感情タグBEST3
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面白さ前作より加速!
自らが編み出した秘剣「蹴殺し」を断腸の思いで弟子の前で繰り出し、
「秘剣唾棄すべき」
と言い放つ軍鶏侍、岩倉源太夫。
再度、泣ける。
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「軍鶏侍」シリーズの第2弾
南国の園瀬藩(架空)を舞台にした剣豪小説、いや人間ドラマかな
人付き合いを苦手とし、剣に軍鶏にのめり込む四十を超えた主人公源太夫
弟子を育て、まっとうにまっすぐに人と関わっていく
表紙の絵がまさに獺祭でしょうか
あまりにも有名な銘酒「獺祭」
でもその意味を知る人は少ない
私もこの本で初めて知りましrた
園瀬藩の穏やかな自然の風情を描いた文章が、あまりに美しく気に入ったので切り取って紹介しましょう。
「穂が出る前の稲はまだ十分に柔らかく、風の動きによって、緑の葉表と青白い葉裏が交互にそれを見せていた。揺れが滑らかに移動するので、まるで堤防に向けて波が次々と、際限もなく打ち寄せて来るように錯覚してしまうのである。」
なんて美しい、そして知ってますよその情景
稲の葉裏の青白さ、風で緑と交互になる様
その情景がこんなに見事に表現されてるなんて、
ぐっとくるぜよ!(^o^)
今回も短いお話幾つかで構成された読みやすい本
今回は、弟子と係るお話が多数で、ほんとうの意味での秘剣「蹴殺し」についても謎が明かされます
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剣の達人岩倉源太夫のシリーズ2作目。
主人公の造形がますますくっきりしてきた。
存在感のある物知りの下男。
門下の若者への指導、軍鶏好きの商人との交流など、楽しんで読める。
人生訓がちりばめられている。
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「軍鶏侍」では、藩主の側室で長男「一亀」はサラッと数行しかでてこないが、4作目の番外編となる「遊び奉行」の主人公。「軍鶏侍」ででてくる地名の「うそヶ淵」が続編の「獺祭」と繋がる。デビュー作で既に連作、番外まで構成して描いている。・・。
「強い軍鶏は美しい。美しい軍鶏は強い。」と繰り返し出てくる言葉は生き方の表現か。
また、葉室麟やこの野口卓のように物語の中で季節や土地の豊さを瞼に浮かぶように描ける作家はすばらしい。
「広大な水田の稲が風に揺れ、まるで海原の波のように感じられた。稲の葉の表面は光沢のある濃い緑をしているが、葉裏はいくぶん白く、そしてすこし青味がかっている。風の動きによって緑の葉表と青白い葉裏が交互にそれを見せ、揺れが滑らかに移動するので、まるで堤防に向けて波が次々と際限もなく打ち寄せて来るように錯覚してしまう。なおも見続けると、船に乗った自分が、海原を突き進んで行くような気になる。」
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念願の道場も大賑わいで、弟子と共に剣の道に励む岩倉源太夫。しかしその心の内には、強くなることで争いを避け、己の秘剣さえ封印したいという思惑があった・・・。
軍鶏侍シリーズ待望の第二弾。源太夫の魅力だけでなく、彼をとりまく人間模様も実に味があります。みなさんの愛蔵シリーズになること間違いなし。
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軍鶏侍シリーズ2作目。
シリーズ化という事で「秘剣蹴殺し」をメインに据えたヒリヒリする作品は少し抑え目に園瀬藩の日常に目を据えた感じ。
新たなレギュラーとなるキャラクターも増えて今後が楽しみ。
表題作「獺祭」よりも秋山清十郎との過去が語られ、恐らく今後も遺恨を残すであろう「青田風」が良かったな。
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剣客時代短編小説。主人公は軍鶏の強さと美しさに魅せられた道場主。人生訓が詰まった作品。 剣の道だけでなく人の道をそれとなく教えてくれる仄かにアタタカミを感じる事ができる作品。シリーズのようなので第一作目も読んでみたい。