行いながら、エリアや経営する店舗全体のマネジメントに注力する形態。例えば、30代おひとりさまの女性が狙い目でそこにマーケティングを行うと言う全社方針があったとする。それは、あくまで30代女性に伸びる可能性があると言うこと言っているのであって、そこしか狙うなと言っているわけではない。個店で取り組めばいい。
BPR=Business process Re-engineeringは、話なんか聴いてたらできない。強さの為に、組み替えることを厭わない。腹の括りが大事。そうでなければ、アウトソーシングできそうな業務はなんですか?と言うことになり、普通のマネジメントでは、出せない。自身が無能であることを示すから。そうではなくて、優秀な人材をドラフトに出し、引く手数あまた。そう言う場を作り、放出できるマネジメントを評価する。
個人が危機に対して、物流やシステムから切り離された状況の中、自分で考え、1日も店を閉じないという結果を導いた。
今、その松田さん(オーナー)は何をやっているのだろうか?変化はあったのか。本社の指示を待っていれば間に合わない中、燃料調達や物資補給路線を繋いで行った。(平時の組織であれば、上のいうことを忖度し、実行するヒラメ、サラリーマンが評価されているのに、どうやって育て、どうやってこういう人材を社内、しかも然るべきポジションにキープし続けられるのだろうか)
経営者がとは何か、スクエニ社長のインタビューによると、「小売の素人だった」が、市場が求めているものは何か、そしてローソンが持つ貴重なアセットは何か、がわかったうえで戦略をつくる。これがプロの経営者だと。
サントリーの持つ貴重なアセットとは何か、そして市場は何を求めていて、それはキリンもサントリーもやっていない。だからまあプロ経営者である新浪社長がいく意味があると考えたのか?そして、典型的なオーナー会社にあって、そのオーナー家の意向を踏まえつつ、プロ経営者としてやる期間はどれくらいと考えているか?
Posted by ブクログ
ローソンの新浪社長のインタビューを元にした本ですが、読んだ印象は新浪社長は日本に数少ないプロの経営者であると思いました。
日本におけるコンビニエンス業界でナンバーワンの企業はまぎれもなくセブンイレブンであり、その事実は動かし難い。ただその現実を前にして二番手企業としてどのように強みを発揮するか経営者の手腕であり、ローソンの採った様々な戦略もその視点で見てみるとあっさり理解出来ます。
全体でセブンイレブンに勝てないのであれば勝てそうな分野を見つける。セブンイレブンがコンビニの主力世代である20代~30代の男性をターゲットしたコンセプトの店を作るのであれば、ローソンは働く女性をターゲットにした「ナチュラルローソン」を作り、共働きの主婦を意識して店舗に野菜や果物といった青果を置くコーナーを作り、従来とは違うターゲットを対象とする。
利用金額に応じてキャッシュバックを付与し、一見するとリピーター獲得を目的とした「ポンタカード」も真の狙いは、レジで店員の判断で性別や年代を把握するセブンイレブンのPOSシステムよりより精緻な売上データを獲得する事が目的。
セブンイレブンが実質創業者である鈴木社長の強烈なカリスマによる中央集権型企業を目指すのであれば、ローソンは本社から地方に権限をどんどん委譲し、現場での発想力を期待する仕組みを構築する等、明らかにセブンを追いかけるのでなく、セブンの戦略を見つつも自分達の勝てる分野やセブンとは異なる手法を追い続けているのは確かです。
以前読んだ「良い戦略・悪い戦略」の本における、よい戦略の基準である、一点集中、何をやる、何故やる、どうやるが明確な点を全てクリアしていますので見事なものだと思います。
ビジネスマンとしても大いに参考になる書であると思いました。
Posted by ブクログ
ローソンの新浪社長のインタビューを元にした本です。読んだ印象は新浪社長は日本に数少ないプロの経営者であると思いました。
日本におけるコンビニエンス業界でナンバーワンの企業はまぎれもなくセブンイレブンであり、その事実は動かし難い。ただその現実を前にして二番手企業としてどのように強みを発揮するか経営者の手腕であり、ローソンの採った様々な戦略もその視点で見てみるとあっさり理解出来ます。
全体でセブンイレブンに勝てないのであれば勝てそうな分野を見つける。セブンイレブンがコンビニの主力世代である20代~30代の男性をターゲットしたコンセプトの店を作るのであれば、ローソンは働く女性をターゲットにした「ナチュラルローソン」を作り、共働きの主婦を意識して店舗に野菜や果物といった青果を置くコーナーを作り、従来とは違うターゲットを対象とする。
