【感想・ネタバレ】先生!のレビュー

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様々な人が「先生」について書いているとのことで、読む前は出会ってきた先生について書いている本なのかな、と思ったが、様々な立場や視点から書かれていたから面白かった。中には涙が込み上げてくるものもあった。

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2016年04月16日

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みんなにとっての「先生」ってどんな存在だろう?「先生!」というキーワードを必ず盛り込んで、という条件のもとで書かれた、それぞれの先生にまつわるエピソードを纏めたのが本書。
自分は今、先生になることを目指している。思えば学生時代、誰もが必ず「先生」と関わり、しかも長い時間を共に過ごすことになるのだから、「先生」の児童生徒に対する影響はやはり図りしれないものだろう。ではそんな「先生」は児童生徒にとってどんな存在であるべきなのだろうか。それぞれのエピソードがそのヒントを教えてくれる。
それぞれのエピソードは単なる思い出話じゃない。先生を目指す身としては、自分自身が目指す「先生像」を絶えず思い描いていかなければならず、本書はそれを考えるヒントになると思う。その意味でもまた必ず読み返したい一冊だ。

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2015年01月14日

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○池上彰取りまとめの各界の有識者(?)が「先生!」をテーマにしたエッセイ集。
○知っている人、知らない人がいたが、どれも個性的で、大変面白い一冊。
○教師を目指している様な人は、ぜひ読んだ方が良いと思う。

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2014年03月17日

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「先生!」というテーマで作家、映画監督、研究者、教師など27名が書くエッセイ集。

稲泉連(ノンフィクション作家)が紹介しているスギセンはとっても魅力的。とくにテストに点数をつけず、丸か花丸のみ。保護者からの抗議には「子どもたちは花丸が大好きなんです!」と言い放つ。「小学校を卒業すれば、ずっと厳しい競争の中を生きていくことになります。せめて今のうちだけでも、そうではない世界に触れさせてあげるべきだと僕は思います(p.23)」というスギセンはかっこいい。

増田ユリア(ジャーナリスト)の体験談も興味深い。いじめられているA子を会議で話題に出しても「自分の指導力がないことを公にしていることだ」と一蹴されてしまう。ある日、A子と修学旅行に行きたくない生徒がA子を囲んでいた。著者はA子の「修学旅行に行きたい」という思いに次のようなこという。「だったら絶対に行かなきゃダメ!あなたたちも軽井沢じゃなくて一緒に行かなきゃダメ!みんなで行かなきゃ日本史の単位出さないからね!(p.62)」

安田菜津子(フォトジャーナリスト)は高校生の時にストリートチルドレンやトラフィックチルドレン(人身売買さられた子ども)に取材しに行く派遣プログラムの経験を語る。その経験から学んだことを次のように記す。

カンボジアで学んだことの一つ。それは「無知」が人を傷つけるということだった。相手の抱える問題を知らないが故に、言葉で、行動で、その人のトラウマに触れてしまう。また知らない人がたくさんいるが故に大きな問題が黙殺される(p.106)。

乙武洋匡(作家)は教員時代子どもたちに「みんなちがってみんないいんだ」ということを伝えていた。教師の仕事は成果が見えにくい。勉強面はテストで結果がわかる。だが道徳や生徒指導などは効果がわからない。「みんなちがってみんないい」も後者に値するだろう。ある日著者のクラスで文集をつくるという話になった。そのタイトルは「色えんぴつ」だという。理由を聞くと「色えんぴつって何十色もあるのに、全部ちがう色でしょ。このクラスもいろんな人がいて面白いから、『色えんぴつ』がいいかなと思って……(p.191)」.。こういうときに「やっててよかったなー」と思うんだろうなー。

(まっちー)

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2013年09月16日

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〈本から〉
想像力は無限だ
      岡野雅行
(「痛くない注射針」等を開発)

大切な「症状」
「症状はその人にとって大切なものです。
 簡単にとってしまっていいはずはないのです」
             田中茂樹

「学ぶことをやめたら、教えることをやめなければならない」ロジェ・ルメール 元フランス代表サッカー監督            山口香

中学・高校生に願うこと
一番大切なことは、好きなことを見つける
(略)、そして、好きなことを見つけるために必要なのは、「自由」であることです。
(略)生徒の自由を保障するもう一つの重要な要素は、多様性です     柳沢幸雄

