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不遇のヒーロー
生い立ちが不幸で不遇なヒロインよりも、ヒーローが不遇の生い立ちで、女性に興味が全くなかったがヒロインと出会って変質的な愛、執着するヒーローの方が好みです。なのでこの作品はピッタリでした。
Posted by ブクログ
王と側室の秘密のために、幼いころから仮面を付けて生活していたレヴァン。彼は本当は第三王子ということで、レヴァンが好きな侯爵令嬢のフィリナとは身分から言っても障害はなさそうだったのが、彼らの前に第一王子のジェラルドが現れたことから話がこんがらがっていきます。
それまで穏やかな性格だったレヴァンが、愛するフィリナを奪われるかもしれないと思い込んで、フィリナを攫ったり、身体を無理やりかさねたり。フィリナもレヴァンを愛しているのに、レヴァンのことを考えると素直になれない状況で、お互い好きなのに思いが伝わりません。
ところどころ、レヴァン側の心情が語られているのが、レヴァンのもどかしさが伝わってきて、歪んだ愛がテーマのソーニャ文庫ですが、許せるくらいの歪みでした(^^ゞ
最後にはレヴァンの出生の秘密も明らかになり、フィリナとハッピーエンドに終わって、読後感はよかったです。
惜しいのはイラストかな?好きな絵師さんだったら、★5個だったかなって思いました。