利用金額に応じてキャッシュバックを付与し、一見するとリピーター獲得を目的とした「ポンタカード」も真の狙いは、レジで店員の判断で性別や年代を把握するセブンイレブンのPOSシステムよりより精緻な売上データを獲得する事が目的。
セブンイレブンが実質創業者である鈴木社長の強烈なカリスマによる中央集権型企業を目指すのであれば、ローソンは本社から地方に権限をどんどん委譲し、現場での発想力を期待する仕組みを構築する等、明らかにセブンを追いかけるのでなく、セブンの戦略を見つつも自分達の勝てる分野やセブンとは異なる手法を追い続けているのは確かです。
以前読んだ「良い戦略・悪い戦略」の本における、よい戦略の基準である、一点集中、何をやる、何故やる、どうやるが明確な点を全てクリアしていますので見事なものだと思います。
ビジネスマンとしても大いに参考になる書だと思いした。
Posted by ブクログ
LAWSONはランチェスター戦略を実行している会社だということがわかった。
社長の権限をどんどん現場に近いところにもっていく考えも新鮮だった。
改革は一年だけしか使えない。あとは働き手のモチベーションをいかにあげるのかに時間を費やす。の言葉が心に残った。
Posted by ブクログ
新浪社長の10年の軌跡。あきこちゃんによるSNSの活用、プレミアムロールのヒットといった一部の事象の表面しか知らなかったので、本書の中の様々な事例が勉強になり、刺激になりました。
「顧客を最も大切にすること」の大切さを一貫して発信し、行動し、結果を生んでいく。その中で、社員、オーナーが「個」として生き生きと動き出していく。読んでいるとワクワクしてきます。
MO制度、pontaのビッグデータの活用など勉強になることは畳ありましたが、何よりBPRの西口氏の取り組みが最も印象に残りました。
「あるべき姿」を求め、見つけたら徹底してやり抜く。完全にローソンのファンになってしまいました。
Posted by ブクログ
ダイエーの立て直しの資金集めのための見せかけだけの拡大事業を、どのように立て直したかがわかる。
マネジメントをどんどん地域に細分化しながらも仕入れ部分は顧客のデータを最大限活用してデータ化し、効率化。
何が一番参考になるって、顧客をしっかり見ることがどれだけ重要かってこと。
社員のモチベーションも上がるだろうなと思った。事例が多いからすぐに読める
Posted by ブクログ
ローソンCEOの新浪さんによるローソン作り直しを書いた本。
自分自身、ナチュラルローソンというコンセプトが好きで、そこでバイトをしていたので、この本を読んでみたいと思い手に取った。ナチュラルローソンという、ほかのコンビニがやっていない面白い取り組みを考えた新浪さんとはどんな人なのだろうかと。
まず、本全体を通して感じたのが、個の大切さ。コンビニ経営とはまさしく川上から川下まですべてを掌握しないといけないビジネスであるが、どこの場所でも個を活かせるような仕組みづくりが大事だということがわかった。
被災地の店舗まで出向くという新浪さんの行動、ナチュラルローソンなど業態の多様性、中央集権型から地方分権型への移行、POSシステムとPontaカードの活用、ソーシャルメディアの活用、などあらゆる場面で「個」の重要性を考えさせられた。
また、新浪さんは、組織を動かすにあたって、理論だけでなく、実践するのに長けた方だなと思った。
本文中にこういう記述がある。
「企業内の「個」を奮い立たせて、地域の「顧客」と向き合う「個店」を作り上げる」
また、よく私がバイト時代に店舗内でよく見ていたポスターの言葉
「私たちはみんなと暮らすマチを幸せにします」
コンビニという、一見「個」や「愛」のなさそうなものに、新しい何かを注ぎこむ新浪さんをはじめとするローソンの方々は素晴らしい仕事をしているなと思いました。
Posted by ブクログ
新浪さんの改革がわかりやすく記載されている。また新浪さんの人柄についても伝わってくるように思う。
自分は以前(10年前)同じ業界にいたことがあるのだが、その分かなり興味深く読ませてもらった。
この本に記載されている様々な試みを見ると、今後も新しい試みを色々示してくれるのではないか?そんな期待を持ちます。
読み応えがありますが、興味深く読ませてもらいました。
Posted by ブクログ
新浪さんがローソン立て直しのために発揮したリーダーシップ、コミュニケーションを知り、素晴らしい経営者だと思った。
