【感想・ネタバレ】なぜ日本人は劣化したかのレビュー

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Posted by ブクログ

「最近の若者は」なんてよく言うけど、実際日本人みんな危ないんじゃないの??
これ読むと日本の未来は…ウォウウォウとか言えない。。。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

こいつはおもしろい!そしてかなり複雑な内容を読みやすく書くことの手本でもある。日本人の劣化、としてある種の思考停止状態をよしとする、寛容への耐性が著しく低下している、妙な平等主義と他への想像力欠落、などについて適切適量の引用で実例を見せながら説明。社会についてはなんと!ヤングの「排除型社会」のわかりやすい入門編になっている(^^)。フェミニズムの衰退についても触れられ、荷宮「フェミニズムはなぜ衰退したか」の「戦略的失敗」的理解を取らず、他と同じく弱者に対する寛容の欠落で説明している(でもそれはフェミにとっては致命的だが^^;)。倫理的な欲求というのは確かに理念で日常世界の外にあるようだが、しかし原理的に内在しているとする柄谷行人については、外だと言うと昨今ならスピリチュアルとか行っちゃうよ、と現実に引き戻していたりする。このバランス感覚はこの人のいいところだなぁ。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

タイトルの時点で非常に挑戦的な本だが、内容も十分に挑戦的だった。

香山リカの本は初めて手に取ったのだが、前半は感覚ベースで書かれていて殆ど所感レベルだったが、後半は様々な人の引用や科学的な用語を含む文章で、差が激しかった。それも戦略なのだろうか。

感想としては、経済社会について新自由主義批判をしていたが、やはり竹中平蔵先生が言っている内容とのズレがある。
どちらが正しいとかは恐らく判断できないのだろうけれども、「小泉・竹中政権によって格差が拡大した」と言っているあたり、やはり感覚ベースなのかなとも思ったり。
2007年時点の本だから仕方ないのかしら。

結局、香山リカがどんな論者なのか十分に把握することはできなかったが、社会科学や哲学などに造詣の深い方だということは分かった。
また面白そうな新刊を見つけたら読んでみようかな。

ただ、香山リカの主張は、なんか僕の肌には合わなかった気が、する。
なんでだろうね。

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2011年08月21日

Posted by ブクログ

なぜ日本人は劣化したか。活字,モラルなどの角度から書かれていたり、劣化していないものを挙げてあったりします。劣化したと考えられている例を挙げながらも、劣化ではなく「深化」したのではないか?と書かれてある部分もあり印象的でした。

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2010年08月22日

Posted by ブクログ

香山リカのなぜ日本人は劣化したかを読みました。現在の日本人は劣化している。変化などと言うあいまいな言葉に逃げるのではなく、日本人が劣化していることを直視しよう、という主張の本でした。日本語の読解力の劣化:日本語の文章を読んで、その内容を理解することができない。考える力が劣化:情報を集めることはできるが、それらを統合して考えることができない。他人の心を想像する力の劣化:自分の身勝手な主張を声高に言うだけで、他人の気持ちを思いやることができない。モラルの劣化:常識や法律に反していても、自分さえ良ければよい、ばれなければよい、と考えて行動する。体力も辛抱強さも劣化:じっと一つの姿勢を続けることができない、プレッシャーに弱く傷つきやすい。などなど。これに対する香山リカの対応は、まずは日本人が劣化しているという病識を持ちましょう、というものでした。病識を持つとは、自分が劣化していることを認識して対策をしていく気持ちを持とうと言うことでした。「自分が勝つことが一番大事」「他人に厳しく、自分に甘く」「弱肉強食はあたりまえ」と言う考え方に一度疑問を持ってみることが大事だと主張されています。納得できるところが多く、いろいろ考えさせられました。

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2011年07月18日

Posted by ブクログ

香山リカが、日本人からモラルが失われつつあることを嘆き、「正当な権利」と「個人の身勝手」が混同されてしまっていることを批判するという、保守論客のような口ぶりで語っていることに、まずは驚かされました。

