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Posted by ブクログ
失礼ながら『実話ナックルズ』だからな~・・・という先入観を持って読み始めたけど、この本は高純度なノンフィクション作品としてとても面白くて読み応えがあった。
『実話ナックルズ』元編集長の著者が「当事者の視点から取材する」という取材方針を貫いていて、各所に関東連合のメンバーに実際に接触して取材した部分が出てくるところに絶大な説得力があった。
わたし自身「関東連合」については「最近、芸能人の犯罪がらみでよく名前を聞くなあ」という程度の認識で、暴力団系の新書・単行本などもちょこちょこ読んではいたけれど、他の本では「関東連合」=半グレ集団という中途半端な表現が多かったので、この本を読んで「おいおい、半グレどころじゃないじゃん!なんだよ!半グレって!」って思った。
この本には「関東連合」の誕生・歴史と組織構成、その性質と実態、巷を賑わした事件と「関東連合」の関わりに至るまで詳細に書かれていて、著者の久田さんが文中挙げている本田靖春著『疵-花形敬とその時代』に匹敵する、現代の日本のダークサイドを鋭敏に切り取ったひとつの歴史資料とも言えるのではないかと思う。
言い過ぎたかも。
でも、こういう系の本では久しぶりに面白かった。
『新宿スワン』とか『土竜の唄』とか、ちょっと違うけど『闇金ウシジマくん』とかのアウトロー系漫画が好きな人は読んで損なし。