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深川の男女の恋物語短編6編。
深川の地域を舞台に、それぞれ切なかったり悲しかったり、微笑ましかったりの六つのお話。
宇江佐真理さんが編むお話は、いつも素敵だ。
江戸弁なら「イッチ素敵!」とか「乙粋!」とでもいうのかしら?
主人公たちは、思うに任せない恋心を通して、大人になってゆく。苦悩も織り交ぜながらも、決して醜悪にならないお話の作り方は宇江佐さんならでは!
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江戸深川を舞台にした短編集。吉川英治文学新人賞作品だそうな。江戸下町の風情が、相変わらずなんとも心地よい。んで、この本で気づいたのですが、宇江佐センセは江戸下町のヒトビトの職業の書き(描き?)分けがジツに巧みで素晴らしい!と思うのです。はい。職人さんからお店(おたな)勤めからお武家さんから浪人(←職業か?)などなど、とても詳しくイキイキと書いておられます。いや、スゴイ!
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2009.10.17 start → 2009.10.19 fin.
きっかけ:講演会
切なかったけど、どれもいい話。
江戸の話なのになぜこんなにも響くのだろうか。
人を好きになって結ばれるのってどうしてこんなに難しいのだろうか。でも、人ってやっぱりいいよな。
気持ちが荒んだ時とか落ち込んだ時に読み返したい一冊。
私の恋愛バイブルになりそう。
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深川を舞台にした恋物語。ハッピーエンドあり、哀しい結末あり、だがどれも優しい読後感が残る逸品。
宇江佐さんの本は本当に読後感が爽快。
再読だったけれど、どれも新鮮な気持ちで読みきった。
「下駄屋おけい」と「狐挙」が特によかった。
ほんと、うまいなぁ〜。はずれがないなぁ〜と思う。
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同じ短編集である『余寒の雪』がイマイチだったので
あまり期待はしていなかったのだが
これは一話目から胸が締め付けられるような感動。
二話目三話目とさらにいい。
読み終えて見れば涙。
そして満足感。
一話一話はそれほど長くないのに、
一話だけでまるまる一冊読んだような充実感。
これよ、これっ
こういうのを待っていたのよ
何がどうだから良かったっていう説明はできないのだけど
あたしの場合本を読んでいる時
頭の中で本の内容が映像となって出てくる。
それにうまくはまった作品。
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時代小説というものを避けてたというか読まず嫌いな所があった。でも、今年の初めに読んだ西條奈加さんの『雨上がり月霞む夜』ですっかりハマりました。そして、宇江佐真理さんという素晴らしい時代小説家がいると聞き、本著を手に取りました。江戸・深川の市井の人々を描いた物語で、人を愛する気持ちや切なさ、やるせなさなどスーッと入ってきて、めっきり涙腺ゆるゆるの私は何度も涙を拭いました。特に「さびしい水音」が切なすぎるけど好みかな。
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2019/12/28
読み終わってからずいぶん経って忘れてしまった。
面白かったけど短編だしもう纏めた感想は書けない。
でも
「滅法界もなく乙粋だと思わねェか、親父」
「極上上吉の凧だわな」
っていうやり取りがかっこよすぎて覚えとこう&使いたい。
滅法界もなく
乙粋
極上上吉の
なんとかして日常会話に紛れ込ませてやろう。
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初の作家さん。時代恋愛小説。時代小説は、前回の猫の手屋シリーズから2冊目。恋愛小説は、記憶の限り初か…な? イニシエーションラブも、基本的にラブストーリーだけど、個人的にはどっちかっていうと「どんでん返しを確認するために読んだミステリー」という認識で読みました。純粋に読んだ恋愛小説としては初かなあ、多分。
中学生時代、ティーンズハートから出てたものも結構読み漁ったけど(勿論恋愛)、大人になってからは、逆に恋愛は手を付けていなかったのです。
だからそういった意味で、恋愛小説、しかも読み慣れない時代物、というのは新鮮でした。
連作短編集なのだけど、初述のとおり初の作家さんなので、最初の一話目・下駄屋おけいを読んで、ハッピーエンドを目指す作家さんなのだな、と一話を読んだだけで勝手に当たりを付けて読み進めていたけれど、その浅はかな考えは、すぐに打ち砕かれました。ま、一話読んだだけで分かった気になった自分もどうかと改めて思うけれど。
どれも良かったけど、特にのめり込んで読んだのは、「仙台堀」。
2人の女性に挟まれた久助どうするの、どうなるの、と思いながら読み進めました。結末は、未読の人のために伏せますが、久助の性格考えたら、そうだよね、ととりあえず納得しました。