それでも後半になると、小泉内閣の頃に見られた新自由主義の隆盛を、スパンの長い問題を考える知力や想像力の「劣化」という心理的な要因によって説明するという、著者らしい議論が見られます。もっとも新自由主義の問題を心理的な要因に還元することはできないのでしょうが、精神科医である著者の立場からこの問題に切り込むとこうした議論になるというのはそれなりに理解できます。

ただ、たとえば「劣化」の例として、『奥の細道』を鉛筆でなぞる本がベスト・セラーになったことや、小学校の給食費の未払いが増えていることなどがとりあげられているのですが、どのようなセグメントにどの程度こうしたメンタリティがひろがっているのかということがデータに基づいて示されているわけではありません。印象に基づくエッセイのような時評がこの著者のスタイルなので、あまりとやかくいっても仕方がない気もしますが、さすがにRPGゲームのヒット作が出ていないことから、キャラクターの感情に共感する能力が「劣化」しているというのは少々強引ではないでしょうか。

また著者は、高い「理念」を掲げることで問題を克服しようとする道は、「理性」がいきわたってなければスピリチュアルなどに回収されてしまうのではないかと懸念を表明しています。そのうえで、「他者を手段としない互酬的な世界の実現」という理念や「誇りの持てる国」「美しい国」といった自己賛美など、左右のイデオロギーをともに廃して、「劣化」の「病識」をもつことから現実的な解決を探っていくべきだと主張しています。しかし、そうしたメタ認知の能力がそもそも「劣化」によってうしなわれているのだとすれば、堂々巡りにならざるをえないと指摘しています。

排除型社会での「寛容の劣化」に対する批判には、イデオロギー的なかさ上げにつながるようなある種の「きな臭さ」を感じてしまいました。もっともこれは、著者に対する先入見のせいなのかもしれませんが。

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2018年02月27日

Posted by ブクログ

確かに多くの点で日本人は劣化したと思う。
だが、進化した部分も少なからずあると思う。
そういった点に目を向けることも、これからの時代を生きていく上で大切なのではないかと感じました。

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2014年11月19日

Posted by ブクログ

確かにその通り、と思うのだけれど、その原因が新自由主義である、と本当に言えるのか。それだけじゃないだろう、という気がした。

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2013年04月08日

Posted by ブクログ

とにかく日本は、日本人は劣化したんだよと言うことが延々と述べられている本。
そろそろ香山さんも飽きてきたかなw

劣化って言うとなんだか悲しい・・・。
何をもって劣化とするのか、それは香山さんの感覚だけ。反論はいくらでも挙げられる。
例えば、若者の「生きる力」の劣化。すぐに死にたいとか言うのは、何も今始まったことではなく、明治時代だったか、大正時代だったか、ちょくちょく若者の間で自殺が流行った時期がありました。そんな簡単なこと(当人にとってはきっと重要なこと)で死んでしまうん?!ってレベルで。当時も問題になったりしてました。

めんどくさくて具体的なソースが挙げられないので、説得力に欠けますが・・・・w
要するに、反論の余地は多いにある本なんですが、単なるエッセイだと思って読む本です。ってことです。笑

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2012年07月09日

Posted by ブクログ

「考える」 人間は、この時間を持つことが大事という。

今、日本人は、この「考える」力が劣化しているというのだ。

日本語能力。他者の心を想像する能力。



知的世界を展開させる原動力が弱まっているという著者。

だから、知的な退廃がそれにともなっておきている。



とにかく、本を読むことと、コミュニケーション。

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2011年09月18日

Posted by ブクログ

文字がでかくなったことは情報量の少なさ、即ち劣化を示す。まあ昔の文庫を見ると確かに文字は小さいですし説得力も無きにしも非ず。
他人を思いやる心の欠如という点についてはその通りでしょう。権利は主張しても義務を果たさないのは人としての劣化そのもといえますし。

