【感想・ネタバレ】劇団四季メソッド「美しい日本語の話し方」のレビュー

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Posted by ブクログ

ずいぶん昔に劇団四季の演劇を初めて見た時、言葉がとても聞き取りやすいことに感動した。

最近同じような衝撃に近い感動を感じたのは、「昼メシ旅」という番組で、戦場カメラマンでおなじみの渡部陽一さんのナレーターを聞いたときだった。また渡部さんが突撃取材をされているときも、バラエティーで独特な話し方をしている時とはまた違う話し方で、突出して言葉が聞き取りやすいことに気づいたときも強い衝撃を受けた。

話し方。口の作り方、発声の仕方、音の区切り方など、確かにきちんとした教育を受けた記憶がなくて、知りたいなと思っていた時にこの本と出会った。

美しい日本語を話せないことで、伝えたつもりで伝わってなかったり、聞き取れないことでつまらぬ誤解を持ってしまったり、損していることは自覚してきた以上に多いだろうなと感じる。

日本語を使う以上は上手に使える方がより、豊かに過ごせ、良いと思うので、子どもたちと美しい日本語の話し方を身につけたいと思った。

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2017年02月09日

Posted by ブクログ

劇団四季独自の発声法について、とてもわかりやすく解説されていました。四季の役者さんはこのような基本訓練を毎日欠かさずに続けるということで、読んでいるだけで圧倒されてしまいます。
著者の日本語に対する想いが溢れていて、自分も話す言葉を大事にしていきたいと思いました。
最終章では四季の歴史にも触れられていて、そこだけでも読み応えがあります。

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2020年03月27日

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僕は演劇をごくわずかだけ齧ったこともあるのですが、滑舌がよくありません。これ読んだら滑舌良くなるかなあ、などと思いましたが、滑舌を良くするのではなく、一音一音を分離する、というやり方で、なんだかうまく話せるような気になった、気もします。本書は、何故「話し方」か、というパートと、実際の話し方、というより発声法、そして劇団四季の歴史と、いろいろ盛り込まれています。この様々な盛りをすべて平らげたい、という人が読者にどれだけ要るかわかりませんが、僕は実際の発声法は割とスルーして、「話し方」への考え方の本、として受け止めました。四季の歴史は、言葉に対する真摯な研究と、それに対する見当違いな批評との戦いだった、と。劇団四季についてあれこれやりだすならページは足りるまい。その時々の話し方について、多層的な精神状態を持てない人が増えている、という警句は気に入りました。
アップダウンがが混ざった、そういう意味では面白い本なのでした。

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2013年12月05日

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日本語を話す時に母音を明確に発音することの重要性が認識できた.自分の意見を伝える時のしゃべり方は、重要だが、確かに学校で日本語の話し方は習っていない.英語のしゃべり方も我々の時代にはほとんど教わっていない.著者の演劇に対する考え方は共感できる.

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2013年11月16日

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「話し方」というタイトルではありますが、
どちらかというと話し方の内容よりも
「話す」「声・ことばを出す」上での身体の使い方や
ことばへのアプローチの仕方などに重点が置かれた感じで、
テクニカルな要素が多いように感じました。

でも、身体の使い方から気をつけると
取っつきやすく効果が実感しやすそうですし、
気軽に手にとって、試してみるのにいいと思います。

本の半分はこのメソッドを生みだすもとになった
劇団四季の歴史について語られているので、
ハウツー本と捉えると物足りない感もあるでしょうが、
このメソッドが生まれた経緯、
そしてメソッドへの熱意や自信がしっかり伝わってきて、
とても「厚み」を感じる一冊でした。

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2013年10月23日

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「日本語を美しく話してみたい」と、アナウンサーでも劇団員でもない私がふと思って購入した本。具体的なメソッドが書いてあり、なかなか興味深かったが、正直、かなり訓練が必要だなと思ってしまった。しかし、まずは『母音』を意識するだけでも、効果がありそうだ。

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2013年10月11日

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ことばを伝える話し方のメソッド。

・母音をはっきり発音する
・母音が連続したときは響きを変える
・のどはあくびをした時のように、開く

これに加え、腹式呼吸で息を安定させ、背筋・腹筋を支えに声を体で共鳴させる。

フレージングは、イメージの連続の有無で区切る。
これは台詞の分析が必要。
お芝居や朗読のように、事前に話す原稿がある場合ならやりやすいのかな?

