【感想・ネタバレ】漢方読みの漢方知らず : 西洋医が見た中国の伝統薬のレビュー

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Posted by ブクログ

著者は西洋医学を修めた医者。
漢方以前に、薬は人体にとって異物であり、量を誤れば毒であるから、必要以上の投薬は慎むべしという考えを持った人のようだ。
漢方薬への態度は明快極まりない。
現在、薬で治る病は西洋薬(化学的に合成された薬)で全て対応ができる。
わざわざ漢方を使う必要はない、と。

そういう立場から漢方ブームを見ると、憂慮すべきことが多いのだという。
まず、漢方を正しく処方できる医者が日本には(そして中国にも)おらず、養成する制度も整っていない制度の問題を指摘する。
そして、漢方薬は治験も経ていないものが多く、危険でもあると。
さらに、漢方の生薬には、複数の薬効成分が含まれているので、コントロールが難しいということもあるようだ。

漢方薬は即効性はないけれど、じんわりと体質改善ができるとか、副作用がないというイメージは、わたしも持っていた。
そんな状態で中国になんぞ行ったら、それこそ「漢方薬商法」にひっかかってしまうところだったかもしれない。
正しい知識が必要だということを感じた。

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2012年08月17日

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