感情タグBEST3
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非常に胸が熱くなった。どの話も好みだが、やはり主題である「もう卵は殺さない」は凄かった。
主人公同士の会話はとても斬新で心を抉られる。私が中学生の頃に描いていた下手くそな中二病漫画も、きっと手を加えて誰かに読まれることを望んでいるのかもしれない。そんな考えを抱かざるをえなかった。私が過去に描いた漫画に対して、いかに主観的かつ一面観に捉えてたか、ひどく痛感した。でもそんなことは私だけでなく、他にも沢山のかたが思っているだろう。駄作だと決めつけて、捨てないであげて。自分にも卵にも少し優しくなれる話。
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4つの漫画。男の子にあれこれと仕掛けをする女の子、二人の女子の高慢さのぶつかり合い、正直なことしか言えない男の子。
そして、物語そのものを主役にした表題作。どれも、登場人物たちの人となりがよく見え、葛藤があり、ドラマがある物語だった。
いちばん始めの「きょうはなんの日」にある独特の軽やかな画面がいいなと感じる。
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一話々々の完成度が異常じゃないか……?短編集としてはほぼ満点だと思う
この人の作品はすごく綺麗でキラキラしてるように見せかけて、気付くとグサッ!っと刺されているようなイメージ。ほとんどの話がかなりエグいというか悲しい話なんだけど、最後の最後でほんの少しだけ救いがある。ほんの少しだけ救われる。そんな余韻のある実に良い終わり方をしている。それを一話完結の短編でこなしてしまうからすごい
「きょうはなんの日」
辛いね。それこそ主人公にはなれなかった女の子の話。でもどこにでもある話
「茉莉花にくちなし」
結局、結局みんな自分の本当の気持ちを伝えることはできなかった。広樹の本当の気持ちを知った茉莉花も、もう生きて広樹に会うことはできない。茉莉花はもう、支子に謝ることはできない。生きている人は、死んでしまった人を受け入れなければならない。でもそれでも少しの救いはあったのだと、そう思える終わり方だった
「亘理くんとふれたなら」
珍しく少女漫画らしい作品。主人公も前向きで、良い子って感じ。それでも全てがうまくはいかないってのがこの人の作品の好きなところかな
「もう卵は殺さない」
表題作。そ、そうきたか……!!なんちゅう可哀想な話だろう。可哀想じゃないか。うん、もう殺さないで
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表紙と題名が素敵だったので購入。ハッピーエンドというより、切ない話が多い。
私は『茉莉花にくちなし』が好き。地味で友達がいない『変わりたい』支子(つかこ)に、可愛くて勉強もできた『生きたい』茉莉花が憑依する話。非現実的だけど、少女たちの妬みや悲痛が詰まっている。最後には支子に成長してほしいと思える。
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表紙買いでした。でも個人的に当たりの作品でした。
少女漫画の中でもひときわ透明感のある絵を描く人だなあ~、と思い表紙を見て手を取り中身の絵も好みな雰囲気でした。
最後のお話は趣味にせよ、絵や小説や音楽や何らかの形で創作活動をしている人には誰しも思うところがあるんじゃないか、と衝撃を受けました。
あと美少年がほんとうに美少年で目の保養でした。わたしは亘理くんが好きです。
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表紙の透明さとタイトルに惹かれて購入しました
主人公斡旋のお話が好きです、今までに見たこと無い感じの内容でした
久しぶりに少女マンガ買いました
偏見を言うと『受けやすい絵』ですが、話もしっかりつまってて(ショートストーリーたるアレですが)面白かったです
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表題作を含め、計4作の短編が収録されている。新参者の幽霊が、元クラスメイトに憑依したり離れたりしながら、最後は百合っぽく終わる話とか、「主人公斡旋所」に登録されてから10年以上お呼びのかからない「主人公」が、自分の存在意義を問いかける話とか、相変わらず繊細で一癖ある作品ばかり。香魚子さんは、短編を描かせると個性が存分に発揮されるけど、長編になると自力で話を構成し続けることが困難なタイプの漫画家だと思う(分かりやすい例で言うと、藤崎竜タイプ)。なので、別冊マーガレットで始まった新連載「魔法使いの心友」(原作:柚木麻子)には、すごく期待している。「伯爵と妖精」のコミック版も良かったしね。
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香魚子さんの、繊細で綺麗な絵がすき~v(´ヮ`〃)
本巻は短編集です。
どのお話も凝ってて面白いけど、なかでもオススメは…
「茉莉花にくちなし」
茉莉花みたいな子が現実にいたら、羨望と嫉妬の的だけど( ̄ω ̄;)”
あくまでマンガで読む分には、堂々としてて自信がある女の子って、わりと好きかも♪
茉莉花と支子という、タイプ正反対な女子の友情モノっていうのが良かった☆
表題作「もう卵は殺さない」は、作家さんの苦悩が少し窺えた作品でした*
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雰囲気に惹かれて表紙買い。
表題作は作者さんの創作物への想いが不思議ワールドで描かれていて、優しい気持ちになった。
自分が生み出したものは、どんなものだったとしても見捨てずに可愛がってあげられたら、それはとっても素敵なこと。
四編の中で茉莉花にくちなしがいちばん好き。
お互いに無いものねだりで傷つけ合った二人が、最後にちゃんと相手を思ってあるべきところに戻る。
ちょっと切ないけど前を向いて歩いていく姿が見えた気がした。
Posted by ブクログ
少し前にどこかでレビューを読んで面白そうだと思って購入したものの、最初の話の数頁を読んで一旦挫折し、積読化していたものをなんとなく手に取ってみた。
この作者の作品はこれが初めてだったが、うん、悪くなかった。評価的には、3プラスくらい。
表題作はひねりが効いてる感じの設定で面白い趣向だと思った。あとは幽霊ちゃんの話がいいかな。
なんだか久しぶりにまっとうな?少女漫画を読んだ気がする。
Posted by ブクログ
短編集。
凝った設定の上でキャラの心情を濃く描いたスタイルでいいんだけど、
その割には締めがいまひとつなのであまり気持ちよくはない。
良いんだけどもうちょっとって感じ。
『もう卵は殺さない』の途中までは良かった。