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Posted by ブクログ 2021年04月12日
旗師(店舗を持たない骨董商)である主人公・宇佐見陶子が、競り市で魔鏡を手に入れたことから鏡を取り戻そうとする者からの接触を受けた後、贋作づくりという身に覚えのない汚名を着せられて、骨董業者の鑑札をはく奪されてしまう。自身に罠を仕掛けた相手を探し出そうとする中で陶子が魔鏡の謎に迫っていく内容です。同作...続きを読む者の方の作品の登場人物である蓮丈那智、越名集治も謎にかかわることになり、陶子が親友でカメラマンの硝子(しょうこ)も含めた彼らとともに敵に立ち向かうところが最後まで飽きませんでした。事件の内容や魔鏡を巡る謎は「狐闇」単体でも完結しているのですが、蓮丈那智シリーズの「双死神」(新潮文庫「凶笑面」収録)や「暁の密使」とつながっている話もあるため、それらの話にも非常に興味がわく内容でした。
Posted by ブクログ 2016年02月18日
おもしろかったー!最初から最後までドキドキハラハラ。
なにせ初っぱなから主人公・宇佐見陶子が、古物商の鑑札を取り上げられてどん底な雰囲気から始まります。
狐罠のラストからのギャップがすごいので、読むなら罠→闇の順番通りに、続けてがお勧め。
前作では話だけだった「凶面笑」の蓮丈那智、「孔雀狂想曲」の越...続きを読む名集治がキーパーソンとして登場します。お馴染みビアバー「香菜里屋」も。
(蓮丈那智シリーズももう一度読み返してみようかなぁ。
短編集は何故か2作とも文藝春秋なんですよね。
Posted by ブクログ 2015年03月21日
いろいろ順番が分からないww
次何を読めばいいのだろう。また邪馬台にもどればいいかなw
作品間のリンクが好きな私にしてみれば、こういうのはただただうれしい、おもしろい。
内容自体も自分にとって興味のあることばかりで、考え方の一つとして面白味がある。
Posted by ブクログ 2017年10月14日
「旗師」宇佐見陶子シリーズの2作目です。
初っ端から陶子さんピンチです。
騙されて、盗難にあって、事故に遭います。
極めつけに鑑札を剥奪されて満身創痍です。
文章が陶子さんの一人称なので、
感情移入して読む読者も同じ目に遭います。
これでもかと押し寄せる悪意に読んでいて苦しくなります。
巻末の解説...続きを読むにあるとおりサスペンス色がとても濃いです。
元を正せば陶子さんの言葉だったり行動だったりが原因なので、
個人的には自業自得の感もあって感情移入し難かったのですが。
用心しているようでコロッと騙されるあたり、
自分の目を過信し過ぎているような・・・。
蒐集家としての悪い面も出てますね。
前作同様、相変わらず突っ張った生き方をしてます。
旗師廃業に追い込まれて呆然とした時期を過ぎ、
真相を追い求めて行動を開始してからは、
事態がどんどん動くのでグイグイ引き込まれます。
今回一連の事件の発端は魔境で、
それにまつわる歴史の考察(推論?)などとても興味深かったです。
後半は一気読みでした。
ああ疲れた・・・。
このシリーズはこれで全部読んだことになるので寂しい気もしますが、
今回この作者の別シリーズの登場人物が出てくるところをみると、
そのシリーズを読めば陶子さんにまた会えるような気がします。
どうなんでしょうか。
Posted by ブクログ 2010年08月09日
事の起こりは競り市で青銅鏡を手に入れたこと。
しかしそれは盗品で、持ち主に返すことになるのだが、
それはただの青銅鏡ではなかった。
そして青銅鏡を盗んだとされる男が自殺し
競り市の主催者から買い取った絵画が消え
贋作を捌いているという汚名を着せられ鑑札を失う。
更に競り市の主催者が強盗に殺された。...続きを読む
確実に陶子を巻き込んで何かが動いている。
謎が謎を呼び、更に深まる謎。
そこに手を差し伸べ、共に戦ってくれたのは
硝子さんであり、蓮杖那智先生であり、雅蘭堂の越名であり、
そして癒し役で、香菜里屋の工藤も出てきます♪
北森オールスターズ勢ぞろいです!