経営者として、テクノロジーに目を張っているところも興味深かった。
Posted by ブクログ
ローソン再生について書かれた本。
新波剛史が取り組み、社員が変わっていた流れを
事例を交えながら書かれている。
ずっと言葉にし続けることで人はその人のことを信じ、その言葉を達成しようと自ら動くことができるのだと
この本を読み感じることができた。
Posted by ブクログ
本から溢れそうな新浪さんのエネルギー。
これ、スゴイ社長の話として読むといいけど
直属の上司やと、結構大変やなぁーー。
てのが正直なところ。
でも、ここまで想いを想いで終わらせず
実行に移せるバイタリティと発想と行動力は
本当にスゴイ
Posted by ブクログ
サントリーへの転身で話題となった新浪社長の、ローソン時代を
総括することとなった著書。
ダイエー救済の犠牲となったローソンをいかに立て直し、
業界の雄セブンに挑んでいるか。この様子を端的に表したのが
序文にあるので引用。
・優れた経営のリーダーシップは、越えることなど
想像もできない巨大な壁に挑む「意志」を組織の中に生み、
鼓舞する。もちろんただやみくもに挑むのではない。
勝てないゲームのルールを変えてみせる。自らの限られた
経営資源を組み替え、最適化し、「こうすれば勝てる」と
戦略を示す。「そうか、戦っていいのか」「ひょっとしたら
自分達は勝てるんじゃないか。」(中略)
この本では新浪社長のリーダーシップを通じて、諦念に
沈んだ組織が、所与の競争条件の中、いかにして生き生きと
蘇ったのかを描きたい。(P4)
加盟店が全国に薄く散り、不採算店舗が多かったという弱みを、
多様な顧客ニーズに応えるための現場への権限移譲、
不採算店舗閉鎖で生まれた余剰人員の活用(新店舗立ち上げ要員、
ミステリーショッパー)という妙手に繋げていく下りは
まさに経営資源の組み替え、これぞ現実の経営戦略。
他にも、ローソンに行って最初に手をつけたのが「おにぎり」の
商品力UPであったり、セブンが店舗毎に仮説検証を繰り返す
スタイルに対し、ローソンではPONTAを活用した本部主導も
加味した発注を模索するなど、断片的にはニュースとなっている
話を経営の文脈に載せて整理されており、大変参考になる。
■目次と印象に残ったエピソード
①試された「分権経営」
②迷走する経営を上場の「傷跡」
・「ダイエーのために上場するということの犠牲になったな、という
印象を受けていました。(中略)何でもかんでも、形式上、上場に
向けて株価がつくように強いられていた。だから、それによる
弊害というのがすごくあった。(中略)」
「形式上」とはどのような意味か。
上場の方針が決まった後、ローソンは出店を加速した。96年末に
6000店余りだった店舗を99年2月には7000店へと急拡大。
97年には沖縄県に店を出して全都道府県への出店を済ませた。(P45)
・経営不振に陥ったダイエーは、余剰になった人員をローソンに
送り込んだ。その一部は独立し、ローソンの加盟店オーナーに
なっていた。彼らはローソンのSVの頭越しに本社ダイエー出身者と
交渉するなど「越権」行為を繰り返し、組織のモラール(勤労意欲)を
著しく低下させていた。(P53)
③一番うまいおにぎりを作ろう - 「成功体験」を作る
・新浪が給食会社で学んだのは「基礎」の重要性だ。(中略)
どこかに経営資源を集中投下する必要がある。新浪は、まずは
給食会社が提供するサービスの基礎である「ご飯」と「みそ汁」の
改善に経営資源を注力する(中略)
これらの品質を上げると「あの食堂はうまい」という
評価につながった。事業者向け給食の業界は狭い。
すぐに噂が広がって、新規受注が増え始めた。(P69-70)
・このおにぎりの開発を通じて『お客様を見るよりもまずとにかく
粗利を上げろ』というようなダイエー時代の文化が変わるん
じゃないか、という期待感を心ある社員が持ってくれました
(P76-77)
④「田舎コンビニ」を強みに転じる
・田舎にぽつりと店を構えるなど、高効率の立地にドミナント
展開できていなかったローソンは、つまり、立地だけ見れば、
業界首位に比べて「20~30代男性」に特化しきれていなかったと
言える。だが、これを反転させればどうだろうか。
コンビニを縛り続けてきた「20~30代男性」という
セグメンテーションから、より自由な可能性、「多様」な
可能性に開かれているとも言えるのだ。(P93)
・新浪が就任後間もなく進めたのは、中央集権というよりも、
むしろそれはまるで正反対の「地方分権」-徹底した
現場への権限移譲だった。(P100)