「抗うこと」
カンボジアには虐殺の歴史の爪痕、貧困、子どもたちを取り巻く理不尽な環境など、多くの不条理がある。参加した高校生たちはこの状況に「憤り」、大きな影響を受けている。今の教育現場の多くは、何かに従うことはいつも教えてくれる。そしてほとんど教えてくれないのは、何かに「抗う」ということだ。(略)安田菜津紀

詩が開いた心の扉
 振り返りまた振り返る遠花火
夏祭り胸の高まり懐かしむ

  くも
空が青いから白を選んだのです

                寮美千子


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2023年08月08日

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面白かった。

家庭教育、学校教育、生涯学習という3つの教育の中で最も(?)大きな位置を占める学校教育がメイン。

先生の役職は役割であって上下関係でなく、先生同士が「先生」と呼び合うことで、対等であったり(これは場所によるだろうけれど)、年齢や経験がバラバラの通信過程の生徒でも「先生と生徒」の関係であることで生徒同士は対等であったり、とても興味深い内容だった。
一対全、という図式は良くも悪くも染み込んでいるのだろうなあ。

学校の先生、私塾の先生、医師、刑務所の教官、私個人だが学校の授業で「先生」と呼ばれたことがある方、小説の登場人物など、色々な先生が登場する。
保育士の先生はチラリと登場したけれど、学童の先生はなかったなあ。

2013の本なので、読んだ時点(2021)で8年前の本だけれど、池上さんの表現の一部(他の方もチラホラ)が少し引っかかった。当時はこれでよかったんだろうか。また今は違うのかな。どうだろう。

教育現場で働いている(先生ではない)けれどモヤモヤする〜!という方がいて、こういう本はどうかな、と思って手に取ったけれど、私のほうがふんふんと読んでしまった。本書はわずかにアレな所もあるけれど、教育=コミュニケーションだなあと実感させてくれる。

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2021年12月12日

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昨年授業の課題本として読み、最近もう一度読んだ。

多くの著名人のエッセイ集でそれぞれの人が出会った「先生」についての本。

先生に恵まれた人、恵まれなかった人、現役教師、元教師など様々な人の話があり、面白かった。
先生を目指してない人でも読んで損はないと思う。
書いている人達の環境が違いすぎてあまり具体的なイメージができなかったのが惜しい、、全く違う世界な話が多かった気がする。

でも先生であることだけは共通であり、助けてくれたり、応援してくれたり、叱ってくれたりと先生のおかげで今の自分がいるっと書いている人が多く、やっぱり先生の存在は大事だということが改めて感じることができた。

ちょろい私はこのような本を読むだけで先生になりたい気持ちが倍増する。がんばろっと。
将来に不安になったら読むと決めた1冊。是非。

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2020年12月12日

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あらゆる分野の著名人が自身の「先生」について語る本

教育の原点とは、「自分が自分であること、社会の中の一員であることを認識できる力を身につけてもらうこと。」
「自分が獲得した言葉を使って自分を表現して欲しい」

私にとっての教育の原点はここだ。そして、そんな先生になりたい。

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2018年10月03日

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いろんな方面で活躍中の27名が、「先生!」から喚起されるエピソードを語る。
こういった企画は、編者の力がモノをいう。面白い。
なかで李相日監督の「知りたいのは未来だった」は泣ける。学校や先生は、これに応えられる存在であって欲しい。

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2017年01月22日

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客観的に学校や先生を見た意見に励まされたし、勉強になった
この中で市川力さんという方が書かれたものは、『俺は普通の先生じゃない、形にとらわれない教育で子どもを指導できる優秀な人間だ』というようなことがひしひし伝わる内容で、こういう先生にはなりたくないと思った よい反面教師となった

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2016年02月01日

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池上彰氏が呼びかけ、多種多様な分野で活躍している著名なスペシャリストたちが「先生」をテーマに語ったエッセイ集+対談。広い視野、様々な角度から固定観念を超えて、教育を考えることができる。1つ1つは短くて読みやすいのだが、中にはもっと深く読んでみたいものもあった。

