感情タグBEST3
すげぇ面白い。
青春ってのは、若いってのはこういうことなんだなって思わされた。
調べたら作者はロックミュージッシャンなのか。
通りで描写が上手いわけだ。
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初大槻ケンヂ。バンドは聞いたことないなと思ったらさよなら絶望先生のOPのひとだった。そして小説も勢いがあって軽く爽やかでとても良かった。テンポ良く進み、アニメのように、メンバー彼らの若さとロックへの熱情溢れる会話、舞台袖、観客との掛け合い、表情、バンドの活気、怒り、動揺、一コマ一コマが目に浮かぶ。ロックをやってた人ならでは、「ノッてるとき」と「ノッてないとき」ライブの雰囲気がすごくいい。
p98
「ないの!?ファックのいろはがわかってないコだねぇ。顔わかんなきゃ怖くて連絡できないよねぇ。どんなブサイクでもプリクラならそれなりに写るのにさ。ツメ甘いよこのコ」
この言葉だけで町子がどんなろくでもないおっかけライフを送って来たのかわかろうというものだ。
p108
もうアイコンタクトはいらなかった。
耕助の意図を言葉なく察知したバンとザジが合わせた。アカペラが終わり、カウント、野原が一斉に音を重ねた。つきはなすように疾走。引っぱり込むように全力。客たちを音の手のひらに乗せてみせた。
p118
お見事っ。よもや名古屋のライブハウス楽屋でマッチョ・ドラゴン藤波辰爾の必殺技が見られるとは。いつの間にか耕助以外全てのバンドマンが立ち上がっていた。町子に対しておしみない拍手を送り始めた。
Posted by ブクログ
大槻ケンヂの本は例外なく傑作だ。
・・・が、しかし、この本は「傑作」ではなく「大傑作」だと思います!!
大槻ケンヂってミュージシャンなのに、視覚的にも非常にすぐれていると思う。読んでいて情景が目に浮かぶようです。
いろいろな読み方ができると思うけど、自分は「許しと再生」というのを読み取りました。心が洗われる一冊です。
自分が洋楽を聴かないので、随所に出てくるさまざまな曲がイメージできないのだけど(もちろんたぶん聴いたことのある曲なのだろうけれど、タイトルと結びつかない)、それでも、充分に楽しめました。
でも、もしこの本に出てくる曲ばかりを集めたCDを作ってくれたら、すごくいい「入門CD」になりそうなんだけどなー。やってくれませんかね? もちろん「野原」の曲も入れてほしい・・・!(^o^)/
Posted by ブクログ
高校生の頃に単行本を読んで、今回文庫になったものを読みました。
大槻ケンヂさんの本で、いちばん好きな作品です。
高校生の頃は、バンギャの知識があんまりなかった頃なので「ふむふむ」程度でしたが、バンギャ知識がだいぶ身についた現在読んでみると、「あ~、あるある」とか「あ、ここね」となんとなくわかってしまう自分がいました(笑)
ロッキン・ホース・バレリーナは、一度履いてみたい靴ですが、なかなかお高い靴なので、バンギャのうちに履けたらいいなと思ってます。
浅田さんの素敵イラストも良かったです。
Posted by ブクログ
オーケン作品で1,2を争う面白さ。
バンド物は、
どこかあやふやで上っ面な作品が多いように思うが、
自身がバンドマンである彼の作品は、
その描写がリアル。
一気に読んでしまいたくなるほど、
読みやすい文章と、
引き込まれるストーリー。
世代によってどの人物に、
感情移入するかが分かれるだろう。
マネージャーの言う事、
プロデューサーの言う事、
バンギャの言う事、バンドマンの言う事。
それぞれが一理あるし、
それぞれが信念を持って生きてるってことが分る。
酸いも甘いも噛み分けて、
時代を生きてきた彼にしか書けない作品だと思う。
読後、無性にツアーをしたくなる。
バンドマンでもないのに。
音楽が好きな人。
バンドやってる、やってた。
そんな人たちに、
この本を読んで欲しい。
Posted by ブクログ
裏表紙のあらすじと同様、本文も、「18歳で夏でバカだった。」って始まるんだけど、なんかもう、それだけでおもしろげです。
「18歳」「夏」「バカ」って、どの言葉も、可能性?みたいな言葉な気がする。どの言葉も、これから何かが起こりそうな感じするもん。これからどんどん、おもしろいことが起きそうな予感。
そして、実際はそんなこと全然ないんだけれど、そんな一文を読むと、あたしの18歳の夏も、なんだかそんなだった気がしてきます(繰り返しになりますが、実際は全然そんなことなかったです。18歳の夏は…、たしか毎日、学校で夏期講習受けてた気がする…)。
で、読後もかなり満足。期待を裏切らない!