・「新浪さんは基本的にすべてやる前提なんです。新浪さんの
いいところですね。『やる前提で考えた時の課題はこうだよね。
だから、これをこう変えた方がいいんじゃないの』という
前向きなアドバイスをしてくれる。」
組織が考え抜いた上で、自身の描く経営の「ビッグピクチャー」に
反していない提案を持ってきたら、新浪は「やる」「やらない」と
いう議論はしない(P104)
⑤オーナーの地位を上げましょう
・ローソンの上場益で有利子負債を削減したいダイエーは
「見かけ」の成長性を示すために出店数を増やす必要性が
あった。(中略)本部の収益性を犠牲にしてチャージ率を
下げることで加盟店の「数」を確保する。(P128)
・ローソンでは「3つの徹底」と呼んだ。
すなわち「マチのお客さまに喜んでいただけるお店・売り場
づくり(個店主義)」「お店とマチをキレイにする」「心の
こもった接客」。言い換えれば、品揃え・接客・清潔さの
三点だ。(中略)新浪はこれらの「基礎」の底上げに店舗運営の
資源を集中投下させ、どうしてもこれら三つの基礎について
向上できない加盟店は契約を解除した。(中略)
2004年、これら「3つの徹底」について数値化する仕組みを
導入した。「MS(ミステリーショッパー=覆面調査員)」と
呼ばれるものだ。(P131)
・「(注:覆面調査には)毎年およそ30億円のコストをかけて
います。(中略)ただ、実はMSは余剰人員を活用する方策でも
あったんです。社長に就任してから、意欲の下がった社員が
やっている不採算の直営店をどんどん閉めました。(P138)
⑥加盟店オーナーにも「分権」
・(注:オーナーの地位を高める切り札として導入したのが)
「MO(マネジメント・オーナー」。新浪は加盟店に対してMSという
顧客視点の「基準」を用意し、サービスの向上を求めた。
その「ムチ」を高い水準で乗り越えた有力なオーナーに対しては、
本部の権限させ与えてしまおうという大胆な仕組みだ。
・MOに対しては、本部がパソコンを貸与し、経営する全店舗の
販売実績や発注状況を一覧できる仕組みを提供する。(中略)
従来の仕組みでは、一店舗ごとに仮設をたてて発注し、
販売データで検証することはできたが、複数店にまたがる
そうした実証ができるのは本部の「特権」だった。(P152)
⑦「個」に解きほぐされた消費をつかむ
・「売れた」「売れない」としか分からないPOSシステムの
世界に、「リピート購買」という新しい物差しを一本
差し込む込むだけで、データの見え方がまるで変ってくる。
(P179)
・もう1つ注目したいのが「本部」と加盟店」の役割分担だ。
第六章で見たように、ローソンはMO制度などによって店舗の
「運営」の権限を加盟店側に委譲しようと試みている。
だが一方で、加盟店任せだった「発注」業務は、むしろ逆に
加盟店から本部への移そうともしている。(P188)
(注)ローソンではPONTAデータの解析によって、発注業務を
本部へ移すことに取り組んでいる。
8.「強さ」のために組み替える
9.僕が独裁者にならないために
10.人間・新浪剛史
Posted by ブクログ
現サントリーホールディングス社長で三菱商事からローソン社長となった新浪氏のローソン社での施策と半生を書いた一冊。
セブンイレブンという巨像がいるコンビニ業界でいかに個性を出して戦うかということを目指して経営されていたことを本書を読んで知りました。
こだわりのおにぎりでの成功体験を経て、本社はPOSシステムでのマス単位からカードでの個単位での顧客心理を探るマーケティングに注力する一方で、店舗運営は分権化されたMCやMO、SCが担っていくそうしてマスとして捉えられていた店舗や顧客は「個」として捉えられることになるという改革を行っていたことの詳細が本書で知ることができました。
BPRやMSなども取り入れ、ダイエー傘下から三菱商事の新浪体制へと変わり、そこからの10年にわたる変革は巨像のセブンイレブンとは一角をなす新たなコンビニ像を作り上げたと感じました。
ビジョンを提示しあとは任せる新浪イズムで生まれ変わった同社の今後、そしてサントリーホールディングスでどのような価値を生み出すのか同氏の今後も楽しみになる一冊でした。
Posted by ブクログ
慶応卒三菱商事入社、ハーバードでMBAという絵に書いたようなエリートコース。中央集権・均質型のセブンを追いかけるのではなく、分権・地域適応サービス型で伸ばそうとした考え方がすごい。
このインタビューしている間にサントリーの社長になる話も来てたんだろうなあと考えると終盤の主力国内コンビニ事業から手を離した経緯もうなずける。