中でも印象的だったのが、山口香氏の「待つことが人を育てる、寄り添う、支える」教育論、乙武洋匡氏の「十人十色」の多様性をモットーにする教育論、 太田光氏の「教育とは答えをみつけることじゃなく、本当は問いのほうが重要」マニュアルを暗記することを教えるのではなく、問いを作る人へ。

また、安田菜津紀氏の「今の教育現場では、何かに『抗う』ことはほとんど教えてくれない」という言葉には、はっとさせられ、考える気付きとなった。

寮美千子氏の、奈良少年刑務所の少年が書いた詩の話では、心が揺さぶられた。

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2014年01月14日

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著名人の思い出に残る先生がどんな人たちだったのか。自分の教師像の参考にしたいと思い読んだ。テストはマルかハナマル、太陽系を生徒達に役割分担することで勉強させる先生が印象的だった。

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2013年11月26日

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ネタバレ

いろんな人たちがそれぞれの先生観を綴っているので興味深かった。短くて読みやすいが、もう少し読みたかったという話もあった。

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2013年11月22日

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池上彰の呼びかけに27名が『先生』について書いたエッセイ集。

本書の中で池上さんは、教育とは自分が自分であること、社会の中の一員であることを認識できる力を身につけてもらうことだと思う、と語っている。

ネルソン•マンデラは、「教育は世界を変える最強の武器です」と語ったそうだ。

27名の中で印象的だったのは、柔道の山口香さんが学んだこと。東京の有名私立•開成の校長が開成で教えている教育の根本のこと。フォトジャーナリストの安田菜津紀が語る「抗うこと」。
『鈴木先生』の武富健治さんの消費者的感覚に立ち向かう考え方。少年刑務所で詩を教えている人の話。

『先生』と名のつく職業の人はぜひ読んでみて下さい^_^

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2013年11月17日

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良書。教育の根幹問題を考える教師論の一冊。教師にとっては聖職の再確認が、読者には教育の消費でなく創造の覚悟、先生応援する気持ちが湧いてくる。少年刑務所の詩の授業、涙が。

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2013年10月26日

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・読もうと思ったキッカケ
先生の役割って?教師の役割って?
ふと、疑問に思った。自分自身の経験と照らし合わせてみても良さそうだと思い、購入。

・メモ
誰にとっても良い先生、悪い先生というのはいるだろう。
何を以って良い/悪いとするのか、一概に決めてしまうのは、あまりにも乱暴であり、勿体無い。
先生の言葉がいつまでも残る、気になる、その結果として人を創る。いつも自覚していかねばと思う。

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2013年10月10日

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涙腺を緩ませる話がちらほらあった。
全体として心に残る「先生」の話。
うまく構成されてると思う。
池上さんがただ集めただけでないことがわかる。

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2013年09月10日

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自分にこのテーマがあたえらえたら、はたしてどんなエッセイを書くのだろうか。書く人の年代によって大きくトーンが変わるのではないだろうか・?「先生」という存在自体がとても微妙にむずかしい時代なのですね。

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2013年08月23日

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≪目次≫
はじめに
センセイの最期(しりあがり寿)
西日の渡り廊下で(天野篤)
想像力は無限だ(岡野雅行)
「歌の時間」(稲泉連)
先生がくれた 光(押切もえ)
先生は…(関口光太郎)
大切な「症状」(田中茂樹)
手紙(増田ユリヤ)
柔道とは?(山口香)
中学・高校生に願うこと(柳沢幸雄)
巨大な疑問符を与えてくれた(鈴木邦男)
実はすごい、日本の教育(パックン)
「抗う」こと(安田奈津紀)
学びの同志おっちゃん(市川力)
八十歳を超えた中学生(太田直子)
紅茶の味(李相日)
ことばの裏にある子どもの声を聞く(渡辺恵津子)
「消費者感覚」に立ち向かう(武富健治)
作る、壊す、作る(武田美穂)
人生最初の「先生!」は…(姉小路祐)
逃げろ!逃げろ!(石井志昂)
先生と子どもの関係(鈴木翔)
色えんぴつ(乙武洋匡)
詩が開いた心の扉(寮美千子)
自分の物差し(山口絵理子)
とらわれちゃだめだ(平田オリザ)
(インタビュー)学問を武器にして生徒とわかりあう(太田光)

