【感想・ネタバレ】世界へはみ出す 日本でダメなら、海外へ行く。のレビュー

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Posted by ブクログ

アフリカで40社以上の会社を経営する起業家、金城拓真さんの本。
アフリカでビジネスをするだけでも凄いと思うが、それだけでなく人生の歩みが1つのストーリーとして
面白い。大学は氏曰く、韓国の三流大学を卒業したそうだし、公務員にはなりたかったのに面倒くさくて
公務員試験すら受けなかったらしい。
そして、アフリカでビジネスを始めた理由も、「日本で就職ができなかったから」。
そんな考えに大変共感した。

「海外」というと、どうしてもハードルが上がったり、凄い人が行くものっていうイメージが強すぎる。
留学にしたってそう。エリートがさらにエリートになるための手段になっている。
そうではなくて、もっと一般的なものになっていいと思う。
サッカーが苦手だったら、野球をやってみる。
国語が苦手だったら、数学を勉強してみる。
そんな感覚で、日本でだめだったら、海外に行ってみるという気持ちでいいんだと思う。

あと個人的に印象に残ったのは、「家族経営」と物乞いへ「お金が欲しかったら僕のために仕事しろ」という言葉。
家族経営は海外で活躍している人でもやはりそこなんだということ。
先日、訪問させていただいた伊那食品工業さんも同じことを大切にしていた。
海外だろうが、日本だろうがそこは関係ないんだなと思った。

物乞いに対する言葉はずっと探していた答えを見つけられたような気がした。
今まで素直にあげるべきか、断るべきかの2択で考えていたけど、そうではなくて、
あげるにしても意味のあるあげかたにすればいいんだって思えるようになった。
やはりビジネスってすごい。

海外で働いてみたいという方はもちろんだけど、日本でうまくいっていない人にもおすすめです。

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2014年07月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

金城氏は、25歳の時にアフリカで起業してから、あっという間に
40社以上の企業を経営、総売上高300億円以上を稼ぎ出すまでにな
った、凄腕の経営者です。

そう聞くと、さぞや優秀な方なのだろうと想像するのですが、これ
がそうでもない。一流大学出でもなく、留学経験もなく、おまけに、
フランス語どころか英語もしゃべれない。さらに、アフリカで起業
する前に抱いていた夢は、一生安泰な公務員になることだったと言
うのですから、世の中が思い描く「グローバル人材」とは完全に真
逆のイメージですよね。

でも、彼はアフリカで、人が真似できないようなことを実現してい
る。何故か。本書を読むと、その秘密を垣間見ることができます。

詳しくは本書に譲りますが、個人的に最も感心したのは、お金を信
じない、本業で儲けようとしない、敵をつくらない、という、金城
氏のポリシーというか、ものの見方でした。いずれも、異国で生活
する経験の中から身に付けてきた彼なりの戦略であり、信条なので
すが、これらは、サバイバルを最優先にした時、実に理にかなった
ものとなっているのです。企業の生き残りを考える上で、金城氏が
培ってきたものの見方は、実に示唆に富みます。

一読して思ったのは、もっと楽に生きていいんだ、ということでし
た。海外だとか起業だとか言っても、肩肘張る必要はない。もっと
気軽に、それこそ人生ゲームを楽しむように、思い切ったことをし
ながら、思いっきりビジネスを楽しめばいいじゃないか。そういう
メッセージを、十以上も年下の、この若い起業家から受け取りまし
た。

それこそ「はみ出す」ように、新しい一歩を踏み出していこうとい
う気持ちにさせてくれる一冊です。是非、読んでみてください。

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▽ 心に残った文章達(本書からの引用文)

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そもそも正しいことなんてあやふやで、それこそTPOに応じて変化
するものだと思います。世の中、絶対なんてどこにもないんですか
ら。新しいトコに行ったらまずは、そこの価値観を知るべきです。

日本人は、与えられたルールの中で競争することに特化しているよ
うに思えるんです。

僕の経験上、すべての値段は原価まで下がります。例えば、中古車
なら鉄の値段。運送ならガソリンの値段。レストランなら食材の値
段。そこまで値段が下がったらやっていけないと思いますよね。
そこで考えられる手段は二つ。付加価値をつけて値段を下げない、
もしくは値上げして勝負する。もう一つが利益がゼロでもやってい
ける方法を探す。この二つです。
後者の方法を行なうために、あえて、キャッシュポイントを本業か
ら外すよう意識しています。つまり、本業の利益がゼロでもやって
いける方法を探すのです。

本業を手段化することはビジネスを安定させるためには必要不可欠
だと僕は考えています。

語学ができないと、かえっていいこともあります。それは、言葉に
惑わされないこと。

商談中、スタッフが一生懸命話している横で、僕は静か?に相手を
観察したり考えをまとめたりしています。

賄賂を渡したくないなら渡さないような方法を考えることが大事で
す。渡したくないからといって正面からぶつかっていっても何も解
決しません。会社が登記されなくて終わりです。日本じゃありえな
いと思っても、その国には、その国のルールがあるわけなので。