Posted by ブクログ
新浪剛史氏が株式会社ローソンCEOに就任したところから始まる本書。
日本独自の文化であるコンビニ本としても面白い1冊。
調整力、体力、忍耐力等々、足りない力だらけを思い知らされる。
個を活かしていくという流れにもぴったりだと。
Posted by ブクログ
久しぶりのビジネス本、新浪ローソン改革10年間の道のり、といった内容でしょうか。
統一されたオペレーションが要求されるコンビニ業界において、ダイバーシティ(多様化)という考え方を持ち込むところに、まず意外な印象を受けた。
例えばコンビニの主力商品であるおにぎりの商品開発を、商品部を排したプロジェクトメンバーに託したり、本社権限であるマーチャンダイジングを支社や支店へ、そして優良店に限りオーナーにまで委譲するというMO制度の普及など、徹底した改革ぶりに新浪社長の強い意志を感じ取れる。
徹底した改革と聞くと、早期退職など非情なリストラのようなものを連想してしまうが、第8章で紹介されている西口役員のエピソードのように、「個と向き合う会社」として業務委託先企業の中国人社員に対してまで、細やかな気配りを見せる姿勢に感動すら覚えてしまった。
セブン&アイの鈴木会長が「ウチは看板の色を変えようなんて思わない、奇をてらった事は一切しません」、というコメントを残しているそうだ。深読みかもしれないが、これは新浪ローソンのチャレンジに対する、ある意味賛辞の言葉ではないかと思う。
Posted by ブクログ
三菱商事からローソン社長になり、厳しいコンビニ業界において、10年でローソンを立て直した新浪氏のドキュメント。熱い。
ハーバードMBAのエリートでありながら、その手法は徹底した現実主義、合理主義であり、かつ熱く厳しいリーダーシップも印象的だ。こういう方を見ると、経営者やリーダーにはやはり天性の資質というものが存在すると感じてしまう。氏はまぎれもなく、現在のスター経営者の一人だろう。
しかしそんな天分のない普通の人間が、組織を率いることになったら、どうしたらしいのだろう。あるいは、カリスマ経営者なき組織はどうしたらいいのだろう。リーダー待望論を語るのは容易だが、理想を語ったところで、すぐに救世者が現れるわけでもない。
本書からのメッセージは、理論から入るのでなく、与えられた環境を所与のものとして受け止め、現実をベースに徹底的に悩み考えなさい、ということだろう。新浪氏の社長就任時点で、キャッチアップ不可能な距離にあった、セブンイレブンとの経営環境の差。それを逆手に取っての斬新かつ現実的な発想と実現に向けた熱意。これに触れるだけでも本書は一読の価値があると思う。
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新浪剛史がローソンを立て直した10年を明らかにする。インタビューに重きがおかれており、分析的でないのが良い。業界のモンスターであるセブンイレブンの後追いではなく、ローソンとしての新たな価値を見つけ、実現して行く姿に共感を覚えた。
Posted by ブクログ
流通業界とは異なるところから、若くしてローソンの新浪社長の10年の軌跡をまとめ本。
ダイエーのオーナーとの親交から始まり、ローソン社長に就任し、おにぎりのヒットなど業界1位のセブンイレブンを追いかけるといわれる手腕について、全10章(1章は就任前、10章は半生のまとめ)で、この10年がわかる。
一言でいえば、業界1位の真似をするだけではなく、顧客を大事にし、セブンイレブンの中央集権から分限委任を行い、ナチュラルローソンを作るといった差別化のビジョンを示し、努力する方向性の仕組みを作ったことが業績だと思う。
CSはまだまだできて間もない業態なので、高齢化社会での今後の方向性も見ていきたいと思った。
Posted by ブクログ
2013年2月期に10年連続の営業増益を達成したローソン。しかし驚異的な日販水準を維持するトップのセブンイレブンも、ampmを買収した3位のファミリーマートも出店攻勢の手を緩めない・・・。
飽和点とされる5万店を超えたコンビニ業界は、潰し合いのフェーズに入ったとされる。数年前から出店の限界が囁かれてはいたが、競争はよりシビアになっている印象だ。そこに至り業界トップと同じ戦略では体力勝負に陥る可能性がある。ナチュラルローソンにローソン100と、チェーンストアオペレーションの逆張りを行くようなローソンの戦略も、この本を読むと納得感が出る。