といった実用的(自分に身に付けられるかは至って疑問)なお話が前半。
後半は浅利さんの半生が語られていた。
わたしは今まであまり知らなかったので、これはこれで面白かったが。
新劇憎し、といった感じが伝わってきて、そういう時代の人なんだなあ、と思った。

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2020年07月18日

Posted by ブクログ

「劇団四季流の発声のしかた」を主題として書かれているが、発声や発音の方法には別に興味がなかったので、四季の歴史や浅利さんの哲学について楽しく読んだ。
印象的だったのは、演劇は文学を立体化させたものという価値観。感情は観客にこそ宿るべきもので、役者はあくまでも聞き取りやすい日本語を話すことが大前提。役者が感情を高ぶらせる必要はない。
なるほど、セリフを役者による主観的なものではなく、文字というニュートラルで客観的なものとしてとらえてるんだな〜。作品を大切にする四季らしいなぁと思った。

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2016年06月16日

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若者たちの世界には二極化があり、貧富の差ではなくコミュニケーションの差。
おかしな日本語も使って楽しんだらいいでしょう。しかし、それは「出る所に出たら正しい日本語が話せる」前提があってのことです。

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2014年07月04日

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母音法の本。子音ごとに母音が必ず挟まる言語も珍しいのかも。
子供に本を音読する時に意識してみようっと。

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2013年11月16日

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 以前から、劇団四季の台詞回しには特徴があると感じていたのですが、その秘密が分かりました。

 母音法。一音一音を分離し等間隔に並べ、言葉から母音だけを取り出し練習する。例えば、「はじめまして」なら、「アイエアイエ」という具合です。なるほど。そう思って劇団四季の舞台を見直してみると、俳優さんたちはそうやって発音しているようにも見えます。

 ほかにも呼吸法とフレージング法がありますが、こちらは多分、舞台を見ているだけでは気付かないと思います。でも、この本を読めば、それが俳優にとっていかに大切かが分かります。そして、母音法と合わせて、俳優ではない私たちにとっても、普段のコミュニケーションにおいて役に立つようです。

 私たちが普段何気なく話している日本語、時にはちょっと演劇的な視点から、分析的に見直してみると、新しい発見があるかも知れません。

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2013年09月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

【内容】 なぜ劇団四季のセリフは美しく聞き取りやすいのか―。秘密は、創立60年の歴史が生んだ独自の「母音法」「呼吸法」「フレージング法」というメソッドにある。言葉が明瞭に伝わることで、第一印象がよくなる。そして健康法としても使える画期的な方法を初公開。 (「BOOK」データベースより)

【感想】 劇団四季のミュージカルが好きでよく観る。その演技の発声メソッド「母音法」「呼吸法」「フレージング法」を紹介して、「美しい日本語の話し方」をビジネスや対人関係でも生かそうとする一冊。「セリフが美しくて、聞き取りやすい」劇団四季のメソッドは、演劇をしているものとしては参考になる。
 ただ、それ以上に、劇団四季の歴史を語る章が一番興味深かった。筆者の「言葉」に対する強いこだわり、探求の積み重ねが感じられる。また、舞台をとおして、成し遂げてきた想いが伝わってくる。劇団四季が、これだけ多くの感動を生み出してきた歴史を感じた。

・作品を通して伝えたいことは「人生は生きるに値する」ということ。そのための中核は「言葉」(P129)
・食える劇団にするために「観客がチケットを買ってくれること。その価値のある舞台を作ること」(P141)
・演劇は常に、その時代に生きる観客と共にある。文学や絵画などは、存在そのものが時を越え、百年先でも感動を享受することができるが演劇はできない。同時代性が問われる芸術。観客がいなければ、それは演劇として成立しない。観客の心に届かなければ意味がない。(P142)
・文化の東京一極集中を是正する。全国各地に演劇の喜びを伝えること。(P156)
・「セリフの中にあるイメージや観念の流れを読み込み、その変化する部分を折り、折ったフレーズをどう語るかを考える技術=フレージング法」(P105)

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2013年09月14日

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