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2011年09月17日

Posted by ブクログ

[ 内容 ]
知らず知らずのうちに日本と日本人の学力・知性・モラルの崩壊が始まっている。

[ 目次 ]
第1章 活字の劣化
第2章 モラルの劣化
第3章 劣化していないものは?
第4章 若者の「生きる力」の劣化
第5章 社会の劣化
第6章 排除型社会での「寛容の劣化」
第7章 劣化はいつから起きたのか
第8章 劣化か、進化か
第9章 劣化を防ぐことはできるか

[ POP ]


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[ 関連図書 ]


[ 参考となる書評 ]

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2010年11月21日

Posted by ブクログ

まあ要は日本人であることが原因でうつになる。なぜなら日本人がだめだから。という本。「なぜ」なのかの結論は出ない。だって日本人だから。みたいな。

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2009年10月07日

Posted by ブクログ

途中まではすんなり頭に入ってくる。なるほどーって感じで面白い。


けど、新自由主義とか、色々政治的な複雑なかんじになるとかなり難しいす。。。ww
まだまだ難しい本を読む根本的な力がついていない。。そんな私も劣化しているのかw

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

結局のところ
日本人は
劣化したのか、進化したのか
どっちだ?という新書

そして最終的には
保守かリベラルかという本

つまり筆者は
日本人は
活字、モラル、社会すべての面で劣化が始まってるという。
今は
フェミニズムの運動にしても
逆に「フェミニズム」を問題として挙げる方が
差別なのではないかと考えるほど。
つまり「寛容」に対して劣化したのではないかという指摘。
寛容の劣化というのは
強者が弱者に対して寛容する心がなくなってきたということ。
その例に挙げられるのは
格差社会やワーキングプア、派遣社員など
結局強者が弱者を弱者として扱っている今現在。

最終的に
リベラルの劣化となるのはいかがなものかと思ったが
決して
日本は進化でなく劣化しているのは確かだ。


ただちょっと難しくて読み飛ばした部分もあり。
これって
私も読み解く力が劣化しているということなんだろうか。

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2009年10月07日

Posted by ブクログ

文字・モラル・生きる力・社会・寛容・・・いろいろな切り口から、日本人の劣化を述べている。当然筆者の専門外のこともあり、広く浅い内容になっている。分野によっては、ただ現象だけを述べていたり、根拠がはっきりしないものもある。しかしながら、「ひと息2。00字」と寛容の劣化については普段の自分自身の生活や経験から、「やっぱり・・・」と再確認できる中身だった。そして、この総花的な書籍を楽に読めたと思う私自身もきっと劣化しているのだろう。本当に詳細なデーターを出され、根拠を示されたものを読みこなせる自信が無い

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2009年10月07日

Posted by ブクログ

 ウォーリー所有。6月1日購入。香山リカの本はわりと読んでいる気がするけど、基本的に能天気というか楽観的な
論が多いのね、この人。でも、そんなこの人も危惧してるんだから、日本そうとうやばいよ、と思うね。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

この本によると,活字,モラル,生きる力,社会,寛容等の様々なものが「劣化」している。現代社会の変化を「劣化」というキーワードを使って解説している。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

著者は現在の日本で活字文化、モラル、若者の生きる力(意欲・体力)社会等々すべての側面で劣化が進んでいると分析する。そしてそれは新自由主義の弊害なのではないかと論じる。大学教授であり精神科医として若者の現状に日々接している著者は、この劣化現象のなかで精神主義や道徳は力をなくしている、説得力のある方法は「損得」なのだと言う。市場原理主義のなかでは損得しか説得力がない世の中なんだ。自分も加齢で劣化していくことを痛感している身。社会の劣化をせめて意識化して見ているしかないようだ。

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2009年10月07日

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