【感想・ネタバレ】母を許せない娘、娘を愛せない母のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

この本は娘と母親の11ケースが

カウンセリングの様子を交えながら 物語として載っています

一読して感じたコト

「自分が明らかに虐待されていたと認識している方」より

何か分からないけど苦しい とか 
今 母親になって娘との関係 付き合い方が分からない

そんな方向きかなぁ、という印象を受けました



現在 もう母親とは疎遠になった、縁を切っている 

自分の人生を第一に考えているという方であれば
いいのかもしれないけど

・・・逆に言えば 

今【母に変わってほしい、今までの想いを分かってほしい 
私を認めて欲しい】という想いが
強い方は この本を読むことで 悲しくなるかもしれない、
あるいはうちの母も分かってくれるかも、と
期待しすぎて分かってくれなかった時の落胆が大きくなるかもです



何故かと言えば 自分から母を切り捨てて 己の道を歩み出した方以外 

母親も変わって娘の苦しみに気づいた・・・という事例ばかりだから

しかし よくよく本を読んでみるとわかるのですが 
変わった母親は 自らカウンセリングを受けに来て
娘の問題としてではなく
(最初は問題あるのは娘だという方もいるのですが) 

「己自身を見つめる作業 ~自分が子どもだった時の傷~も含め」をしているのです 



うーん 

子供のために、と言いながら過干渉とか

自分の思う通りのお人形(良い子)にしてしまう、とか 

娘なんて嫌い、と言う母親(嫌いと言えるのもある意味愛着があるからで・・・) 

虐待しているのを認識しているけど認めない親(・・・のエリア層といえばいいのかな)とは 違う微妙なライン 

もしかして私が間違っているかも、って見たくない部分を受け入れる

自己洞察出来る、変わる余地がある層なんだよなーって思いました



またカウンセラーも 対話の中で 
娘という立場の人にも母親という立場の人にも 
その方に合わせて ムリをせず 言葉にできるまで待ったり 
共感しつつ 自己肯定感を育てていくような行動を促したり、
あるいは リフレ―ミング(見方や枠組みを変える)したりしているのです 

だからこそ うちは認めない親だ、と分かっている人や
どんなにこちらが望んでも本人が変わろうと思った時じゃないと
変わらないよなーと思える人はいいけど 

物語にだけ囚われて読むと 変わるかもと期待しすぎている方には 
幻想を抱いてしまい キツイかもしれないです 

何が辛いんだろう、と客観的にみたい人には母娘間の心理連鎖パターン2つの組み合わせ 4つの類型や

関係性のチェックリストは 参考になると思いました

うちは明らかな虐待じゃないんだよぉ、
でも良い子をやっていて苦しいという人はヒントになるかもしれないです 

今カウンセリングなどに通っている方は 他の方のケースを読むことで
参考になるかもしれません

しかし 自分の問題を解決するには 一人ではむずかしいかな、と
この本を読んで思いました

ひとりだとどうしても 自分の枠で考えてしまうから

多面的 俯瞰的な目線を持つといいかも
・・・それで動いたケースもたくさん載っていたので

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2013年10月24日

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