店舗多様化と店づくりの分権化、そしてPOSデータを超えるCRM構築は本部主導でと、新浪自身が「そんなにビューティフルではない」と言いつつ、ローソンのこの10年間は戦略的一貫性をもって進められてきたことがわかる。セブンはよく見かけるしモノも良いけど、いつも通っていたら飽きる。一方、青のレギュラーローソンの存在感では劣るけれども、トータルで生活を捕捉しようとする姿勢が面白い
やがて時が経ち、ローソンも分権化の弊害に悩む局面が来るかもしれない。その時に次代のリーダーたちが立ち向かうことができれば、新浪の経営は成功したと言えるのだろう。
Posted by ブクログ
自分とはまったく違う流通業界の話で非常に新鮮だった。不動の首位であるセブンをただ追うことではなく、セブンにはない独自のアイデアでローソンというブランドを作り上げていくというもの。田舎コンビニにフォーカスした品ぞろえ、オーナーに裁量を委譲すること、など。国内市場に限った仕事でも、こんなに楽しいことができるんだなぁ、と関心。BPRの話もすごく面白かった。2Cビジネスにさらに興味を持った。
Posted by ブクログ
持ち上げ過ぎな感はあったり、雑誌の特集を引き伸ばした感はある(実際日経ビジネスの延長)けど、それでも十分読み応えはあり
負け癖のついた組織をいかにして変えるか 実行の部分
個人的にはローソンはあまり美味しくないしファミマ派だけど新浪社長は好き
Posted by ブクログ
・「顧客のために」の徹底
・「中央集権」から「地方分権」
・加盟店を「3つの徹底」(品揃え、接客、清潔)で評価
・ポイントカードによる購買の徹底分析
など、従来のローソンから新浪社長による改革の物語。
Posted by ブクログ
たまたま本屋で見かけて買いました。ローソン10年の復活を担った社長を著者が取材して書かれている形式です。著者の取材力、文章力が秀逸で、わかりやすく読み進められました。
横にあったセブンイレブンの本と迷いましたが、ナンバーワンではなくナンバーツー視点が新鮮と思い、こっちを選びました。
フランチャイズビジネスとはどういうものか?ポイントカードがPOSと比べてどれだけ効果があるか。ということを私なりに理解することができました。
これからもローソンに注目したくなりました。
Posted by ブクログ
なんとなく気になってポチッとした本。
ローソンの戦略というか、新浪さんの戦略がわかる本。
セブンは圧倒的やと思ってたけど、ローソンは別の道を探り続けて、新しい組織、新しいビジネスに変わってきてる。社会的変化、組織が継続できるのかって考えるとローソンが勝つ可能性はまだまだあるなと思える。
人によって受け止め方は違うやろうけど、個人的には合う。読んでて、何度か血がザワワザワワってなる。それだけ魅了される。マスコミを利用して、まわりからあいつ馬鹿だって思われるのも想定内。人を動かす、人を育てる、強い組織にする。形だけならできるけど、それじゃ意味がない。着実にやってのける、そのリーダーシップに憧れる。
ホント基本的な考え方だし、どの業界でも参考になると思う。部下の立場でも、上司の立場でも、もちろん経営者も。できる限り、こんな人になりたいと思えた本。
Posted by ブクログ
【気になった場所】
優れた経営のリーダーシップとは
→超えることなど想像できない壁に挑む意志を組織の中に生み、鼓舞すること
→勝てないゲームのルールを変え、こうすれば勝てるという戦略を示す
「お客様のため」を外すと、道を大きく誤る
小売業の機能
・モノを集め、作り仕入れる
・モノを売る
・店舗を出す
素人の意見を聞いて、先入観を無くす
体験という差別化
異質なものは、自分の知らないものをもたらす
権限を使いこなすのに時間がかかる
Posted by ブクログ
新浪社長の記録。セブンとの競争すらする気のない社員を奮い立たせながら、自らを覚悟を決めて改革していく様は清々しい。これまで「お客様」だったオーナー店長を幹部にしたてて共に共闘出来る仕組みや、オーナー店を客観的に評価するシステム作りは勉強になる。
セブンの真似で売上規模を追うのではなく、ローソンなりの戦略でセブンに勝つ姿勢を見せるというところが、これまでの上位のコンビニ競争にはなかったと言える。
Posted by ブクログ
P:295 抜き書き+感想:3252字 付箋数:12
(対ページ付箋割合:4.07%、付箋毎文字数:150)
★★★
・祈るような気持ちで眺める松田の目の前、店からわずか50メートルほどの場所で津波はようやく動きを止めた。安堵した松田が、その次に思ったのは、自らの財産のことでも将来への不安や絶望でもなかった。「とにかく店を開けよう」