≪内容≫
”先生”をキーワードにしたエッセイ集。教師の私が読んでいて、応援になるもの、批判になるもの、指摘、共感、感動、勉強…いろいろなことを考えさせられました。生徒・児童の「学ぶ」ことを如何に手伝うかが先生(教師)の役目だと思います。このエッセイ集は、そうしたことに日々努力している"真面目"な教師への応援メッセージだと思います。

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2013年08月04日

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色々な人の、「先生!」の後に続く、短編集。
学校の先生だったり,お医者さんの先生色々な先生から学ぶストーリー

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2022年12月29日

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「先生!」の「!」には実に様々な意味が込められていることを改めて実感し、それらを感じとる感性を磨き続けていかねばと背筋が伸びる思いがしました。社会の構造が変化する中で、教育の本質とは何かと問い続け、試行錯誤を続けていきたいと思います。

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2022年04月16日

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確か、
「読んじゃいなよ!――明治学院大学国際学部高橋源一郎ゼミで岩波新書をよむ」
で 取り上げられていた一冊にあったので
手にしてみた。

ほーーっ なかなか 心に届いて来るね、
えーーっ こんな奴が先生かよ
うんうん なぁるほど
それは ちょっと…

と それぞれの方への
読み取り方をさせてもらった

「寮 三千子」さんの「詩が開いた心の扉」
の一編が秀逸でした

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2019年02月28日

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ネタバレ

池上彰編集の先生に関するエッセイアンソロジー。
いい先生に出会った人もいれば、そうでない人もいる。現在教育職にある人もいる。消費者感覚で、子どもをもたない人間にまでこき下ろされている「先生」の価値失墜について嘆く意見もあれば、先生のひと言で人生が変わった人もいる。

自分はどうだろう。
教師という職にならずとも、誰もが誰かにとっての光を当てられる存在ならばいいのに。

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2014年09月28日

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ジャーナリスト・池上彰が呼びかけ人となり、「先生!」のひと言で思い出すエピソードを各界の著名人27人が語ったもの。
教員だけではなく、漫画家・外科医・町工場のおやじさん・作家・モデル・アーティスト・柔道家・映画監督などなど、多様な経歴を持つ人が集まっている。
まずはこの人選がおもしろい。
多彩な人々を集めたことで、通り一遍ではない、さまざまな角度から「先生」と呼ばれる職業にライトが当たるエッセイ群になっている。

縛りは文中に「先生!」という呼びかけの言葉を入れることのみ。
1編1編は短いので、空き時間にも読める。
そして自分にとって「先生」というのはどういう存在だったかな・・・と考えるきっかけにもなる。

個人的に印象に残ったのは、町工場の岡野雅行、一水会の鈴木邦男、詩人・作家の寮美千子の三氏のエピソードだろうか。特に寮氏の『空が青いから白をえらんだのです―奈良少年刑務所詩集』(新潮文庫版もあり)はちょっと心に留めておきたいと思う。

1編は漫画、25編はエッセイだが、最後の太田光(爆笑問題)のみ池上彰がインタビューする形になっている。太田さんという人は、何を語っても太田さんだなぁ・・・。非常に好きであるとか共鳴するとかいうわけではないが、このブレない個性はなかなかすごいと思う。

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2013年10月01日

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いろんな人の先生論。
先生に期待する人が多い。先生は特別な人間でないと思いつつも特別を期待する複雑な気持ちか・・・エライ人というのを身近に感じていたいという欲求があるのかも?

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2013年09月25日

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池上彰さんの名前だけ見て、ぱっと買ってしまったんだけど、池上彰さんが編集した、いろんな方のエッセイ集+対談です。


厳しい状況と言われる日本の教育。高いレベルをかろうじて維持するのは現場の先生たちの頑張り。先生への期待の高いが故、批判も高まる。
そんな先生たちわ励ます本を世の中に出したい、
と、呼び掛けられてできた本だそうです。



私自身は教員ではないし、子供もいない。軽い気持ちで読んだのだけど。

でも、安田菜津紀氏の「今の教育現場では、なにかに『抗う』ことはほとんど教えてくれない」という言葉には、はっとした。
寮美千子氏の、奈良少年刑務所の少年が書いた詩の話では、少しふるえた。

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2013年07月31日

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