魑魅魍魎の親玉級の命を掛けた化かしあい。
裏の裏をかき、先手の更に先手を取る。
手に汗握るサスペンスとは、このことですよ。
すっごく面白かったです。
本作を読むには「孔雀狂想曲」と「香菜里屋シリーズ」&
「蓮丈那智フィールドファイルシリーズ」のうち
1冊を読んでから入ったほうが、楽しさ倍増ですよ♪
Posted by ブクログ 2010年02月26日
★あらすじ★宇佐見陶子シリーズ第二弾。青銅鏡を競り落としたことから、陶子は飲酒運転による交通事故や贋作売買など様々な疑惑をかけられ、遂には鑑札を失ってしまう。自分を陥れた罠の正体を探るうちに辿りついた「税所コレクション」とは?陶子に協力する民俗学の専門家として、蓮丈那智も登場。
★感想★罠にかけられ...続きを読むて鑑札を失うという前作よりもハードな展開です。偶然に魔鏡を入手したことから、日本史の闇の部分にまで深入りしてしまう。陶子を陥れた者の正体が明らかになってからの展開がまた凄い。知略を尽くして立ち向かっても、相手は更に罠を仕掛けてくる。この辺の駆け引きはハラハラしっぱなしでした。最後まで気の抜けない作品です。
Posted by ブクログ 2009年10月04日
いや〜面白かった。
店舗をもたない古物商(旗師)の女性陶子が主人公。
競り市で手に入れた魔鏡で運命がかわる。
魔鏡に隠された謎。
明治初期の壮大な計画が、今、現在にも影響を与えているのが面白い。
何事にも屈せず真実を追究しようとする女性の強さが良い。
Posted by ブクログ 2009年10月04日
k_32)冬狐堂シリーズ長編の第二弾。おもしろかったです。続きが気になって、また夜更かし。休日だからいいんだけど。
前回読んだ「狐罠」もおもしろかったけど、こちらの方が好き。壮大な歴史の話と骨董を絡めて書いてあって、いろんな点で興味深い。日本史好きの方がどう思われるか、ちょっと興味があります。私は歴...続きを読む史には疎いので。北森さんは好きだなあ。別のシリーズも読んでみようっと。
Posted by ブクログ 2009年10月04日
『冬狐堂』シリーズ第2作。
骨董商『冬狐堂』こと宇佐見陶子の日常の歯車は、骨董市で競り落とした一枚の青銅鏡によって狂い始める。競り落としたはずのものと違う、手元に届いた鏡。その魅力。市に参加していた男の突然の自殺。「あれは間違いです。返してください。」と接近してくる怪しげな男たち。そして、陶子は骨董...続きを読む業者の鑑札を剥奪される罠へと陥れられて、、、。誰が、何のために。五里霧中の調査行は、やがて日本の歴史を紐解く道行となっていく。
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まず!この作品を読む前に、「凶笑面」を読むことをオススメします!
北森鴻さん、はまりましたね〜d(>_< )。本当におもしろいです。
古代からの天皇家の系譜だの、征韓論がどうの、と、あまりにも話しが壮大になりすぎて「おいおい、、、どう収束つけるんだよ、この話?(☆。☆)」と思っていたのですが、さすが落としどころはきちっとしていますね〜。ミステリーの筋としてはちょっと・・・という感じでしょうか。あと、前作の方が骨董業界の裏話的なところがおもしろかったかな。でも、主人公の「五里霧中」感はこの作品の方が良いですね。
蓮杖那智シリーズは、キレ者の主人公の危なげなさを楽しめるのですが、こちらのシリーズは陶子と胃の痛みを共有できる雰囲気です。どうなるんだろう?どうなっているんだろう??とハラハラしながら読めました。そして、「あれ??なんか聞いたことのあるような・・・??」と思っていたら・・・きましたよ!蓮杖那智シリーズとの絡みが!!おぉ〜、そうくるのかぁ!!って感じでした。お馴染みの三軒茶屋の香菜里屋のマスターも、那智も勢ぞろい。同じ作家さんの作品を連続して読むことの醍醐味を十分に感じさせてくれる内容です!
