感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ゼロゼロ年代のファッションシーンの流れ・変遷がざっくりわかった。
基本的にどの章からも目から鱗が落ちたり、アレってやっぱり不思議なことだったんだなあと振り返ったり。ジル・サンダーとユニクロのコラボなんかはものすごく衝撃的な違和感を覚えた気がする。
女性の書き手さんなので、男の読み手としてはカワイイとエロスの暴走についての言及なんかはいまいちピンとこなかったけれども、それでも本当にファッション蘊蓄が盛りだくさんで、ロココ調とか明治死因そのあたりの時代の話題も入ってきてなかなかに興味深かったです。
これからのファッションはどうあるべきか。どうなっていくのか。
Posted by ブクログ
エロスとモードの相互関係に依って推進されてきたゾンバルト的奢侈資本主義がグローバル化の中でフラット化・凡庸化するという議論。差異化の果てのフラット化は新しい議論ではないが、本書の醍醐味は所々に見え隠れするプラスティックの様な男たちへのチクリとする皮肉、それを支える著者の精神の貴族主義である。
Posted by ブクログ
相変わらずシャープでエレガント。他者からの引用やアイディアの借用が、若干多い気がしたけど、ファッションが大衆にもたらす影響をざっと理解するには十分。難しい単語を使わないのに、知的でテンポのよい文体はお手本にしたい。
Posted by ブクログ
ファッショントレンドを中世ヨーロッパから現代の原宿まで大きな潮流として紐解きつつ、ブランド論・資本主義と人の欲望の関係性において論じた一冊。
人の欲望が最も衰えにくいとも言われる「ファッション」というジャンルにおいて、”道徳性・ソーシャリズム” ”贅沢性” エロス” ”発信のフラット化”など、世相トレンド分析でよく語られるトピックを分析している書き口は、個人的にはとても新鮮で学びが多かった。
「エシカルラグジュアリー」という単語、まさにいまの世相を象徴するブランドの価値観。あとファストコンテンツ化はファッション界にも等しく押し寄せているんだね。より早く、より得やすく、より簡単になる一方で、マスマーケティングの数の理論の裏側で失われてしまう文化性は必ず存在してしまう。人が元来、本能的に持っているはずである「エロス」と、「資本主義・ビジネス論」が相反する稀有な時代に入っていっているという整理は、いろいろ頭のもやをすっきりさせてくれました。 すらすら読めちゃう良著。
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
デフレ、エロカワ、少子化…時代の映し鏡であるモードを通して、劇的な変化を遂げる社会をリアルにつかむ一冊。
[ 目次 ]
序章 リセッショニスタの復活
第1章 倫理を着こなすリセッショニスタ
第2章 「失わない」ための服装術
第3章 暴走資本主義が愛を蹴散らし、モードを殺す
第4章 現実を超えていくための「マンガ」と「エロい」
第5章 ラグジュアリーと激安品のはざまで
[ POP ]
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]