【感想・ネタバレ】人はひとりで死ぬ―「無縁社会」を生きるためにのレビュー

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Posted by ブクログ

島田裕巳「人はひとりで死ぬ」読んだ。昨今無縁社会という言葉を耳にし、人々は無縁に対して恐怖を抱く。しかし、無縁社会は人々がそれを望んだのではないか。高度成長期、村の寄合(有縁社会)からの脱却が無縁社会を招いた。サラリーマンとしての生き方が子、孫に無縁社会を強いているのではないか。

特に第六章がしっくりくる。親父としゃべってて理解不能になる理由はここに載っていた。

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2011年12月16日

Posted by ブクログ

以前読んだ「無縁社会」に対しての一意見として読んだ一冊。無縁であることの危険性の裏側には、有縁から都会に逃れてきた歴史があり、手に入れた自由が無縁だったならそれもいいのでは、という著者の考え方にも確かに一理あると思いました。また、田舎での有縁社会を持ち込んだサラリーマン社会と、それを見てきた第1世代の"有縁"に対する濃さと、もともと都会で育って縁の少ない状態だったその子どもたち第2世代が求める方向が違ってくるのも当然だなと思ったり、今のU・I・Jターンが見直されている状況を過去から俯瞰して見ることができて、いい本だなと思いました。オススメかも。

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2015年09月27日

Posted by ブクログ

宗教を専門とする筆者が一人で死ぬことは、悪くない、長生きをして死ぬまで生きられれば良いとしながら、なぜ無縁社会となったかについて述べている。
無縁社会以前の有縁社会は稲作が大きく関係し、お互いに助け合わざるを得ない状況があった。冠婚葬祭も大きな役割を果たす。
日本人は海外に移住した際に信仰を持っていかない。先祖信仰はあるが、二男、三男は位牌を持っていけないため、物理的にできなくなる。
ガラスの導入は家の中に光をもたらし、一家が光の下に集まるという人の暮らし方を変えた。
悟った人ほど人の死に直面して動転しない、悲しまない。
都会に出てくる次男、三男は会社に所属して村社会に属することができた人もいれば、学歴が低く、日雇で過ごした人もいる。
女性のおひとりさまは消極的なもので、わずらわしさから逃れるため。
新興宗教は都市における新たなつながりを作る一つの手段として拡大。
創価学会は、20世紀初めにでき、日蓮の流れを汲んだものだった。所属のほとんどが庶民であり、そのためエリートと利益が対立するため、エリートの確保が難しいという点がある。

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2013年09月28日

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「無縁死」することへの不安に対して、自由と豊かさを求めた果てに到来したのが「無縁社会」だと説く。

痴呆により長期間家族の介護を受けみとられて死ぬのと、孤独死・無縁死するのと、どちらが尊厳ある死か?と問いかける。

「無縁社会」と「有縁社会」のどちらを選ぶのか?

村社会から、企業社会へ、

「冠婚葬祭」の変化

村の信仰と、新宗教の有縁社会、創価学会の躍進と停滞、

「おひとりさま」は孤独でさびしい物か、自由で豊かなものか・・・

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2012年04月05日

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無縁社会は、我々が望んで作った訳ではないが、結果敵には出来上ってしまったのだが、、!(◎_◎;)
人は関わり合って生きていたい、うーん、いや仮面かも(笑)
社会制度が悪い訳では無い。
しかし、肉体は借り物、しんだ状況だけではないと思う。いつ死を迎えるかわからないから、たえず悔いのない時間過ごしたい

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2011年07月18日

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NHKが「無縁社会」をことさら問題視し番組で取り上げたときに、反射的に違和感を持った(番組の大越キャスターと青山キャスターはお気に入りだけど)。いささか単純化しているかもしれないが、無縁とは自由を求めるための代償というようなものでもある。著者が述べているように、網野善彦が世に問うた『無縁・公界・楽』は、私が大学生の時、人生に大いなる希望を与えてくれる著作だった。
人は一人で死ぬ。たとえ今わの際に誰かがそばにいても、一人であの世に行くことに変わりはない。そのことを覚悟し、泰然としていたいと思う。

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2011年03月18日

Posted by ブクログ

無縁社会はメディアが報じているような、強い寂寥感を伴うものとは必ずしも言えない。に賛成。

地方の村社会にあるような、有縁社会のしがらみよりは、都会の干渉しない生活の方がいいなーと思った。

孤独であるということは、縛られないということ。

途中読みにくくて、流し読みしたが、新興宗教がなぜ広がって行ったのかも分かったので面白かった。

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2014年06月18日

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孤独死について、ただ悲観的に考えるのではなく、冷静に、客観的に捉えた本。孤独死孤独死と騒がれているけれど、そんな社会を作ったのは自分たちなのだと胸に刺さる。

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2011年12月05日

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ネタバレ

その時代、私たちはまぎれもなく無縁を求めていた。無縁になることは束縛から解放されることであり、自由な暮らしを実現するための基本的な条件であった。現在の無縁社会の議論のなかでは、こうした側面が忘れられている。

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2011年02月04日

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 日本を代表する宗教学者による「無縁社会本」。「なぜ日本は無縁社会に到達したのか」「本当に有縁社会は良いものか」「そもそも、本当に現代社会は無縁社会」なのか、といった根本的なものについて言及している。村社会における葬儀・法事を例に挙げたり、高度経済成長期の新宗教の役割について述べたり、著者の宗教学者らしい部分が垣間見える。

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2011年01月15日

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