あらすじ
「性」のありようから江戸時代を読みかえる。「肌をゆるす」とはどういうことだったのか。猥談の効用、高貴な人々の性、男同士の絆、恋と色のゆくえ。史料を自在に繙き、「性」の営みから語る江戸の精神史。(講談社現代新書)
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Posted by ブクログ
[ 内容 ]
猥談に興じ春画を愉しむおおらかな性。
男色は輝きを失い恋は色へとうつろう。
性愛のかたちから江戸精神史を読みかえる。
[ 目次 ]
第1章 川路家の猥談
第2章 京都慕情-雅びとエロス
第3章 春画の効用
第4章 薬としての男と女
第5章 男色の変容
第6章 肌を許すということ
第7章 恋のゆくえ
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
Posted by ブクログ
この本を読んで「歪んだ性」とよく言われるけど、どう歪んでいるのだろうか?と疑問が湧いた。
「歪んでいる」というくらいだから、そういう人たちの頭の中には歪んでいない正しい性の形があるのだろうが、果たしてそのようなものがあるのだろうか?時代が違えば考え方のみならず、行動だって違ってくるだろう。性への取り組み方もそうではないのか。
結論めいたことは書かれていなくて、それでもいろいろ考えることのできる素材が十分に盛り込まれているのでいい本だと思った。特に、歳をとって精液を出し過ぎると寿命が縮むという説は実に身にしみた。気をつけよう。
Mahalo
Posted by ブクログ
[内容・感想]
下世話だが他人の秘め事の話は面白い。それが、ご先祖様のものなら尚のこと興味をそそられる。本書は、江戸時代に生きた我々のご先祖様の性事情を当時の資料を元に解説してくれる一冊である。
本書で解説されている江戸時代における性交や色事の位置づけ、男女観、衆道(男の同性愛)、貞操観念、春画(昔のエロ本)の効用などの学校では“なぜか”絶対に教えてくれないようなご先祖様の様々の性事情はどれもこれも驚くような内容ばかりだ。
考えてみると当たり前の話なのだが、価値観なんてものは時代ごとに、それも案外短いサイクルで移り変わっていくものなのだ。性という身近かつインパクトのある内容が書かれた本書を読んだことで感じたことである。
Posted by ブクログ
明示初めは男色が大流行、江戸時代は心中の死体見物が盛ん、などなど知られざる日本の歴史を垣間見れた気がする。
特に男色に関しては、戦国時代の武士間の男色については耳知識だけあったので、そのことについての背景が詳しく述べられていて興味深かった。もっと調べてみたいかも。笑
Posted by ブクログ
巻末の「主要参考文献及び史料」が、しっかりしてる。
江戸時代のこの手の研究本はけっこう出版されているようです。
一言でいえるのは「おおらか」であった、ということでしょうか。