Posted by ブクログ 2016年09月15日
旗師宇佐見陶子の古美術ミステリ『狐罠』の次作。蓮丈那智フィールドファイルの『凶笑面』ミクニがあそこでああなったやつはコレやったんやなぁ、としみじみつながっています。八咫烏魔境、贋作三角縁神獣鏡を中心にかなり大風呂敷でおもしろかったです。いくつかひっかかるのがなぜ村山槐多にしたんかとか、悪党のアルコー...続きを読むル過剰摂取させて車にのせて事故をおこさせる手口ばっかりで、確かにものすごく手軽で現実味があるが、ワンパターンすぎるとか、あと猫のガスパールが魔猫すぎるとか(笑)。とにかく、ミクニはちらカメオですが那智、雅蘭堂やその他北森キャラがたくさんでてきてかなりアベンジャーズみたいな(笑)感じ。
おもろかったです。もっそい三角縁神獣鏡が作りたくなってきました(贋作ではなくて工作です)。
Posted by ブクログ 2016年04月11日
冬狐堂シリーズの長編。
北森作品のオールスター登場でファンには堪らないのですが、ストーリーの結末があまりに壮大過ぎて評価に困る。
ただ、作品に出てくる史実や史跡などは調べたところでは実存するものばかりなので、事実を組み合わせてこのレベルのフィクションに仕上げた筆力には脱帽です。
Posted by ブクログ 2012年07月14日
4+
狐と狸…と虎と狼と鴉と猫とあと何かいろんなものの化かし合いと助け合い。北森ファンにとってはある種の東映まんが祭り、オールライダー大集合。「双死神」との連携もお見事。
Posted by ブクログ 2012年02月07日
解説:野間 美由紀
一気に読めるミステリー。旗師(鑑定する人? 骨董の売買をする人?)がチベットとの同盟を結ぶために明治政府が偽造したという天皇家の銅鏡を買ってしまい、その口封じ為に酷い目に合う話。ストーリや着眼点面白いのだが、何か足りない感じがする。惜しい!という感じ。そこが北森の他の作品を読ん...続きを読むでみたくさせる。
Posted by ブクログ 2011年10月03日
古美術や民俗学のペダントリィも面白いけど 歴史ミステリーの骨格があるのが僕のテイストに合う。 しかもその真相がとんでもないホラ話だからたまらん(なんで古代の青銅鏡の謎が征韓論の真相に行き着くんだ!?) 新本格なんてとっくに興味を失ってるけど、 北森鴻だけはいい! もっと読むぞ。
Posted by ブクログ 2017年08月15日
『狐罠』に続く冬狐堂シリーズ。今度は長編です。
冬狐堂・宇佐美陶子が手に入れた銅鏡は果たして本当に三角縁神獣鏡なのか。
贋作者の汚名を着せられた陶子に雪辱のチャンスはあるのか。
古美術だけでなく古代史ミステリーも盛り込んで更に蘊蓄満載の傑作長編です。
Posted by ブクログ 2011年06月30日
冬狐堂・宇佐見陶子シリーズ第2弾
魔鏡を競り市で手に入れたことで話が始まる。
市に参加していた男が電車に飛び込んだのを皮切りに周囲で命を落とす者が続出。
陶子は絵画の贋作作りの汚名を着せられ、骨董業者の鑑札を剥奪されてしまう。
単行本で500ページを超える長さだが、ストーリーの展開、文章の巧みさ...続きを読むで一気に読んでしまう。
蓮杖那智シリーズ「凶笑面」の「双死神」とリンクしており、且つ
各シリーズの主要な人物が一堂に会する豪華な内容である。
Posted by ブクログ 2011年03月27日
狐罠の続編。
前作を読んで雰囲気に慣れたせいか、物語りに入り込むことが出来た。こうなると勢いで読めるので楽しい。
