感情タグBEST3
Posted by ブクログ
スイートな恋愛ものと見せて、実はズキリと鋭い痛みを内包しているストーリー。そういえば同じく香林セージｾﾝｾのイラストだった「二次元恋愛」、「三次元恋愛」も、ただの胸キュンではなく切ないものがあったのを思い出しました。
そのことをすっかり忘れ、胸キュン！と思い込んで読み始めて、思わず涙。またしてもｾﾝｾにやられてしまいました。
クッキングスクール講師の周は尽くし型の受で、過去の恋愛はいつも好きな男の世話を焼くうち段々相手から便利な存在扱いされ、ダメになってしまうことばかり。
そのせいで、スクールの生徒の年下イケメン夏川にひと目惚れしても臆病になって、好きで好きでたまらないのに必死で想いをセーブして、悶々としてしまいます。ノンケの年下男を好きになってしまった周の葛藤が、すごく伝わってきました。
一方の夏川は、最初の印象では周のことをただ先生として好きなのか、恋愛対象として好きなのか、なかなか分かりにくいところがあって、それが逆に興味をあおるポイントにもなっています。
夏川がなぜ周に惹かれたのかというのは、周ばかりではなく読者にとってもとても気になるんですが、夏川が言わなかったある事実も大きな要因だった気がします。周の尽くす気持ちが、ここでは良い方向に作用したように感じました。
その後、事実を知った周の苦悩には、いろいろ考えさせられました。これは深かったです。周が相手の幸せを考えすぎて、自分ではダメだと思い込む気持ちにはほんとに切なくなりました。
でも、夏川によかれと思って一芝居うった場面の智成の言葉で、大事なことに気付けてよかったです。ノンケの方が絶対幸せとか、ゲイは不幸だとか決めつけてる、と周に忠告するんです。智成、思ったよりイイ人でした。
周が前向きに頑張ろうとして、ほっとしました。彼なら絶対夏川を幸せにできると思うし、周も夏川にならずっと大事にされると思えるエンディングに安堵。
重みのある話で、読みごたえがありました。
Posted by ブクログ
クッキングスクールで講師を務める牧野周の教室に、珍しく男性の生徒が入学。
料理を真摯に学ぶ爽やかで端正な夏川光司に一目で恋をしてしまう周は…。
甘いかと思いきや周もだけれども夏川の秘密の重さが辛かった。
男運に恵まれなかった周。
ようやく夏川と上手く行きそうかと思えた矢先に知った秘密。
それで身を引こうとした周に厳しいけど良い意見を言ってくれた友人の兄(この人なんか気になりました)にハッとさせられて決意出来て良かった。
夏川の「淋しくて人恋しい」
が
「好きで一緒に」
にハッキリと変わる日が早く来る事を願います。
隣のおばさんのお節介が
隣のおばさんのお節介が余計な喧嘩と別れ招いたし、
ちょっとイライラしました。
折角上手く行っているんだから、幸せは自分でと思いだしてくれてよかったわ。
Posted by ブクログ
シリアスなイメージがあった犬飼さんですが、今回はほのぼのした話。
料理教室の生徒×講師
受けが見かけ（挿絵のイメージだけど）によらず積極的でびっくりした。かなりエロイです。
Posted by ブクログ
文章力はさすがの作家先生。料理教室の内情や、人間関係などは、よく描かれている。ただ、主人公の受けの性格が、短気というか短絡的で、感情移入出来なかった。勝手に思い込んで、そんなに暴走しなくても、といいたい。攻めも以外と冷めてるのかなぁ。元カレの登場もご都合主義な感じで、この元カレに語らせる事なく、受けの心情をもっと丁寧に書いて欲しかった。
へ平和だぁ(笑)
犬飼さんと言えば妖しい毒々し気なお話がほぼなので(それが堪らんのですが)本作読むのはちょっとチャレンジでした。全く持って平和ボケたほのぼの甘々ストーリー、思ったより面白かった。周の普段しっかり者だけどベッドでは積極的ってギャップがいいですね。夏川がめっちゃいい男、ストイックそうで絶倫とか萌えるわ〜、なんだけど押し出しが弱くてちょっと物足りなかったかな(←犬飼さん品質で)。エロさもしっかりで安心して幸せ気分に浸れるお話です(笑)。