なんていうか、全体的に、少年マンガのノリ。
こういうのを読むと、男の子っていいなぁと思います。バカで、一生懸命で、青春を存分に楽しんで、生き方自体がもうロック。かっこいいなぁと思う反面、ちょっと悔しい感じもします。
それから、大槻ケンヂの本って、今回初めて読んだんだけど、なんか、この人はすげーなぁ、と。。。なんていうか、もうホントに、素で、バカだと思う。年齢的には十分、イイ大人なのに。
でも、そーゆー感じがすごい好きです。
しょーもない大人だなぁと思うけど、無理して大人ぶったり、無理して若くあろうとしたりしてないっぽいところ、ごく自然にあるって感じがすごく好きです。
でも、これもやっぱり繰り返しになりますが、自然体であんな文章書いてるなら、大槻ケンヂはやっぱり、十代の男の子たちと同じくらい、素でバカなんだと思う。
でも、なんだか人生、ヤなことがあっても、なんだかんだで楽しそうだし、そーゆーとこが魅力的だなぁと思ったり。
できるなら、そーゆー、バカっぽいけどかっこいい大人になりたいなぁ、なんて。
Posted by ブクログ
表現の仕方がいちいち素敵。いちいち心にくる。ロックを取り巻く人達を描きながらも色んな人に通じる人生を語ってるよな〜美醜のブレンド具合がとてもすきだな〜
Posted by ブクログ
笑って泣ける一冊。
青春なんて青臭さが漂っているけど、
全然嫌いじゃない。
そこには独特のやるせなさと、
切なさと、
温かさがあるから。
二度と取り戻せない時間。
それがここにはあるんじゃないでしょうか。
甘いばかりじゃなくて、
苦いばかりじゃなくて、
酸っぱい時だってある。
恒一の将来を懸念する台詞には、
思わず涙が出ました。
迷える子羊に、なんて言ってみたり。
将来どうするか、
どうなるか、
どうしたいか、
悩んでいたら読んでみるべき。
読んだからって解決するわけじゃないし、
現実はそんな甘くないなんて言われてしまうかもしれませんが、
たまには夢みろよ、みたいなかんじで
ゆるーく真面目に生きましょう。
Posted by ブクログ
いやー、馬鹿っぽくて面白い
病院でのライブの場面なんか特に好き
最後は、そこまで丸く収まっちゃうか!ってくらいコテコテのストーリーですが、あえて王道の王道を描く潔さがいい
人物の設定なんかは少し首をかしげる部分もありますがw、最後まで楽しく読めました
高校時代に読みたかったな
Posted by ブクログ
バンド経験者ですでに引退してしまった自分には、甘く苦い、そして切ない長編でした。読むと、バンドがしたくなります。で、眠れなくなります。
ロードムービー物のバンド小説の最高峰と言ってもいい話だと思います。
Posted by ブクログ
映画みたいな小説。
というか、映画化して欲しい。
話はあったらしいけど、どうやらポシャったらしい。
いつか実写で見てみたいなぁ。
読みやすいのでオススメです。
では、バイちゃ!