やはり会話の部分が多く感じられた。登場する新たなキャラクターがそれぞれに魅力的だ。ガスパールと蓮丈那智が気に入った。
昔の出来事は連綿と現代まで続いて事件を起こす、という考え方は高田崇史...続きを読むのQEDを思い起こさせた。タタラやデイタラボッチの話はQEDの方が詳しい。
個人的には市のシーンが好きなので、今回少なくて残念だった。
Posted by ブクログ 2009年10月07日
市で競り落とした二つの青銅鏡。冬孤堂の旗師・宇佐見陶子は、その青銅鏡を手に入れてから、予期せぬ出来事が・・・。
競り落とした青銅鏡の一つがすり変えられてた。そのすり変わった青銅鏡は、陶子を魅了したのだが、後日その物を引き取りに来た。事情をしり返したのだが・・・。
市に参加して競り合った男の死。青...続きを読む銅鏡を市に出した骨董業者は、行方知れずに・・。その業者は、帰って来て陶子に絵画を売ったのだが、その絵画を元に陶子は、罠にはまる。陶子は、贋作作りの汚名を着せられ骨董業者の鑑札を剥奪されてしまう。売りつけた業者も死んでしまう。罠を仕掛けたのは誰か?満身創痍の陶子は、仲間の力を得て捜査をする。この真相は、どこにあるのか?女旗師のたどり着いた真相は?
てな感じで進む骨董世界のミステリーです。読まれた人は、多いのでしょうか?ま〜ぼちぼち面白い作品です。個人的に物語に入りきれなかったからでしょうか?
Posted by ブクログ 2022年05月11日
前作に続いて贋作と騙し合い、複雑な歴史背景を上手く絡めてくる点も良。
50前で亡くなっているのが残念だが、続編や周辺作も読んでみよう。
Posted by ブクログ 2012年02月14日
明治政府誕生後、西郷が征韓論を唱え軍を大陸へと進めようとする。大久保、木戸などに反対されて西郷は下野するのだが、彼が夢見たことは大陸に南北朝時代に担ぎ上げられ、衰退した南朝方天皇家を国主とする国家を打ち立てることだった。天皇家に代々伝わる三種の神器、八咫鏡を巡る真実を暴こうとする骨董商に、その秘密...続きを読むを守ってきた一族が罠を仕掛ける。
チンギスハーン源義経説が真剣に語られた時代のお伽噺として一笑してしまう。時代小説と骨董好きな人には受けるのではないだろうか、わたしも意外にこの手の話が好きらしい(笑
Posted by ブクログ 2012年04月23日
冬狐堂シリーズ。
別シリーズの蓮丈那智も出てきたりする盛りだくさんな話。
もともと骨董業界を舞台にしたシリーズだが・・
狐闇は随分広大なスケールの話になっています・・・
Posted by ブクログ 2009年10月07日
旗師・冬狐堂の長編第2弾。
相変わらず、骨董の世界はよく分からないけど、今回は第1作目に比べ、骨董業界の裏事情+ミステリー要素もたっぷりで、十分に楽しませていただきました。
主人公の陶子が、決して特別でなく、普通の女性であることにまた共感。
このシリーズは、他に短編が2作出ているようなので、これまた...続きを読む楽しみ♪
Posted by ブクログ 2009年10月04日
冬狐堂シリーズ。
様々な出版社から冬狐堂シリーズが発行されているため、何冊目か確認はしていない。
古美術の世界だけではなく、盗掘に端を発する歴史の裏側にも迫る作品。
扱われている時代が特に興味のある時代ではなかったため、歴史について割かれているページを読むのが辛かった。
日本史好きなら心の底から楽し...続きを読むめると思われる。
北森鴻の他作品とのリンクも楽しめる。