電気も水も途絶えている。商品は棚から落下して散乱している。だが「それでも店は残った。営業できる」と松田は思った。
>>/> 考えたように生きなければ、人は生きたように考えるようになる。
・タンクローリーから直接給油することは法的に認められていない。ローリーで運んだ油をひとまず貯蔵施設に入れ、そこから給油する必要があった。だがローソンには当然ながらそうした貯蔵施設はない。
「油」「タンクローリー」「運転手」「貯蔵施設」。西口はこの四つの要素について、時と場所がうまく噛み合うように調整する必要があった。
>>/> こんな規制が。。知らなかった。
・2002年3月、新浪は社長就任含みの「顧問」としてローソンへ出向した。送り出した三菱商事社長・佐々木は、新浪にこう告げた。
「新浪君、『民意』を得ることが大切だ。実るほど頭を垂れる稲穂だよ。それと、改革はスピーディーにやることだ」
>>/> 改革のスピードは、あまり考えたことが無かったが、ふむ。
・新浪が給食会社で学んだのは「基礎」の重要性だ。その給食会社は年商およそ10億円程度。大手給食会社に規模では及ばない。どう戦うか。顧客満足度を上げるには、メニューを充実させればいい。メニューの数を増やすのもよし、和食から洋食、中華などジャンルを増やすのもよし。だが、その開発のためには「体力」が必要だ。年商10億円の同社が、大手給食会社に物量で挑んでも勝算は乏しいだろう。
どこかに経営資源を集中投下する必要がある。新浪は、まずは給食会社が提供するサービスの基礎である「ご飯」と「みそ汁」の改善に経営資源を注力する方針を固め、原料や調理方法を見直した。特別なメニューを作って、それがおいしかったとしても、「おいしい」と言われるのはそのメニューについてのみ。だが、ご飯とみそ汁はどの定食を頼んでも付いてくる。これらの品質を上げると「あの食堂はうまい」という評判につながった。
>>/> 戦略でも、提供しているものの基礎が大事。
・― 商品部の仕事のやり方で、何がまずかったんですか?
「お客様を見ていないということに尽きますね。いわゆるプロだと言っている連中がプロじゃないんですよ。ダイエー系だったので『For the customer(顧客のために)』というスローガンを掲げていたけど、全然できていなかった。『いつまでに新商品を出さなきゃいけない』と追われるだけで、起源に間に合わせることがプロの仕事だと思っている。本来、お客様を見て、徹底的に考え抜いていかなくちゃいけないのを怠っていたんです。それも、お客様が求めているものじゃなくて、粗利益が取れるものを店舗に流していた」
>>/> プロの基準と思っているKPIがお客様とずれている。とてもありがちな、下らないプロ意識。
・コンビニ業界は自らを「20~30代男性」の顧客に最適化することで成長してきた。その中で、周囲に高齢者しか住んでいないような田舎にぽつりと店を構えるなど、高効率の立地にドミナント展開できていなかったローソンは、つまり、立地だけ見れば、業界首位に比べて「20~30代男性」に特化しきれていなかったと言える。だが、これを反転させればどうだろう。コンビニを縛り続けてきた「20~30代男性」というセグメンテーションから、より自由な可能性、「多様」な可能性に開かれているとも言えるのだ。
>>/> 関東のベッドタウンに住んでいると意識できないけれど、コンビニは均一化を追求するしかないように見え、セブンイレブンがその王者であるように感じる。個々の店の多様化を一つのチェーン、フランチャイズで可能だと、狙っているとは、思わなかったなあ。
・新浪が加盟店オーナーに要求したのは、店舗運営におけるたった三つの「基礎」だけだった。ローソンでは「三つの徹底」と呼んだ。すなわち「マチのお客さまに喜んでいただけるお店・売り場づくり(個店主義)」「お店とマチをキレイにする」「心のこもった接客」。言いかえれば、品揃え・接客・清潔さの三点だ。マクドナルドなど外食産業でも「基礎」とされる「QSC(品質・サービス・清潔さ)」とも一致する。
>>/> 100点満点で、80点以上がA、70点台がB+、60点台がB-、36~59点がC、35点以下がF。古参社員や役員の意識では加盟店は顧客であったため、猛反対だったと言う。
・「全店舗を調査するのに毎年およそ30億円のコストをかけています。手間もかかっています。ただ、実はMSは余剰人員を活用する方策でもあったんです。社長に就任してから、意欲の下がった社員がやっている不採算の直営店をどんどん閉めました。当然、そこで働いていた社員たちは余剰になってしまう。」
