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江戸時代から平成の世まで、歌舞伎の家、血、藝を巡ったハードな人間模様が描かれていました。現役で活躍されている歌舞伎役者の方々の名前が持つ重さを感じます。中村福助さんの歌右衛門襲名が本当に大変なことだということが分かりました。
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まだ歌舞伎を「鳴神(中村橋之助)」、義経千本桜の三段目「鮨屋の段(片岡仁左衛門)」しか劇場で観ていません。でも本書の内容はとても面白く読めました。簡単な家系図付きで読んでいくと「あ〜、こういう家の、血、藝のつながりがあるんだな〜」と分かってきます。歌舞伎を観ていない人でも、ぐいぐい読ませていく本かと。知っている人が読めば、なお読ませる本かな。
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縦横斜め前後左右に複雑に絡み合った歌舞伎界の名家の興亡の歴史が楽しめる。藝の話はないが、その代わり超大河ドラマをみているような感じである。
「えっ、あの人とこの人がそういう関係だったの?!」といった話がある一方で、ドロドロとした下世話な話はない。あくまで通史といった感じか。
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色々と賛否両論あるようですが、個人的には、今活躍されている役者さんの関係図や、それぞれの名前の意味するところがよくわかって、とても勉強になりました。
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歌舞伎界のあれこれ総ざらい。音羽屋、鳴駒屋などのいわれから襲名に纏わるあれこれ、なかなかに読み応えのある本。かなりいろんな事が分かる読み応えのある本。
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歌舞伎の名家の血筋と藝が明治以降どのように継承されてきたかを描いている。血筋、藝と人気も大事だが、その家が栄えるためには、政治力も必要だとの指摘には驚いた。明治以前は養子を取るのが当たり前だったが、明治以降は、男系の男子による血統が重視されるようになったとは、意外である。血筋、藝、人気を兼ね備えていた勘三郎の死がいかに大きな衝撃だったかも良く理解できた。
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歌舞伎に興味を持つようになって最初の疑問が家系だった私には、この上なく魅力的な一冊だった。
思うこと、感じることはたくさんあるが、新米歌舞伎ファンとしては、家を継いだ役者さんも、血を受け継いでる役者さんも、藝を引き継いでいる役者さんもそれぞれ輝いて、もっと歌舞伎が盛り上がれば良いな、と。
この本が出た後に、三津五郎が入院したり、福助が歌右衛門を襲名することになったり、変化がどんどんあるので、新しい動きについても、いつか本が出ることを期待している。
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明治~現在までの歌舞伎役者の権力闘争についての歴史の本。登場人物が多すぎて、同じ人でも名前が変わるし、しかも襲名するから同じ名前の人ばっかり出てくるしで、昨日読んだ箇所をまた読まないと前に進めない難しさはありましたが、よくまあこの膨大で複雑な物語を一冊にまとめてくれたと思います。新書にしてはさすがに厚い。
省略なしの大家系図でも付録についていたら良かったけれど、お手軽な新書形式であることも本としての魅力のひとつなので、多くは望むまい。むしろ、大家系図を作る作業を自分でやったらすごく勉強になりそうだ(何の勉強だ…)。
つい今年、なんの知識もなしに出会った歌舞伎でわーっと好きになったにわかファンの私。「荒事と和事」とか「だんまり」とか「大向こう」とか、観賞の上での基礎知識を貪り食うように取り込む季節を経て、次は演じる人々の背景が気になってきたお年頃。市川団十郎ってどうも権威があるらしいけどどういうこと?とか、どうして松本幸四郎の息子が市川染五郎なの?とか、同じ市川や中村でも人気や偉さ(?)にずいぶん差があるようだが何か決まりがあるのか?とか、松竹って何様?とか。そんな今の私にうってつけの本でした。2013年8月出版という同時代感も良かった。(福助の歌右衛門襲名は、筆者は予期していなかったけどね!)
筆者の中川右介さん、歌舞伎の他にもいろんな文科系分野の著書があり、面白そう。