最後の「狐拳」も一波乱あったけど、丸く治まって良かったあ。「がたくり橋は渡らない」「さびしい水音」「凧、凧、揚がれ」「仙台堀」と切ない話が続いて、歯痒かったりもしてたので、最後の「狐拳」でほっとしました。
現代でも、「身近にいそう、こういう人」というような人物しか出てこないので、余計感情移入しやすいかもしれないです。だけど現代人とはどこか違う雰囲気も漂っているのも、江戸時代という設定のなせる業なのでしょうか。
江戸の日常を切り取った6つの恋物語は、じんわりと心に残ります。
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若々しい、爽やかな、胸が熱くある、切ない、悲しい、ホッとする恋物語。どちらかと言えば生き方の下手な人たちの話が多いけど、世渡り上手の人たちよりもずっと温かで好きだな。
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江戸、深川が舞台の短編が6つ。出てくる娘さんがリアルで目に浮かんでくるようです。それからいろんな職人さんが出てきてとても面白い。下駄職人、花火職人、凧職人、大工、板前。江戸のゆとりや庶民の生活を身近に感じた。登場人物の人柄、しぐさ、思いやりにじんとする。「下駄屋おけい」「凧、凧、揚がれ」「狐拳」が特に良かった。いつの世も人のやさしさがあればこそ生きていけるのだと思う。どうしても泣けてきてしまう。
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短編集。
「下駄屋おけい」は、切ないけれどしあわせな身分違いの恋でした。
全体的に切ない話が多いかな。「がたくり橋は渡らない」のつくす女ぶりには、涙が出ます。
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最初は気付かなかったのですが、3篇目あたりで「あれ、この短篇なんかのアンソロジーで読んだか?」。
違いました。ダブル購入の再読でした。
感想も見事に同じ。宇江佐の欠点であるストーリー立ての破綻(よく最後にドンデン返しを掛けて、かえって失敗する)が無く、どっしりと、しかも爽やかです。
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04-072 2004/09/13 ☆☆☆☆
良いですね。今まで読んだ宇江佐さんの作品の中では一番ではないでしょうか。
元々、美味い作家さんだと思います。情景描写も良いし、物語の破綻もないし。でも何かが足りない、そんな感じがしてました。この作品で何が変わったのかはよく判りません。でも、読んでて感じるのは、読むと言うより物語の中に入り込んだ感じが有るのです。
読み終えて、ふと「ああ、宇江佐さんだったんだ」と思いました。主題は恋なのですが、余り女臭さ(言葉は良くないですが、悪い意味では有りません)を感じさせないのです。そのあたりが私の没入できた理由かもしれません。
女性読者の感想はどうなのでしょうね。
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どれも心にしみいるお話。「さびしい水音」はどちらの気持ちもわかるだけに切ない話でした。でも、佐吉は熱しやすく冷めやすい性格なので、すぐに忘れて普段の生活に戻るんだろうなあ。余計に切なかったです。この方の本、おもしろいのですが、他の方の時代小説に比べると甘い印象なので、ときどき、ストーリーが弱いとたたかれてしまうんだろうなあ。私はそれはそれでよしだと思うんですが。
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江戸時代ものが読みたくて買ってみました。
時代背景と、それに沿った心理描写はとても素敵でした。江戸時代の人々の生き方がよく表れているなあ、と。
江戸時代ものの王道といった感じです。江戸へ行きたければぜひ。
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宇江佐さん初読み。なんか不思議な感覚。すーっと流れていく。もう少し引っかかるものがあってもいいかも。 好みは、「がたくり橋は渡らない」「さびしい水音」「仙台堀」。
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大店のお嬢さんがお仕着せの人生を捨て、
真に愛する人と共に生きようとする姿が
清清しい「下駄屋おけい」、
互いを想う気持ちがすれ違っていく夫婦の
やりきれなさが胸に迫る「さびしい水音」ほか
6つの切ない恋物語。
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第21回吉川英治文学新人賞受賞作品。
北海道在住の著者だということがちょっと
驚きで最近著作をあさっています。
この作品は男女の思いの掛け合いを書いた短編集です。
ハッピーエンディングからバッドエンディングまで、
ちょっとせつないやりとりが
するすると読み始められる、やさしい時代小説。
骨太な時代小説好きな場合は物足りないかも
しれませんが、江戸ものを味わいたい気分のとき
しっくりきます。