Posted by ブクログ
バンド、ロック、ロッキン・ホース・バレリーナ、鼻ピアス、ゴスロリ
恥ずかしくなるくらいの純粋な物語を、ちょっと異色な組み合わせで隠している。
ロックバンドを組んではじめてのライブツアーに度立つ耕助らが出会ったのは、ゴスロリ少女の七曲町子。
毒々しい服装で夜の森にうずくまるラフレシアのような彼女は、憧れのボーカリストを追っかけて「食ってもらう」ために旅に出ているのだという。
憧れのボーカリストに会うことで、薄汚れて傷だらけな自分の人生をリセットするのだという町子。
しかし、耕助らと行動を共にするうちに、衣服と作りこまれたキャラクターで完全武装していた彼女の心は次第にとけてくる。
「……よくマンガでさ、最初はそこそこ身長もあったリアルなキャラが、回が進んで登場人物たちと仲良くなってくうちに、だんだん背丈が小さくなって、顔もどんどんマンガっぽくシンプルになってくことってあるじゃん。あれかもね」
こういう表現は大槻ケンヂならではだなぁと思う。
現実の厳しさもしっかり見せつけた上で、夢を見ることを肯定してくれる。
幸せな気分で読み終わることができました。
Posted by ブクログ
とってもダサい感想だけどまちことの関係は私たちに似ている。女の闇をみすぎて純粋に恋愛をできなくなった男と自分を肯定するために性交し手に入らないものを追い求める女。サブカル小説だけでは表せない素晴らしい作品だった。
Posted by ブクログ
オーケン。映画とエロと音楽が好きな本も書いて歌ってるおじさん。
今もう56歳なんだってね。
オーケンの小説ってこっちが赤面するような恥ずかしいノリも挟まるけど、毎回勢いに乗せられて読み切ってしまう。野原の音楽みたいな、ひたすら立て続けていくスタイルで気付くと完走しちゃうんだよな。
町子の許す場面だけ疑問が浮かんだけど、あとがきその2で本人が同じことを書いてたので、その後の町子がよりよい方向に進んでることを信じてる。
Posted by ブクログ
80年代90年代のノリとでもいうか「バンド、といったら女とセックスが付きもの」的な、そんな世界観を根底に、おバカなノリで進む小説。所謂「ライトノベル」とも違う、「ちょっとサブカル感含む軽いノリの小説」とでも言えるようなこのオーケン文章、いいよね。
Posted by ブクログ
オーケンの愛と優しさで溢れてた、これは傑作、面白かった!
東京から博多までの一夏の旅を経て少年少女は未来を拓く
清々しい成長が用意されてて、もう完璧なロードムービー のような青春小説だった 大満足
ページを繰る度に 声だして笑ってしまう描写がぎっしりと詰まってて 通勤電車の車内で読む習慣あるのに 本作を読み始めた初日に 電車内でニヤニヤが止まらず これはマズイでと悟り、本作に限り車内読書はやめた
出色なシーンはたくさんあるんだけど、
一つ挙げるなら、町子のダイブ! ラストのダイブは最高だった
ステージを疾走してフロアへ 美しい軌跡を描いてダイブする様が脳内でクッキリイメージできた
Posted by ブクログ
18で夏でバカだった。
というフレーズに象徴される、若者たちの青春と、青春を置き去りにしてしまった中年のロードムービー的物語である。
とにかく「野原」というバカなパンクバンドの「名古屋って愛媛県だよねー」「えっ、名古屋県じゃねーのかよ!」みたいなバカ会話が楽しい。
そんなバカなバンドのボーカル耕介と、別のV系バンド追っかけの町子が、不器用に愛情をはぐくんで行くようすももどかしくも愛おしい。
そんな彼らのマネージャーの得山が、野原を「バンド転がし」のえじきにしようか、すまいかという葛藤に苛まれる様子も、読んでいてハラハラさせられる。
得さんは情けない中年なんだけども、彼の成長、あるいは青春の奪還というもう一つの物語が、このドラマ全体の苦みと爽やかさを引き立てている。
物語後半、得さんが病院でロックの神様とセッションするところが私は一番お気に入り。
彼が自分の音楽を取り戻したことが、若者の音楽をも救っている構図がとってもおもしろかった!
物語としての構成がかなりしっかりしていて、読後に非常に爽やかな印象が残ります。オススメ!
Posted by ブクログ
十八歳で夏でバカ。
ゴスロリもロックバンドもろくに知らないし青春なんて言葉遠くに飛んでるわたしだけど、なんだか妙にリアルでガツンと心に響くバカで痛くて熱くて純な物語。
主人公とも、いやむしろ主人公を取り巻く周りの人たちと一緒になって笑って傷付いて泣いたりする。
少年少女もお姉さんもおっさんも、夢のある人もない人も。
世界には意外にも、まだまだいろんな可能性があるんだぜって、何気なく教えてくれる、そんな話。
Posted by ブクログ
キッズバンドのマネージャー(割り切れない男)と音楽業界の権力者(割り切った男)の構図が面白い。二人の出自が一緒なのもまた良い。choose your life.人生を選べ。
そういう意味では主人公より主人公らしいのはオッサン二人ということになる。俺がオッサン化してしまったから、というのもあるかもしれないが、オーケンも主人公よりオッサン達に力を入れて書いている節が見受けられる。
愛=赦し か
それにしても現況を笑い飛ばす力というのは偉大である。
どちらかというと★★★だ。がしかし、それだとちょっと可哀想な気もするという加点で★★★★。
Posted by ブクログ
初めて大槻ケンヂさんの作品を読んだのですが、想像していたよりも読みやすかったです。もっとこってりした作風かなと勝手に思っていました。知っている場所やライブハウスも出てきたりして楽しめました!