1万円札は、不思議と本当にありがたい紙に見えます。お札(おさ
つ)というより、お札(おふだ)に近い感じ。でも、1万CFAと聞
くとどうでしょう。1万TSHはどうですか。僕にはおもちゃのお金
にしか見えないんです。それこそ、モノポリーや人生ゲームで使わ
れるお金のようです。

だからむしろ、この紙を使って何をするかに頭が働きます。こんな
紙を収集しようなんて思わない。お金なんてただの引換券で、使い
方にこそ価値があるので、貯め込んでも意味はありません。

ビジネスは、お金を貯めるより上手く使うことが大切。僕は、実際
のビジネスにおいてもゲーム感覚です。お金に価値は感じないです
けど、お金を使ってできることは世の中にたくさんあると思ってい
るからです。みんな、ゲームならできるのに、実際の人生になると
なかなかお金を使う勇気が出ない。これはもったいない。

お金に絶対的な価値があると思って、とにかく大切に守ろうとして
いたら萎縮して面白いビジネスはできませんから。

骨身に沁みたのが「敵をなるべくつくらない」精神です。日本では、
成功するためには敵をつくろうが嫌われようが、命を狙われること
は滅多にないと思います。でも、アフリカは違います。命、狙われ
ます。

売上を伸ばすということは、誰かの命を削っているという認識も必
要だと思います。

僕のビジネスパートナー選びには一つのルールがあります。それは、
最初の出会いがビジネス目的じゃない人と一緒になること。

この世の中のほとんどは無理を通せるってことです。もちろん、頼
み方とかいろいろ方法はケースバイケースだと思いますが、世の中
無理ってことはないんです。

僕が海外にいて、外から日本人を見ていて思うのが行動力のなさで
す。行動力のなさというより、行動を起こすまでに越えるべきハー
ドルが多い感じでしょうか。やる気があっても、様々な要因があっ
て行動を起こせない方も大勢いらっしゃると思います。そんな方に
こそ海外を経験してほしいなと思っています。

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●[2]編集後記

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この一年以上通い続けている福島県の南相馬市で、住民の方々と共
に、蚕を飼い始めました。原発20km圏内のため、口に入る作物は
つくれない。けれども、養蚕ならば問題なかろうと、素人ばかりで
始めた養蚕のプロジェクト。見よう見まねで飼い始めた蚕が、いよ
いよ繭をつくる一歩手前まで来ました。

小学校の時、蚕を飼う実験をした記憶はありますが、改めて蚕と接
してみると、「あー、こんなだったかなあ」と思いつつも、何とも
愛らしい生き物だなあということに感心します。元々養蚕が盛んだ
った南相馬の方々は、蚕のことを親しみと敬意をこめて「お蚕様」
と呼ぶのですが、確かに、「天の虫」と書くのもむべなるかなと思
うほど、可愛らしくも、神々しいところがあるのです。

見ようによっては単なる芋虫です。でも、触ってみると、シルクの
肌触りがします。実に不思議な感覚です。

お蚕様は、繭をつくる前になると、段々、透明になってくるそうで
す。透明になってきたら、白い糸を吐く。なんと神秘的なのでしょ
う。シルクロードの時代から、付き合ってきたお蚕様と触れ合って
いると、大袈裟なようですが、人類の秘密に触れているような気に
なってきます。

富岡製糸工場が世界遺産になったこともあり、今年はお蚕様がブー
ムになるかもしれないですね。

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2014年06月29日

Posted by ブクログ

今まで自分は考えすぎて身動きがとれなくなっていたことに気付かされた。まず行動しようと思った、なんくるないさ精神で。

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2013年09月17日

Posted by ブクログ

著者のチャレンジ精神と、世界への視野の広げ方に感動しました。立派な若者がいることを感じました。アフリカの市場に対するポテンシャルの大きさも感じます。

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2013年06月08日

Posted by ブクログ

著者、金城拓真氏は、アフリカで会社を興し年商300億円、40社以上を経営する社長。

彼は、25歳まで無職であり、日本ではなくアフリカに新境地を開いた人物です。

?人と同じ土俵で戦わない
?異国の友人を作る
?隠れたビジネスチャンスを見つける
?レッドオーシャンではなくブルーオーシャンで起業する
?ビジネスでビジネスを生む→1tるのビジネスを発展させていく
?本業では儲けず、手段にし、キャッシュポイントを作る
?お金に執着しない
?採用基準はトラブル対応力→何か必ず起きるものだと考える
?自分の身は自分で守る
?運命共同体を結成する→お金より信頼感
?信頼できる現地人へ権限を与える
?無理を無理だと思わない
?とにかく続ける
?ビジネスの高さに身の丈を合わせる。

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2019年10月28日

Posted by ブクログ

アフリカで10年 年商300億 40社以上を経営する31歳の社長。

面白そうな人がいるんだなと知って読んでみた。

ゆるい文章の中、なんくるないさ精神をベースに、所々で優れた経営者であることを感じます。

行動力はもとより、凝り固まった既成概念にとらわれない柔軟な思考力、あと人と人との繋がり・信頼関係を築くのが非常に上手いんだなという印象。

著者は日本でダメだから海外へ行った(海外へはみ出した)と書いてますが、同じように、日本でなんとなく閉塞感を感じているようなら、思い切って海外へ飛び出してみるのもイイかもね。

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2014年07月28日

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