>>/> ダイエーの経営不振を支えるために、株式上場する必要があった。そのため、出店スピードを無理に上げていて、そのつけを清算する必要があったそう。
・― 「MS(ミステリー・ショッパー)でCランクだが売り上げが大きい店」というものもありますね。
「ありますよ。ただ、『三つの徹底』ができていない店というのは、競合にぶつけられた時に弱いんです。実際、MSでCランクだが売り上げが大きい店というのは、どんどん競合に出店され潰されている。立地が良好なだけで商売をやっていれば、当然です。常に横に競合チェーンに来られることを大前提に、既存店を守っていかなくちゃいけない。MSの評価はそのバロメーターになります」
>>/> へえ。評価や結果が良くても基礎が出来ていない人(や店)は、そうか競合にやられるのか。
・「ひるぜん焼きそば」の売上分析。発売一週間で8万6719個売上。ponta会員の売り上げ比率が49.3%。30代男性が一番多く18.9%、女性全世代で34.9%。店舗の立地パターンでは「男性職場の立地」が最も多いが店舗数も多いので、一店あたり、一日当たりで計算し直すと、「女性職場の立地」だった。併売率ではカテゴリーで見るとチルド和洋菓子がトップで12%、おにぎり、フライドチキンと続く。単品だと「Lチキ」が15%弱と最も多い。ただ、そもそも良く買われる商品なので、「ひるぜん焼きそば」と同時購入される率の高い商品(リフト値という)は「直巻なんこつ入焼つくね」だった。
>>/> 従来のPOSでは、レジ打ちの際に年齢キーを押さないとレジが開かないようになっていて、大抵「12」(~12歳)、「19」(12~19歳)、「29」(20代)、「49」(30~40代)、「50」(50代以上)で店員がキーを押す。ポイントカードは更に詳細に顧客動向を掴み、個人への販促まで視野に入れた可能性を持っている。
・POSシステムと比べてポイントカードの仕組みが優位な点は「正確性」と「データの詳細さ」だけではない。それだの違いであれば、ポイントカードは「より正確なPOSレジ」にすぎないということになる。両者で決定的に違うのは、「リピーター」を補足できるかどうかどいう点だ。
ある20代の男性が牛乳を買い、翌週にまた牛乳を買ったとする。POSシステムからは「20代の男性による購買が2回あった」と見えるが、ポイントカードによる販売管理システムからは「ある顧客が一週間おきに牛乳を二回買った」と見える。この違いの意味は、品揃えを考えていく上では小さくない。
>>/> リピートが大きいものを補足することは、新商品だけ連打して新しいもので売り場を埋めるのとは違う顧客への訴求が可能になる。質が良くて何度も買われるものを残せる。また、リピートされ、コアなファンがいて販促が地味で売上が伸びていないものを押し上げることもできる。
・2010年の店舗パターン10類型。
A1徒歩(高齢者)、A2徒歩(単身者)、A3車で5分程度、B1男性職場、B2女性職場、B3事務所、C1高校、C2大学、D1立ち寄り、D2旅先。
>>/> 駅は無いんだな~。
Posted by ブクログ
新浪社長の著書、と思いきや、新浪氏を永年見てきた著者による書籍だった。
一点突破でおにぎりから改革を始めたのは、ローソンの保有する経営資源、特に社内外の人的リソースに着眼したことによる、というのは興味深い。何でもかんでもやるのではなく、できることを着実に実行に移すようにしているのは、以前の給食会社経営を経験したことによる。そうしながら、タコツボには任せず、バックアップをしながら仕事を任せ、社員の個の力を引き上げている。
POSデータでは個客が見えず、購入者の50%に近づいたPontaデータだけでやれそう、というのは時間をかけて戦略を実行してきた成果。確かに、アルバイト従業員による世代別入力では活用範囲も狭いだろう。Tポイントとの契約を解除したのも理解できる。
MOとの情報共有を重視し、メーリングリストを作ることなど、刮目。顧客ではなく、ビジネスパートナーと認めている証だと思う。コンビニと大括りせずに、セグメントしてそれぞれでトップになり、個性あるコンビニ事業を展開し、個々の店舗も光らせるという仕掛けが、セブンとの差別化につながる。
BPRもリストラや生産性向上という単純なものではなく、経営戦略に基づいて資源を成長領域にシフトするプロセスの一つというのも合理的。そうして、本社を小さくして、何をするのかが明確。
もっとも、新浪氏の声が途中で少なくなって、著者による客観的コメントが増えるのは残念だが、全体からすると致し方なしか。