Posted by ブクログ
いい意味で、スカッと馬鹿。
若いバンド野郎のロックな汗臭い青春ストーリー。
そして、急に現れるヒロインとの純情から始まらないリアルな恋愛。
やっちゃってから、純情になっていくっていうのが逆に今の若者にとってリアル。
正直これはこれで憧れるストーリーかもしれない。
でも小説としてはなんだか無駄があったような気もしないでもない。
Posted by ブクログ
本屋で見かけた時、この表紙がとても輝いて見えた。
「満腹の胃にデコレーションケーキ詰め込んで口内炎作るような人間にはなりたくない!」なんてセリフがめちゃくちゃロックだと思った。
Posted by ブクログ
自身がバンドマンだからリアル。まるで自分もツアーについて行っている気分。
全国のライブハウスの名前も出てきておもしろい!
オーケンの文章は痛快で読みやすい◎
Posted by ブクログ
バンドを組んでいる若い人たちは特に楽しめる作品。筆者が大槻ケンヂというだけで、プロを目指すバンドがどういうものなのか知らなくても、ストーリーがリアルに感じられる。登場人物の心の成長を追っていくのも楽しくて、青春を感じられる一冊。
Posted by ブクログ
18歳男子のパンクバンドのライブツアーを追うロードムービー小説。…ロードムービー小説という言い方はありなの?ロード小説?
バンドで食えるかという将来への不安や恐れに対し、今が楽しければと逃避する18歳で夏でバカという存在が痛くて熱い。ちょっと最後は大団円すぎてうっかり冷めてしまい、星3つ。
大槻ケンヂが袴田吉彦に似ているというのは気がつかなかった(笑)。
Posted by ブクログ
18歳で夏でバカ。
青春ロック・恋愛ストーリー!!
ってな感じ。
とりあえず表紙は最高ですね。
面白いのだけど、個人的にオーケンの他の小説より
イマイチのめり込めなかったかな…
キャラに感情移入できなかったからかも。
相変わらず、大衆受けしなさそうな作風です。
オーケンにしてはうまくまとまりすぎてしまった感じ。
バンドやってる時に読みたかったなぁ。
Posted by ブクログ
これですよ。これが読みたかったんです。音楽系の小説の中では一番好き。馬鹿でアホでエロな連中の青春物語って感じかな。でもそれでいいんです。だってロックンロールだろ?(笑)
Posted by ブクログ
大槻ケンヂ2冊目!
これも同じこおすすめだったー
ビビアンウエストウッドのロッキンホースバレリーナって靴を履いた女の子のとバンドマンなロック少年たちの話
17で風俗嬢でパパから性的虐待受けてて仮名使ってるアブナイ女の子と
色々トラウマとか悩みとか抱えながらもとりあえず女の子たべちゃうことしか頭にないギタリスト
の恋の話・・なのかなあ
最後はなんか若者らしく、青春なかんじで明るくてよかったなあ
なんかえろい描写が過激だったりしたのはちょっと・・だけど、ミュージシャンの悲哀とか苦闘とか青春のほろ苦さとか、色々もりだくさんで、読みやすいし、面白かった!
病院の放蕩息子もいいな
看護婦さんもいいな
最近桜庭一樹(はちょっとちがうけど)嶽本野ばら、大槻ケンヂとある女の子の薦められるまま?に読んできたけど、
憧れるというかこういう生き方もあるっていうのはいいけど
あんまり傾倒というか、影響されたら困るな・・って思いましたその子の将来
金髪にしようがピアスいくつ空けようが風俗で働く気まんまんだろうが、何でもいいけどさ・・自分は大事にしてほしいです。
Posted by ブクログ
大好きな浅田センセが挿絵を描かれてるってことで前から気になってたけど、大槻ケンヂ??そして文庫の割りにやや高い。ってことでちょっと敬遠してたけど、やっぱりジャケ絵にズッキュンで結局買ってしまいました。
十八歳で夏で馬鹿なロック男三人組が初の全国ツアーに挑む話。
リストカットとか、レイプとか、ドラッグとか、イマドキの携帯小説みたいな要素もありつつ、最終的にはロック万歳!!て結論?なのか?
インディーバンドおっかけてた私には懐かしい光景がいっぱい脳裏に浮かんで面白かったです。大阪でのライブは心斎橋ミューズホール。昔週に何度も通ったあのライブハウス。
まだ夢が見れたあの頃に読んでたらめちゃハマったのかもしれません。
でも終盤に、んなアホな!な展開が待ってたり、最後まで飽きずに楽しめました♪